時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

「8時だよ、全員集合」を倒した「ひょうきん族」の記憶

2018年11月19日 | 懐かしい系、あれこれ

ドリフターズの「8時だヨ!全員集合」という番組は、私が子供の頃から大人気番組だった。

小中学校の頃は毎週見ていた。その人気は圧倒的で、土曜日の夜8時の定番であった。

当然他局で同時間帯に裏番組が放送されていたはずだが、「全員集合」の裏でどんな番組が放送されていたか、私は全く把握してなかった。

怪物番組、国民的番組・・そんな存在であったので、当時の他局は視聴率的に半分諦めみたいな気分があったとしてもおかしくなかったと思う。

「全員集合」に勝つのは至難の業だったのではないか。

 

ただ、私も少しづつ大人に近付くにつれ、少しづつ「全員集合」から離れていくようになった。この場合、「全員集合」という番組から離れたというより、テレビそのものから離れていった。

それには理由もいくつかあった。

理由のひとつが、ファミコンの存在だった。

 

それまでテレビ番組を見るのに使っていたテレビ画面は、私にとってはファミコンゲームのモニターに変わっていった。

 

そんな状態で月日が過ぎていったある時、私は音楽仲間たちとバンドを組み、毎週土曜の深夜にバンド練習するようになった。

練習スタジオの中では、練習の合間にメンバー間で雑談も出た。

テレビ番組の話題も出た。

その当時のバンド内では、ファミコンにハマっていたのは私ぐらいで、他のメンバーはあいかわらずテレビをよく見ていたようだ。

よく話題に出ていたのがドラマ「ライスカレー」「北の国から」で、ドラマ以外では、あるお笑いバラエティ番組の話もよく出ていた。

で、そのお笑いバラエティこそ、「俺たち ひょうきん族」であった。

 

たけちゃんマン、あみだばば、などなど。それらは「ひょうきん族」に出てくるキャラクターだった。

 

当時私は「ひょうきん族」は見てなかったので、最初は話題についていかなかった。

「全員集合」の話題は出てなかった。

皆が練習の合間にしょっちゅう「ひょうきん族」の話をするので、私は話題に入っていけなかった寂しさもあって、なにやら「ひょうきん族」を私も気になるようになっていった。

 

毎週土曜の深夜の時間帯はバンド練習が入っていたので、皆は「ひょうきん族」を見終わってから練習スタジオに向かっていたのだろう。

当時の私は土曜の夜まで仕事が入っていたことが多かったので、土曜日の朝出社する時にギターなどを会社に持って行き、倉庫に隠しておき、仕事が終わって会社を出る時に倉庫からギターを持ち出し、そのままギターをかついで、会社から練習スタジオまで直行していた。

なので、時間帯的に「ひょうきん族」は見れないことが大半だった。

 

とはいえ、たまに土曜の仕事が早く終わることもあり、そんな時は一度帰宅して「ひょうきん族」を見てから練習スタジオに向かうようになった。

 

 

「ひょうきん族」は「全員集合」と全く同じ時間帯で放送されていた。

「ひょうきん族」は同じ「お笑い系番組」として、「全員集合」に勝負を挑んだのだろう。

だが、「全員集合」はあまりに強い、難攻不落の番組と言われていた。

「全員集合」の裏で放送され、結局「全員集合」にかなわずに消えていった番組は多かったはず。

 

だが・・「ひょうきん族」はじわじわと視聴率を上げ、しまいには「全員集合」を脅かすようになっていった。

そして・・やがては「全員集合」を抜いてしまった。

そのことは、当時あちこちで話題になっていたと思う。

 

その情報を知るにつれ、私は「お笑い番組で、あの全員集合を凌駕する番組があらわれるなんて・・・」と、いくばくかの驚きの気持ちで、「ひょうきん族」に接したと思う。

 

