時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

音楽聴くなら、やはりオーディオセットかな。

2018年05月08日 | 音楽全般

最近、家のオーディオセットでCDを聴くことが多くなった。

ここ数年は音楽を聴く時は、もっぱらピンポイントで聴きたい1曲を、タブレットでユーチューブで探して聴いていた。

ユーチューブで見つからない場合は、諦めて他の曲を聴いたりしていた。

ユーチューブで見つからなかったその曲は、本当は私はCDやレコードで持っているにもかかわらず。

家のCDラックから、その曲が入っているアルバムを引っ張り出してきて、部屋のオーディオセットにセットすれば聴けるにもかかわらず、ついつい面倒くさくて、聴くのを諦めていた。

タブレットなどでユーチューブで曲を検索すると、はっきり言って手軽。

その手軽さに慣れてしまい、最近はオーディオセットは使わない時期が長く続いていたのだった。

オーディオセットで聴くとなると、まずラックからCDを探さないといけない。

それでもお目当ての曲が入ったCDがすぐに見つかればいいけれど、中々見つからないこともあったり、あるいは目当ての曲がどのCDに入っていたか忘れてしまっていたりすると、「探す」という行為に時間がかかることがある。

そしてお目当ての曲が入ったCDが見つかっても、ジャケットからディスクを取り出し、CDプレイヤーにセットしないといけない。

つまり、けっこう手間がかかる・・・というか、昔はそういう手間は手間と思ってなかったのだが、ネットで気軽に聴ける今の環境に慣れてしまっているせいか、オーディオセットでCDを聴くという作業を「手間」と捉えるようになってしまっていた。

ならば、その手間にかかる時間があれば、タブレットなどでユーチューブで見つけた方が手っ取り早い。最近はそう感じていた。

だから、家のオーディオセットで音楽を聴くことは最近はなかったわけだ。

 

だが先日以来、とあるきっかけがあり、CDをオーディオセットで久々に聴き始めた。

幸い、目当ての数枚のCDはすぐに見つかった。

そこで、重い腰をあげて、数枚のCDをラックから抜き出し、久々にオーディオセットの電源を入れ、CDプレイヤーにCDをセットして、聴き始めた。

 

我が家のオーディオセットは、ミニコンポではなく、レギュラーサイズのオーディオだと思う。

アンプもCDプレイヤーもスピーカーもそれぞれ別のメーカーのもので、1台づつ専門ショップを巡って買い揃えたものだ。

もっとも、1台数百万円もするような高価なものではなく、あくまでも普及版値段のものではあるが。

学生の頃、オーディオが流行ったこともあり、私自身オーディオセットでそれなりの音量で、好きな音楽を「臨場感あふれる、良い音」で聴く・・・ということにこだわってた時期があった。

手を出せる範囲の予算内で。

 

貧乏学生の出せる範囲の値段で、オーディオのグレードアップのために、スピーカーを替えたり、アンプを買い替えたり、カートリッジを買い替えたりしていた。

雑誌などには、カートリッジを替えることが、一番手っ取り早いグレードアップだったと書かれていたこともあって。

なので、当時の我が家には、カートリッジがいくつもあった。

 

まあ、そんな時期を過ごしたことが私にはあったので、家で音楽を聴く環境の「臨場感ある再生音」には、ある程度のこだわりを持っていた。オーディオ機器の値段相応のレベルで。

大きめの左右のスピーカーの距離は2メートルくらい離れていた。

そして、音を聴く私は、左右のスピーカーと真ん中の私を結ぶ距離が、1辺2メートルくらいの三角形の位置になるような位置になるようにして私は聴いていた。

 

で、先日久々にオーディオセットでCDを聴き始めたら、パソコンやタブレットで聴いていた音とは全然違う。まあ、当たり前のことだが。

聴いた瞬間、「ああ、やはり音楽はちゃんとしたオーディオセットで聴くものだな・・」と実感。

 

まず、バスドラの振動が違う。部屋全体に響くオーディオセットの音は、バスドラの音が床に伝わり、床を揺らしていた。

音源の隅っこに隠れていた音も浮き出てきた。

各楽器の位置も明確。

音のふくらみ、厚みも違う。ボーカリストは目の前にいるような感じ。

全体的に立体的な音像。

 

私の買った普及版の値段のオーディオ機器でさえそうだったのだから、高級オーディオ機器で聴いたら、そのサウンドはそれ以上だったろう。

 

サウンドの空間への広がり感を感じるのは、パソコンやタブレットで音楽を聴いたのでは、無理だと思った。あらためて。

なんていうか・・パソコンやタブレットで聴いてる音楽は、その音楽の上っ面しか聴けていないと思った。

曲の区別や、メインとなるボーカルメロディだけを聴くだけなら、それでもいいのかもしれない。

でも、曲の全体像や、臨場感、立体感などは、オーディオセットとは比べるべくもない。

曲のスケール感などは、遠く及ばない。

最近タブレットやパソコンなどで聴くことに慣れていた立場としては、オーディオセットで聴くだけで、その音楽がゴージャスに感じられた。

はっきり言って、同じ音楽でも別物に聴こえた。

 

