アユ母日記

東日本大震災
平成23年3月11日
あの日から会えなくなったアユと凛へ
思いが届きますように

ゆう君の再婚

2014年11月14日 | アユと凛のこと
ブログにも書いたので
ゆう君の再婚話しの道筋を書き留めておきます。

今年のお正月の話し

いつもの様に
仙台からアユの夫のゆう君が帰って来て
一緒にお正月を過ごしました。

帰る前日の夜
何か話したそうな…
何か奥歯にモノが挟まってる感…
「付き合ってる人がいるの?」と聞いたらコクリとうなずき話し始めた。
「結婚したいと思います」と

その後
何て言葉を返せばいいのかもわからなくて
頭の中は真っ白で
私は
「それ以上は聞けない」と
お風呂に入って泣いた。


アユと凛が置き去りで
生きてる人だけの時間が進むのがイヤで

イヤでイヤで悔しくて悲しくて…
アユと凛じゃなく
その人と先に出会って
その人が流されればよかった。
アユはその後でよかった。
いつもの心の声が
悔しまぎれで言葉になってしまった。
そんな感じ


ゆう君から話しを聞いて
一ヶ月
誰にも言わず
一人で考えてただ泣いた。
震災の時以来 朝晩 ただ涙がながれた。

一ヶ月後
夫にもその話しを泣きながらした。
私の話しをただ 黙って聞くだけ
どうする事も出来ないし…
後は落ち着いて見守るしかできない。
そう思った。

3月
また、ゆう君に会った時に
私の思いは伝えた。
「母は、姿がなくてもアユと凛の幸せを願ってしまう。
結婚したらアユと凛は一番じゃなくなる。子供が生まれれば尚更
そんな事が許せない!
アユと凛は何だったんだろう?
ゆう君には幸せになってもらいたいし
幸せになるべきだとも思う。
そう思っていても
悲しい」と

5月
メールが来て
「入籍します」と…
アユが火葬された5月22日の少し前に…
だからメールは返さなかった。

ゆう君には
アユと凛は天国の人で過去の人で…
そんな日も頭の中にない程
私にはついさっきの事の様に現れる
今もハッキリ分かる
棺の土色
火葬場の匂いや空気
あの時のゆう君
あの時の自分

いつか子供が生まれて
成長を見守る時
思い出すと思う アユと凛の事

新しい 楽しい家族の中で
悲しいのは自分だけ…って言う事にも気づくだろう。
ゆう君がもっともっと大人になった時
母である私の気持ちにも気づくだろう
気づくかな?
気づいて欲しい

ゆう君には今の我が家との関係はこのままにしてほしい
と頼みました。
もちろん、ゆう君も
「そうするつもりでした」と…
離婚したわけじゃないし 離婚出来ないし…
酒田に帰って来た時は
今までと変わらず アユの夫で凛の父
そして私達家族の一人
だからその彼女には会わない
そう決めました。

どこまで そう出来るのか
これから先はどうなるのか
そんな事はわからない。
考えなくてもいいかなぁ って…
家族の事って成り行き任せの所が多いじゃないですか。
成り行きにまかせます。


いい奴だから結婚してしまうんですよね。
イヤな奴だったら
今頃 ウジウジ、うだうだしてるのかも…

アユはどう思っているのかな?
アユ
どうなんですか?
どう思う?

答えてよ……


アユが答えてくれないから
私もずっと認められない。
受け入れられない。
今の私の素直な気持ちです。



「おめでとう」は言わない 言えない
アユと凛をずっと忘れずに
いつか凛に会った時
「父ちゃん カッコ良かったよ!」って言ってもらえる様に…
アユには
会った時 いっぱい怒られて下さい。
と伝えた。
いつか あのお墓に入る日が来たら…

その前に私が入ろうか あのお墓に…

コメント
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