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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

モデル名がカッコいいギター

2023年04月07日 | 音楽活動

アコギではマーチンとギブソンは人気がある。 

今もそうだが、昔もそうだった。

私が10代の頃もマーチンとギブソンはアコギファンには憧れのブランドだった。

今は中古楽器屋もそれなりにあるし、ネット販売にも視野を広げれば、むしろ昔よりも今の方が値段的には入手しやすいかもしれない。

中古なら新品よりも安いからね。もっとも、中古を通り越してヴィンテージにまで行ってしまうと、かえってプレミア値段がついてしまうが。

 

私が10代の頃は中古楽器屋などほとんどなく、安くマーチンやギブソンを入手するには、誰かから安く売ってもらうしかなかった。

だが、当時でもマーチンやギブソンは高嶺の花だったし、買う人はお金を身分不相応なくらい(?)貯めて、やっと購入していたので、それを誰かに安く売る人なんて、すくなくとも私の周りではいなかった。

でも、当時の若いアコギファンとて、マーチンやギブソンは欲しかった。でも金がない。

そんな彼等が行き着く先は国産のコピーモデルだった。

マーチンやギブソンのアコギをコピーした安い国産モデルは多かったからね。

 

いつか買いたいアコギとして人気があったモデルは、マーチンのD28やD18。D35も。D45は憧れだったが、値段的に現実的ではなかった。

ギブソンでは、J45.、ハミングバード、ダブあたりか。古井戸というユニットがギブソンを使ってたのが大きかったかもしれない。ギブソンではJ200は個人的に憧れだったが、私の友人たちには、ギブソンにはもっと人気があるギターがあった。

ちなみにマーチンのD18やD28や、ギブソンJ45は今でも大人気のモデルだ。

だが、私の友人たちの中で特に人気があったのは、ギブソンのハミングバードというアコギだった。

マーチンは、定番ではあったが、マーチンのコピーモデルは世に溢れていたし、そのせいかデザイン的に当たり前というか、平凡に見えた。

あまりにもマーチンを模倣したアコギが多かったせいで、デザイン的にスタンダードになりすぎて、一般的すぎたのかもしれない。

それに比べたら、ギブソンのアコギは、マーチンよりもデザインが派手に見えた。

ましてやハミングバードには、独自のモデル名もあり、しかもその響きが格好よく思えた。

ギブソンのJ45や、マーチンのD28などのような記号の型番ではなく、ハミングバードという名前がついているのが格好よく見えた。

なので、何よりその名前の響きの良さで、ハミングバードは大人気だったのだ。確かにハミングバードという名前は、非常に響きがいい。

当時の私の友人のひとりは、特にハミングバードという名前に憧れており、結局彼はギターを買い替える時に迷わずにハミングバードのコピーを買い、まわりに自慢していた。

彼はギターを買い替える時、ハミングバード以外のギターは選択肢に入ってなかったのではないか。

 

マーチンをはじめとする多数のギターブランドの商品には、モデル名前に記号の名前がついてることが多い。

例えばマーチンならD28、ギルドならD55、ヤマハならLLやFGシリーズ。

ギブソンでも、ギターの名前に記号がついてるのは多い。例えばJ45とかJ200など。

だがギブソンには記号ではない独自のネーミングのギターも多かった。

前述の通り、ハミングバード、ダブ、あとゴスペル、など。エレキではレスポールやファイヤーバードなど。バンジョーではオールアメリカンなんてネーミングもあった。

ギブソン以外のブランドでも、エレキには独自のネーミングを付けたブランドはあり、グレッチのエレキにはカントリージェントルマン、ホワイトファルコンなど。

フェンダーだって、ストラトキャスター、テレキャスター、ムスタングなど。

エピフォンにはテキサンとかエンペラーなど。

グレッチのホワイトファルコンなんて、かなり魅力的なネーミングだと思うのだが、いかんせん買うとなると値段が高い…。ギター界の貴婦人という形容もあるし。

 

私も友人たちも、独自のネーミングが付けられたギターには魅力を感じていた部分はあった。

記号のモデル名も悪くないが、固有名詞のようなモデル名は、更にそのギターへの憧れ感を感じていた。

しかも、その固有名詞が語感的にカッコイイと、憧れはより強くなった。

ハミングバードなんて、その良い例だったと思う。

 

独自の固有名詞のネーミングを与えられた楽器は、その名前の響きゆえに人気を集めるケースは、あると思う。

 

 

以下に、ざっとめぼしいギター名(一部ベースも含む)をあげてみよう。ネーミングだけで貴方が欲しいと思うギターはあるだろうか。

 

D45

シュタウファー

ゴールデンエラ

オーセンティック

バックパッカー

J200

ハミングバード

ゴスペル

ダブ

サザンジャンボ

ファイヤーバード

サンダーバード

フライングV 

エクスプローラー

モダーン

レスポール

SG

スーパー400

ストラトキャスター

テレキャスター

ムスタング

ジャガー

プレシジョンベース

ジャズベース

スターファイヤー

アーティストアワード

ホワイトファルコン

カントリージェントルメン

テキサン

カジノ

エンペラー

ムーンサルト

ランダムスター

スペクトラム5

 

 

その他。

どうだろう。ギターが弾ける弾けないは関係なく、とりあえず商品名だけでほしくなるギターはあるのでは?

案外楽器を「売る」ためには、そのギターのネーミングの魅力もバカにならないと思うのは私だけだろうか。

 

ギターブランドのスタッフさん、その辺も戦略になっているのでは?

イメージ的に。

カッコいい名前のギターは、所有欲を刺激すると思えるし。

 

ちなみに、モデル名が記号や数字のギターでも、数字を名前っぽく呼ぶケースはよくある。

例えばD-28なら「ニッパチ」「Dのニッパチ」、D-45なら「ヨンゴ」、D-76なら「ナナロク」といった具合に。そう呼ぶと呼びやすいのもあるが、そう呼ぶことで、ハミングバードなどに負けない固有名詞感が出る気がするから。

もちろんその場合、呼ぶ人の心に、そのギターに対する愛があるのは言うまでもないと思う。

 

 

なお写真は1970年代のギブソンのカタログの中の1ページ。


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