CDをプレイヤーにセットして、曲が始まるのを待っていたわずかな時間に、ふと思ったこともあった。

それは・・・パソコンやタブレットで音楽を聴く時とは違い、「構えている」ということだった。

パソコンやタブレットで曲を聴く時は、気楽なもの。かまえるとは無縁だった。

気軽に扱えるからだろう。

だが、オーディオセットでアルバムを聴く時、目の前の左右のスピーカー、そしてスピーカー間にあるアンプやプレイヤーの姿を視界に入れながらも、そこにそのミュージシャンのステージをアップで見ているようなイメージが頭に浮かび、自分自身「じっくり聴く態勢」で構えているのがわかった。

「さあ来い。よし、聴こう!」という感じで。

一音一音聴き逃さないように。

音楽を味わうのが第一で、、他のことは「ついで」で。

タブレットやPCで聴く時は、音楽を聴くことが「ついで」であり、BGMであり。だから気軽に中断したりもしていたし。聴いたり聴かなかったりもした。部分的に聴き逃しても気にしなかった。、

音楽をじっくり聴くために構える・・という姿勢は、タブレットやPCで音楽を聴く時にはあまりなかったものだ。

 

 

音楽媒体は今は昔のLPレコードなどに比べるとサイズが小さくなっている。

もしかしたら、PCやタブレットで聴く音楽も、単にメインの要素・・例えばボーカル・・が判別できればいいだけで、スケール感や臨場感もサイズがミニになっている気がした。

合理的な部分だけわかればいい・・みたいな。

だから、聴く態度も、気軽になっているのではないか。

今は、曲を聴く時に、ボーカルだけでなく緻密なサウンドなどの「曲の全体像」を「じっくり味わう」態勢になりにくく、上っ面を聴いてるだけのような感じがあるから、曲の活躍するサイクルがより短く、浸透性も小粒に聞こえるのかもしれない。

少なくても、私の聴き方や感じ方にはそれが当てはまる。

 

ともあれ、久々に部屋の大がかりな(?)オーディオセットで聴いた音楽は、リスナーに聴き逃さないようにじっくり聴かせようという雰囲気を感じた。

 

やはり、音楽は・・・しっかりしたオーディオセットでしっかり聴くと、「ついで」ではなく、メインになる。

まるで映画などを見るように。

 

オーディオセットをミニコンポなどでなく、アンプはアンプ、スピーカーはスピーカー、デッキはデッキ・・・というように1台1台セレクトして買いそろえていくと、はっきり言って手間がかかるし、値段もそれなりにいってしまう。配置や部屋事情によっては、場所も食う。

でも、そうやって揃えたオーディオセットから流れる音楽は、やはりPCやタブレットで聴く音楽とは別物だ。

立体感が違う。

これは、PCやタブレットなどでしか音楽を聴いたことがない場合は、わからないかもしれない。

オーディオマニアたちが、オーディオの各機器にこだわって揃えて聴いていたのはダテではないのだ。

そして、オーディオという趣味そのものが盛んだったことも。

もっとも・・昨今、往年のようなオーディオ熱が市場にないのは、本格的なオーディオ機器が必要以上に高価だから・・・らしい。

そう、値段設定が、本来のそのオーディオ機器の質にたいして「ふっかけた値段」になっている状況もある・・・と聞く。

だとしたら、ある程度は自業自得という部分もあることにはなるのだが・・・。

ふっかけた値段→利用者が敬遠→ますますふっかける→ますます敬遠→市場の衰退・・・・こんな悪循環になっていないだろうか?

 

そういえば・・・オーディオに凝っていた頃、JBLのパラゴンというスピーカーには憧れたなあ。

これは、JBLの職人によって一台一台手作りで作られていた伝説のスピーカーで、まさに究極という感じの、世界の逸品であった。

新品で数百万円もする代物で、とても庶民が手を出せるものではなかったから、その音は聴いたことはなかったけれど、その外観だけでも惹かれた。

スピーカーの芸術品・・・そんな風格に溢れていたっけ。

 

 

 

 

 

 

 

 


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2 コメント

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Unknown (鮎川愛)
2018-05-11 18:44:11



私も、聴きたい音楽をYouTube検索して、観ることが多くなりました。


YouTube検索すれば、その音楽の公式MV・アウトテイク盤・ライヴ映像・他のミュージシャンによるカヴァーなど、幅広く楽しむことができますからね。


又、テレビで偶然観聴きした音楽が気に入ったけれども、CDを持っていない場合、YouTube検索すれば、効果覿面ですね(笑)


稀にYouTubeにさえ無い音楽もありますけど…。


「素晴らしい音楽は、耳と心だけでなく、さらに眼で楽しむものだ」ということを、改めて知らしめてくれましたね!
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Unknown (だんぞう)
2018-05-12 00:48:31
確かにユーチューブは手軽ですし、しかも映像つきだから、見る楽しみもありますね。
中には貴重な映像も見つかるから、クセになります。

でもやはり、オーディオセットで聞く音にはかなわないと思います。
返信する

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