ちょっとショッキングなニュースを耳にした。
それは、フェルナンデスが倒産してしまったというニュース。
フェルナンデスといえば、国産エレキギターのメーカーとしては、グレコなどと共に一世を風靡したメーカーだと私は思ってる。
そう、国産エレキギターメーカーの雄だったはすだ。
とは言いつつ、私はフェルナンデスのギターは買ったことはなかった。そんな私がフェルナンデス倒産を残念がる記事を書く資格はないのかもしれない。
だが、当時のフェルナンデスの隆盛ぶり人気ぶりは、よーく知っている。
私のまわりではフェルナンデスギターを持ってる奴はたくさんいた。楽器屋に行くと、店では多数のフェルナンデスギターが並んでいた。それだけ人気があったということだ。
今も昔もエレキギターの世界的なブランドといえば、ギブソンとフェンダー。
誰もが本物のギブソンやフェンダーのエレキを欲しがったが、いかんせん貧乏学生には高かった。
そんな学生たちの強い味方になったのが、グレコでありフェルナンデスだった。
私のイメージではギブソンコピーならグレコ、フェンダーコピーならフェルナンデス。そんな位置づけだった。
グレコのスペルはGRECOで、頭文字はG。フェルナンデスのスペルはFERNANDESで、頭文字はF。
Gはギブソンの頭文字Gと重なって思えたし、Fはフェンダーの頭文字Fと重なって見えた。
それぞれロゴをギブソンやフェンダーに似せたデザインにも思えた。だからギブソンコピーはグレコ、フェンダーコピーはフェルナンデスと個人的に感じていた。
その後、グレコもフェルナンデスもますます質を上げ、やがてはギブソンコピーでもなくフェンダーコピーでもない、ブランドオリジナルなギターを作るようになっていった。
ロゴのデザインの方も、ギブソンやフェンダーのロゴを模したデザインではなく、オリジナルなロゴに変えていった。
フェルナンデスは、やがて布袋寅泰さんやhideさんなどのアーティストモデルで大人気となり、アーティストモデルがフェルナンデスの売りになっていった印象があった。
今考えると、そのへんがフェルナンデスの最盛期だったのかもしれない。
その後さらに年月が経過すると、グレコやフェルナンデスやトーカイやアリアプロなどの国産ギターは、ジャパンビンテージギターとして人気を集めるようになった。
それは当時の国産ギターメーカーが厳しい市場の中で競って質を上げていったからだろう。
外国の有名ブランドギターに追いつけ追い越せの姿勢で。
それが後の世のジャパンビンテージギターの評価に繋がっているのだと思う。
そして今回話題にしているフェルナンデスも、まきれもなくその中の1メーカーであり、しかもかなりメインな存在のブランドだった。
そんなフェルナンデスが業務停止、倒産だなんて・・。
なまじ国産エレキギターではトップクラスのメーカーだっただけに、個人的には寂しい。
今後、そのブランド名を惜しみ、どこかのメーカーが拾い上げてくれるのか、あるいは過去のレジェンドになっていくのか。それは今の段階ではまた私には、わからない。
個人的には、その名前だけでも残してほしい気がしている。
当時、フェルナンデスギターには世話になったギタリスト、ギターファンは多かったはず。
そんな人は、フェルナンデスギターの倒産を、どんな思いで受け止めているのだろう。
私は当時グレコのエレキに世話になったので、もしグレコが倒産なんてことになったら、淋しくてならないと思う。きっとフェルナンデスファンも同じなのではないか。
国産エレキでは名門でしたから、なおさら。
本当に私のまわりでもフェルナンデス愛用者は多かったです。
皆、持ってました。
なんでも最近は木の値段が高騰して、多くのメーカーが木の仕入れには苦労してるみたいです。
ギターの材質は木ですからね。
キーボード業界もギター業界も生き残っていくのは大変ですね。
ひところは、あのギブソンもあやぶまれてました。
ギブソンといえば世界のトップメーカーのひとつ。そんなギブソンですら苦労してるんですよねえ。
マーチンは大丈夫なのかなあ。
もしマーチンが倒産したら、私はしばらくショックで立ち直れないかも。