Remember by Karthago
日本ではあまり知られていないロックバンド、カルタゴ。
カルタゴは、1970年に西ドイツ・西ベルリンで結成されたバンドで、1976年まで活動したらしい。
私がこのバンドで持っているアルバムは、「Love is a cake」(邦題「太陽のカルタゴ帝国」)というタイトルのLPのみ。
なぜこのアルバムを入手したかというと、中古レコード屋で、このアルバムが安く売られていたから。
ともかく、その頃は自分の聴いたことのないバンドやミュージシャンのアルバムを安く買って、聴きまくっていた。
あわよくば、自分の曲作りで何かのインスピレーションを貰えないか・・・とも思って。
そんな時に中古レコードバーゲンで、このアルバムを見つけたのだと思う。
ジャケットデザインで買ったわけでもなく、知ってるミュージシャンがいたわけでもなかったし、知ってる曲が入っているわけでもなかった。
ともかく、きっと・・値段で買ったのだと思う。いくらだったか忘れてしまったが、たぶん・・・800円くらいだったのではなかったか。
LPは当時国内盤の新品で2000~2300円ぐらいだったと思う。
そんな相場の時代に、たとえ輸入盤の中古であっても、800円というのは魅力だった。
なんの予備知識もなかったバンドのアルバムに800円使うというのは、冒険だったかもしれない。
でも、何か「自分の聴いたことのないバンドやミュージシャン」を安く聴きあさりたい私には、その冒険は楽しかったのだ。
もしかしたら大当たりかもしれないし、仮に大当たりじゃなかったとしても、気に入る曲が1~2曲でも入っていれば、それでOKだった。
カルタゴは、てっきりアメリカかイギリスのバンドかと思っていたら、ドイツのバンドだったんだね。
LPを安く入手し、聴いてみて、アルバムの中で一番気に入った曲が今回取り上げる「リメンバー」という曲だった。
この曲はかなり気に入り、当時私がカセットテープで作っていたオリジナルベストヒットカセットでは、この曲もセレクトして入れていた。
この曲のイントロや間奏などの部分は、音の響きから言って、たぶんディミニッシュというコードの響きを多用してると思うのだが、そのディミニッシュの響きが印象的な部分のアレンジと、途中からサビでテンポアップして疾走感を感じさせる曲構成が、私には凄く魅力的に聴こえた。
特にサビ部分で、曲のスピード感がガラリと変わるところは、聴いてて気分が高揚してきた。メロディーもサウンドも。
このバンドは今ではすっかり埋もれている・・・と言ってもいいだろう。
なので、知らない人の方が日本では大いに違いない。
日本でさほど話題になったとも思えないし。
なので、このバンドに関する詳しい情報は私は持っていない。
でも、この「リメンバー」という曲のおかげで、私にとってはこのアルバム「Love is a cake」は「買ってよかったアルバム」の1枚になったのは確かだ。
何の予備知識もないままアルバムを買って、こんな自分好みの曲を見つけた時の喜びは、中古レコード漁りの醍醐味であった。
だから、中古レコード漁りは、やめられなかった。
聴いたことのあるミュージシャンや、お気に入りのミュージシャンの曲は、ある程度はすでに頭の中にありましたから。
色んな曲を聴かないと、作る曲がどれも同じような感じになりそうな気がしてましたので、、、。
慣れ親しんだロックやフォークやポップス、ジャズなどに飽きて、民族音楽に凝ったこともありました。
私のような非才な人間は、そうでもしないと、いけないような気がしてました。
とはいえ、最近は、お気に入りのミュージシャンの曲に戻り、聞き返すことが大半になりました(笑)。
知らないミュージシャンのアルバムを買いあさると、はっきり言ってハズレのこともけっこうありました。
でも、せっかくお金を出して買ったのですから、なにかしら良い所や好きになれる所を探すようにはしてました。
じゃないと、全く損しただけになってしまいそうで。
まあ、それでも完全ハズレもありましたけどね(笑)。
私は、全く未知の音楽アルバムを買うよりは、既に知っているミュージシャン、歌手、或いは音楽ジャンルに限られます。
音楽ジャンルに対しては、全く未知であっても、知っているミュージシャンも数人収録されている『ロックンロール・オムニバス』『ブルース・オムニバス』というように。
しかし、だんぞうさんのように何から何まで全て全く未知であっても入手して、一通り聴くということは、よほど覚悟がいることです。
中には、全く収穫が無いアルバムもあったのではないか…?
今回は、偶然、心の琴線に触れる音楽が見つかって良かったけれども…。
私は、今でも既に入手しているアルバムでも、何度も聴いている楽曲を最優先して聴いていますからね(笑)
しかし、全く未知の音楽アルバムを入手して、1曲でも気に入った作品があれば、今後そのミュージシャンの他のアルバムを入手することもあるでしょうね。
私も、手当たり次第、そういう事にチャレンジしてみようか検討中です(笑)