久々の時代屋ライブの影に隠れてしまったが(?)、先日「埋もれた自作曲の蔵出しシリーズ」を某店でやってきた。
ここ数年、不定期にやっており、私の中では恒例になっているシリーズ。
先日のこの企画は、その23回目。
その日歌ったのは、これまでで一番多い曲数で、一気に6曲。
この6曲を混ぜて、これでこのシリーズで歌った自作曲は、通算で86曲になった。
今回のメニューは以下の通り。
1、ラブコントラスト 作詞・作曲 だんぞう
2、My you 作詞・作曲 だんぞう
3、一円玉 作詞 H.A. 作曲 ヤングだんぞう
4、イチョウ 作詞 H.A. 作曲 ヤングだんぞう
5、ゆくえも決めず 作詞・作曲 だんぞう
6、魔天楼のミルキーウェイ 作詞・作曲 だんぞう
このシリーズでセレクトして歌ってきてる曲は、以下の要素に当てはまる曲。
1、作ったものの、まだ一度も人前で歌ったことのない自作曲。
2、若い頃に1~2回歌ったことがあっても、その後何十年も歌ってない自作曲。
3、新しい曲の試運転。
上記の1~3にあてはまる自作曲を、毎回かぶりなしで歌うのが、この「埋もれた自作曲の蔵出しシリーズ」だ。
このうち、1に該当する曲が大半で、一番多い。今回歌った曲も、すべて1の要素に当てはまる曲で、これまで一度も人前で歌ったことのない曲ばかりだった。
埋もれた曲・・・といっても、このシリーズで歌ったことがきっかけで、時代屋の正式レパートリーになった曲もあり、案外自分の中では大事な機会になっている。
1曲ずつ触れていこう。
まず1曲目の「ラブコントラスト」。仮題。
大学時代に部室で出だし部分をアドリブで思いつきで歌ったところ、それを聞いてた後輩が「それ、いいじゃないですか」と言って気に入ってくれた。それに気を良くした私は、その後正式にその出だし部分を活かし、曲を完成させた。
もしも、アドリブで歌った時、後輩が気に入ってくれなかったら、ただのその場限りの「アドリブ曲」として消えていったかもしれない。
当時多重録音で作っていた自作曲のカセットアルバムのオープニングに入れた覚えがある。
確か18作目のカセットアルバムだったと思う。
曲調は、当時ニューミュージックと呼ばれていた路線で、テンポのあるポップス系。
タイトルは、もっと別のタイトルにしたかったが、どうしても浮かばず、結局そのままのタイトルのまま、曲自体埋もれてしまった。どうも、気恥かしいタイトルなので、変えたいのだが・・。
きっと当時としては、少しオシャレな曲にしたかったんだろうと思うが、今となっては安直で軽薄で、なにやらダサいタイトルにも思える(笑)。
2曲目の「My you」もまた大学時代に作った曲。穏やか系の甘いラブバラード。
雰囲気的には、ウクレレで軽くリラックスして歌えるような曲を想定して思って作った。
なので、ウクレレで歌ったらちょうどよかった曲だったと思う。
また、当時私はトロピカルな音楽が好きだったので、トロピカルな曲にもしたかったんだと思う。また、ムーディな感じにも仕上げたかったはず。
小品のようなつもりで作り始めたら、出来あがってみたら、普通の長さの曲になった。
地味な曲なので、バンドやライブでは、いつも演奏メニューからは外れていた。
その結果、ずっと埋もれっぱなしできた。
歌詞の内容的には、今の私が歌うには、甘くてちょっとしんどい(笑)。若かったから作れた歌詞だったかも。
3曲目の「一円玉」。完全に小品。
高校時代に作った曲だが、歌詞そのものが短く、かといって歌詞をリフレインで繰り返すような曲でもないので、30秒くらいで終わってしまう短い曲。
長い間、この曲の存在を忘れていたが、小銭入れの1円玉を見てたら、ふとこの曲を思い出した。で、歌ってみた。
一円玉で買えるものがないことを嘆いた歌だった。
