今回は、混同されやすい「工事監理」と「工事管理」について超簡単に、まとめます。 どちらも「こうじかんり」と読みます。
■工事監理とは 簡単に書くと、設計図書どおりに施工されているかを確認することです。 設計事務所が行う業務は工事監理です。
■工事管理とは 施工に関する工程・品質・予算などを確認することです。 施工業者が行う業務は工事管理と書きます。
ふだん、皆さんが見聞きするのは工事業者が設計も監理も施工もすべて行う、いわゆる「設計施工」の建物が多いと思います。 設計施工の建築で、工事完了まで作業内容が不透明のままで、監理が適切に行われず、チェックが甘かったりして、クライアントが不満や不安を持ってしまう住宅について、しばしばマスコミなどで取り上げられます。 施工業者が監理業務を確実に行うなら、大部分は防げると思いますが、同じ施工会社が監理と管理を行うことは難しいことです。 欠陥住宅の問題点も、監理をしっかりしていれば防げることも多いと思います。(但し、良い設計図があることが前提です。)
■監理料について 監理業務は、業務がなくならない限り必要な費用、人件費です。言い換えると無くそうと思えば無くなります。 監理を設計事務所に依頼すると工事総額で監理料が増えたということは、施工会社の出した見積もりに監理業務が入ってないということでしょうか。
設計者がクライアントの立場で監理業務を行い、施工者は工事管理を確実に行うことはとても重要です。 同じことは設計についても言えることです。 |