時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

いかしたバンドのいる町で by スティーブン・キング

2008年02月22日 | レビュー(テレビ、ゲーム、本、映画、その他)

この本は、スティーブン・キングの短編集である。
タイトルにそそられ購入。
とりあえず、本の中央あたりに掲載された表題作を先行で読んでみた。
面白かった。


よく、偉大なミュージシャンが亡くなると、「今頃は天国でジミヘンとセッションでもやってるんじゃないか?」とか、「今頃は、ジョンレノンがリズムギターで、ジャニス・ジョプリンがボーカルで、ドラムがジョン・ボーナムで、天国でスーパーバンドでも組んでるなんじゃないか」といった類いの言葉を口にしたりするよね。
この作品は、おそらくそんな誰かの言葉が創作のヒントになったのではないかと思う。
あくまでも推測だが。

確かに、好きなミュージシャン、偉大なミュージシャンが他界すると悲しいし、その悲しさや寂しさを少しでもまぎらわせるために、上記のイメージを持つのは、幾ばくかの慰めにはなる。
それなりに夢もある。

だが、もしそれがどこかで現実に起きていたら?
それを本当に見に行きたいと思うだろうか?
いや、一瞬、貴方が行きたくなる気は分かるが、実際に行くには、どんな覚悟がいるか?
行ったら、どうなってしまうか?
で、その世界で、一世を風靡した彼らスーパースターたちは、は今どうなっているか?

ここで描かれてる世界は、そんなことを考えさせられてしまった。
夢が現実になるということは、実は怖いことでもあるのだ。
そうそう都合の良いことばかりじゃないからね。
それなりの代償が必要になってくるのだ。
夢が壊れるかもしれない。
自分が夢見ていたことが、現実化したら、どんなことが起こるか。その現実とは一体どんなものなのか。
で、それでも、夢の実現を望むか?

う~~ん、そんなとこまで考えてしまった。


亡くなった偉大なミュージシャンの名前が多数でてくる、この作品。
亡くなったスーパースターたちは、世界から隔離されたような町に勢揃いしていた。
ほら、あのスライドギターの名手も。あの男性ボーカリストも。あの女性ボーカリストも。
あの人も、この人もいる。皆、超有名なスターたちばかりだ。
もしかしたら、その中には、貴方が大ファンだったスターもいるかもしれない。
まるで、夢のような町にも思える。でも、ここは本当に夢のような町なのだろうか。
というか、来訪者は、ここにいて、いいのか?

一体このような町を統べる人は誰なんだろう。
実は・・・そんな、この町の町長は・・・なんと、あの人だった!!

本来なら、嬉しいはずだ。
だがしかし・・。











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