今回のネタは、単に「懐かしい」で済まされるネタではないと思う。
バブル時代は、「懐かしい」と表現してもいいだろうが、その直後の「就職氷河期時代」は、とてもじゃないが「懐かしい」とは表現できない時代であろう。
少なくても当事者にとっては。
一般的にバブル時代とは1986年頃から1991年に就職活動をした世代といわれる。
一方、就職氷河期世代とは1993年から2005年の間に就職活動をした世代と言われる。
1992年あたりは、その移行期だったのだろう。
バブル時代に浮かれまくったその直後、ツケの反動のようにやってきた就職氷河期時代。
その落差はあまりにも激しい。
私自身は、バブル世代でもなければ、氷河期世代でもない。
どちらの時代も、推移を目撃してきた世代だ。
私はバブル時代になる前に就職した。
なのでバブル時代に入った頃は就職はしていたが、まだまだペーペーの若造で、バブルで恵まれて浮かれる人たちを尻目に、バブルの輪には入れてなかった。むしろ浮かれる人たちを羨ましく思っていた。正直、多少のくやしさもあった。
私自身、バブルの恩恵を感じたことはなく、バブル時代に就職活動できる人たちは恵まれてるなとは思っていた。
氷河期の頃は、会社内ですでに中堅で、就職難で苦しむ若者たちを同情的に見ていた。
バブルと氷河期を目撃して比較して、氷河期の人たちは、あと数年早く生まれていたら、あんな苦しむこともなかっただろうなと思いながら見ていた。
考えてみれば、バブル時代と氷河期時代では、氷河期時代のほうが長い。
そういう意味ではバブル時代に就職活動できた人は、本当に限られた世代であり、ラッキーだったんだろうなと思う。
だが、バブルのツケは、あまりに大きすぎ、期間も長すぎたと思う。
氷河期の就職活動でのあまりの厳しさを考えると余計に。
氷河期に就職活動した人の多くは、中々正社員としては就職できず、派遣にならざるをえなかったのではないか。
数年前のバブル時代であれば、楽々と正社員として就職できた人は多かったはず。
氷河期に就職活動をした人は、その直前のバブル時代に就職活動をした人に対して、かなり悔しい思いを持ってたのではないか。
運が悪かっただけで、その人たちが悪かったわけではなかったのだから。
バブル時代に就職した人が、氷河期時代に就職活動してる人たちに上から目線で何か言おうものなら、氷河期世代は反発の気持ちも持っていたのではないか。
私が氷河期に就職活動をしたら、そんな気持ちになってもおかしくなかったと思う。
ほんと、バブル時代と氷河期時代は、表裏一体だったと思う。
氷河期時代に就職活動をした人は、この記事を書いてる今の段階では40代から50代くらいではないか。
貯金、マイホーム、結婚など思うようにならず、人によってはハナから諦めた人もいると思う。
一方、バブル時代に就職活動をした人は、その数年年上くらいの世代であろう。
場合によっては、さして年齢差はあまりなかったりする場合もあると思う。
なのに、その落差ときたら・・。あまりに不公平だと思えてならない。
私などは、バブル世代ではないが、氷河期世代の人たちに比べたら、マシなのだと思う。
氷河期世代の人だって、本当はバブル時代に就職活動したかったと思う。生まれた年が数年遅かっただけで、不公平感は否めない。
逆に、バブル時代に就職活動をした人が、氷河期時代に就職活動をしたら、いったいどうなっただろう。
氷河期世代に就職活動をした世代には、何らかの救済措置は必要だと思う。
好き好んで氷河期時代に就職活動せざるをえなかったわけではないのだから。
たまにバブル時代の浮かれぶりを、良き時代として懐かしむドラマやキャラやイベントを目にすることがあるし、バブルの頃の贅沢ぶりを自慢気に語られることもある。それを見ると、氷河期世代の人はどう思うのだろう。
ふと、そんなことを考えることが、私にはある。
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