で、「ひょうきん族」を見てる時、「これが、あの全員集合を超えてしまった番組か」と思いながら、たけちゃんマンや、あみだばばなどのキャラクターを見ていた。

あれほど長きにわたって裏番組を退けてきた「全員集合」も、ついに倒される時がきたのか・・・と思うと、一抹の寂しさと共に、時代の移り変わりを感じたものだった。

 

 

今思うと、私は自分が子供時代に「全員集合」に熱中したほどには「ひょうきん族」には熱中はしなかった気はする。

それなりに「ひょうきん族」も面白いとは思ったけれど、それ以上に「バンド仲間の話題に加わるために」見ていた部分もあったと思う。

まあ、私が「全員集合」を熱心に見ていた時期と「ひょうきん族」を見ていた時期の年代の差もあったとは思うが。

 

まあ「ひょうきん族」には、ビートたけしさんや明石家さんまさんを始め、その後お笑い界で一時代を築くことになった大物芸人さんたちが勢ぞろいしていた。

それだけパワーを持った芸人さんたちが揃っていたから、難攻不落の「全員集合」を倒すことができたのかもしれない。

まあ、長きに渡ってパワーを持続してきた「全員集合」が少しづつ疲れてきていた時期であったのかもしれない。

そんなタイミングの時に、後に日本のお笑い界のビッグネームになっていく芸人さんたちが揃ったお笑い番組が、「全員集合」の裏に現れた・・・ということになる。

「ひょうきん族」の笑いは、「全員集合」の笑いとは別のスタイルのものだったし、視聴者が新しい笑いのスタイルを求めていたということでもあったのだろう。

 

なんでも、「ひょうきん族」は、プロ野球中継の雨傘番組として始まったらしい。

それがその後レギュラーに昇格し、やがては「全員集合」を倒せる番組になったことになる。

 

例えその頃私が少年時代ほどには「全員集合」に熱中していなかったにせよ、土曜の夜に「あって当たり前」に思えていた「全員集合」がなくなって、新興勢力の「ひょうきん族」へ。

難攻不落の長寿番組が終わる時の、ちょっとしたショックと一抹の寂しさを、感じたのは確かだった。

まあ、だったらずっと見続けていればよかったじゃないか・・・と言われてしまえばそれまでだけど。

 

長寿番組と呼ばれる番組は、今もある。

その曜日のその時間帯に「存在して当たり前」で、その番組を見ると「○○曜日の○○時なんだなあ」ということを実感する番組。

例えば「笑点」なんか良い例だろう。

 

そういう番組がもしも終わってしまうことがあれば、やはりショックと寂しさは感じるだろうと思う。

 

私にとって、「全員集合」の終焉は、その後の私の免疫になってくれたのだろうか。

 

 

 

 

 


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4 コメント

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Unknown (捨丸)
2018-11-20 16:52:23
「全員集合」は子供向け、「ひょうきん族」は世代的に少し上…
「全員集合」は完成されたシナリオと観客の一体感による笑い…
「ひょうきん族」はアドリブとハプニングと作り手たちの内輪うけの拡大化…
比較していくと色々と両番組の差が分かってきますが、
要は時代の流れだったのでしょうね…そう言うのは簡単なのですが…

「全員集合」ってしばらくクレージーキャッツが代わりにやった時期がありました。
「8時だヨ 出発進行!」だっけかな?
ドリフが他局で同様の番組をやるって事で、その代役としてクレージーがやったとか。
番組の流れは「全員集合」とほぼ同じ…面白かった記憶はあるのですが、
はっきり言ってよく憶えてません。
クレージーに関しては「シャボン玉ホリデー」や映画の印象が強すぎるもんで。