この歌を作った当時でも、すでに一円玉で買えるものはなかったのだが、今ならなおさらだろう。当時は消費税などなかったし。
ただ、消費税の導入以後、一円玉はそれなりに存在感を取り戻した感はある。
曲調は、極めて素朴なフォーク。弾き語りで、ライブの合間におまけ的・遊び的な感じで挟み込のにいいかもしれない。
4曲目の「イチョウ」。
私が高校時代に組んでたフォークグループで、メンバーが自作曲をそれぞれ3~4曲づつ持ち寄って、グループ名義で1本のカセットアルバムを作ったことがあったのだが、その時に私がグループに持ち込んだ4曲の中の1曲が、これ。
メジャーセブンというコードを大幅に意識して作った曲。
全編、メジャーセブンコードの雰囲気で溢れていた曲。
当時はまだメジャーセブンコードが今ほど一般的ではなかったので、この曲はグループのカセットアルバムの中では異色のカラーがあったと思う。まあ、当時としては・・だが。
また、録音の時、私はこの曲は全編裏声で歌った。
コーラスとしてならともかく、私がメインボーカルで全編裏声で歌った曲は、後にも先にもこの曲だけかもしれない。
もちろん、この曲を収録したグループ名義のカセットアルバムでも、全編裏声で歌われた曲はこの曲以外には他になく、その意味でも、この曲はアルバムの中で異色だったと思う。
曲調は、フワフワ漂っているような、モヤ~~ッとした、乾いた曲。
5曲目「ゆくえも決めず」。仮題。
これは20代の頃に、部屋で何の気なしにできた曲。自然発生的に生まれた曲で、気づけばいつのまにかこの曲があった。作ろうとして作った曲ではなかった。
いかにも当時の「だんぞう節」という感じのメロディがついており、そのせいか他の曲との差別化が自分の中で曖昧だった。
だから、ライブやバンドに、この曲を選ぼうとしたことはない。
地味でフォーキーな曲。自分としては歌いやすい曲だ。
そしてこの日のラスト、6曲目は「魔天楼のミルキーウェイ」。
大学時代に作った曲で、当初は当時のバンドに持ち込もうと思っていたが、結局持って行きそびれて、そのまま埋もれてしまった。
この曲を気に入ってくれた後輩もいたのだが、歌詞を部分的に手直ししたいといつも思い続けていたにもかかわらず、結局手直し出来なかった。
そのせいか、自分の中で完成品という気がしなかった。それがバンドに持ち込めなかったり、人前で歌ったことがない理由だったと思う。
今回、一部の歌詞を書きなおして歌ってみたが、どうもまだ納得できていない。結局この曲は、このまままた埋もれていきそうだ。
ただ、この曲で使われたいくつかの歌詞フレーズは、他の自作曲の歌詞に活かしたりしたので、その面ではこの曲は多少は報われたのかもしれない。
以上の6曲が、「埋もれた自作曲の蔵出しシリーズ」の23回目で歌った曲だ。
なんだかんだで、もう通算86曲にもなったか・・。
選曲的には、自己満足の極み・・・という感じだ(笑)。
歌ってて、「なるほど、こりゃ埋もれていくはずだ」と思える曲もあれば、「この曲は、少し手直しすれば使えるかもしれない」というのもあるし、中には「なぜこの曲を埋もれさせてしまったんだろう」と思える曲もたまにある。
いくら趣味とはいえ、よくこんなに作ったもんだ・・・と思ったりすることもある。
しかも、埋もれている曲は、まだまだ多数ある。腐るぐらいあるから困ったもんで。
中には、もう忘れてしまった曲もある。
「あれ?この歌詞、メロディがついてることになってるが、どんなメロディだっけ??」
などと思う曲は、もう私の元には帰ってこないのだろう。
でも、忘れてしまった曲は、きっと「埋もれて当然」の出来だったのだろう。そう思うことにしている。
このシリーズ、一体どこまで続けるつもりなのだろう、私は(笑)。
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