カネゴン。
それは、初代「ウルトラQ」に出て来た怪獣である。
この怪獣、すこぶる人気がある。
ウルトラシリーズで人気のある定番怪獣って、2回以上登場した怪獣か、主人公をやっつけてしまった怪獣あたりに人気が集まる。
例えばガラモンは、ウルトラQでは「ガラモン」として、ウルトラマンでは「ピグモン」として着ぐるみを使いまわしして登場。
バルタン星人は、ウルトラマンの宿敵として複数回登場。
ゼットンはウルトラマンを倒した怪獣。
キングジョーはセブンのシリーズで前編後編の大作として登場。
して、カネゴンは・・・実はウルトラQにたった1回だけでてきただけの怪獣だし、ヒーローと戦った怪獣ではないし、強さとは無縁。等身大で、怪獣というよりも、珍獣に近い。
なのに、ウルトラQの顔役的な人気を誇る。
それはなぜか。
愛嬌があることと、その存在は社会に対する風刺や教訓にもなっていること、どこか童話みたいな大らかさがあること、デザインの秀逸さがあること、人間に悪意がないこと、可愛そうなヤツでもあること・・その他、その人気には色んな要素があるだろう。
1回出て来ただけの怪獣は無数にいるが、その中でもカネゴンが認知度が高いのは、話題にのぼりやすかったとか、パロディみたいな扱われ方でウルトラ番組以外でも登場したこと、ネーミングのユーモラスなどもあって視聴者に親近感を持たれやすかったからだろう。後年、マンガの主人公としても描かれたことがあるらしい。
特に、風刺や教訓、ユーモラスさや悲哀などが、この怪獣には詰まっている。
他のウルトラ怪獣とは、ひと味違うのだ。独自のキャラクター性があるのだ。
キャラクターは、パロディに使われると、ファンの親近感は増すことが多い。
このカネゴンは、お金の亡者が変身してしまう姿で、あまりにお金にがめついとカネゴンになってしまう・・そんな教訓があった。
これを見ていた当時、私は少年だった。家はお金持ちってわけじゃなかったし、子供の私もお金はなかった。だから、自分はカネゴンに変身してしまう危険性はないと思ってたし、物語として楽しく見た覚えがある。
お金を食べ続けないと死んでしまう・・そんな設定のカネゴン。カネゴンを生かしておくには、金がかかる。
考えてみれば、お金の浪費もいいとこだ。
これって・・今でも、ある種の人たち・・例えば浪費癖のある人、ぜいたく好きの人には有効な教訓ではないだろうか。
ほら、あの芸能人も。あの文化人も。あの経済人も。あの社長(実業家)も。あの官僚も、政治家も。あのサラリーマンも、あの主婦も。
カネゴンの存在には、そういう人たちへの皮肉も感じとれる。
いつの世も、金の亡者は、いる。
そんな人は、カネゴンに変身してしまわないよう、ご用心(笑)。
カネゴンに変身してしまったら、いくらお金を稼いでも足りません。稼ぐそばから、浪費するだけです。
カネゴンには、時代を越えたメッセージ、警告、皮肉が込められているんだね。
だから、こんなに人気があるのだろう。
カネゴンのエピソードでは、ウルトラQの実質主人公だった万城目さんたちは出てこない。
レギュラーの主役が出てこなくてもウルトラQを成立させてしまったことを考えれば、このカネゴンは、存在感という意味ではウルトラシリーズ最強の怪獣ってことになるかもしれない。
さて。
あなたの近くに、カネゴンに変身してしまいそうな人って・・・いませんか?
「あいつなんてカネゴンに変身してしまえ!」と思いたくなるような人って・・・いませんか?
私は、テレビのニュースやインタビューやトーク番組などで、そういう人を見かけます。よく。
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