ある社会学者の本に書いてたのですが、
「笑いの強制または笑わない事への脅迫観念」ってのもあるようです。
「ひょうきん族」はスタジオ内のスタッフたちが素で笑ってましたよね。
もちろん演者のギャグや画面のハプニングは何の注釈もなく観てて笑えるのですが、
それ以外にも作り手たちの笑いを敢えて流す事で、「ほーら現場の俺たちがこんなに笑えるんだぜ、どうだ面白いだろ?」
逆に言えば「なに、これが面白くないって?あんた遅れてるんじゃない?」という
いわば確信犯的な笑いの強要といってもいいかもしれません。
ま、時代的にもバブルを迎え世の中浮ついてましたからね、
そんな作り手の意図に私たち視聴者はまんまとはまってしまったのでしょうか。
いや、私も「ひょうきん族」大好きで観てましたからね、
途中からは仕事で観られなくなってしまいましたが…

「全員集合」「ひょうきん族」…
これらの伝説的なお笑い番組に並ぶような番組って本当になくなりましたね。
社会的倫理や規制で、作れなくなっているというのが本当のところでしょうが…

地上波で唯一無茶やってるのは年末の「ガキ使」くらいでしょうかね。
この番組にしても浜ちゃんのエディ・マーフィー風メイクが問題になったり、
色々とクレームや批判があるようです。

そのうちお笑いの番組に関しては過去形でしか語れなくなったりして…
そうならないよう祈るばかりです。
返信する
Unknown (だんぞう)
2018-11-20 21:00:17
スタッフ受けする番組、当初は良かったんですが、だんだん「今の、そんなにおもしろいか?」と思うようになりました。
やがて、あまりにスタッフの大笑いがたくさん入ってると、内輪受け番組にしか見えなくなったこともありました。

ただ、スタッフの笑いを導入するスタイルのバラエティーは、ひょうきん族で確立されたような気はしますね。

クレイジーキャッツは、大好きでしたよ。
返信する
テレビ番組 (中森勇斗(なかもり・ゆうと))
2018-11-23 09:04:47
「8時だよ、全員集合」ですが、ばくは詳しくは知らないんですが、「伝説的人気番組」として、お聞きした事はあります。
まさに、その時間帯は視聴者こぞって『全員集合』したんですね。(笑)
ドリフターズ、、、、リ-ダ-は、確か「いかりや長介」さんでしたね。
たいへんな人情家で、人望のある人だったらしいですね。

「たけちゃんマン」という名前も、どこかで、お聞きしました。
まあ、懐かしのテレビ番組というのは、同世代体験として、深く心に残るものでしょう。

もっと昔の「いにしえ」の昭和30年代のころ、(いまの団塊の世代のかたが小学校時代)のころは、NHKの人形劇や民放の
「鉄腕アトム(アニメじゃなくて人間が演じる実写版)」などが、大人気だったそうです。
当時の世代の「少年時代の原体験」を形作っているのでしょうね。

でも、今は、情報媒体が多様化していますから、昔ほど影響力を持つ人気番組は少ないかもしれません。
「伝説的人気番組」というのは、古き良き時代?の事かもしれませんね。


 
返信する
Unknown (だんぞう)
2018-11-23 10:01:49
8時だヨ全員集合は、土曜の夜の定番番組で、その番組が始まると土曜の夜・・・という感じがしました。
それほど浸透していたということですね。
ドリフのコントも私は好きでしたが、ドリフの放ったヒットソングも好きでした。

ビートたけしさんのたけちゃんマン、さんまさんのブラックデビルやあみだばばも、かなり人気ありました。
その後彼らはお笑い界の重鎮になっていきますが、「ひょうきん族」は、その礎になった気もします。

私は「団塊の世代」ではないのです。
なので、アトムや鉄人といえば、やはりアニメ版がなじみ深いです。

ただ、再放送か何かで、初期の特撮ヒーローは、かすかに記憶に残ってます。
ナショナルキッドや少年ジェットなど。

リアルタイムでは見れなかったですが・・。

今現在、伝説の人気番組といえば、「笑点」あたりかもしれないですね。
あれが始まると日曜の夜という感じがしますから。
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