団塊世代は必見の映画だった。
まだ認知機能の衰えていない高齢者を、医師に要介護認定の診断書を書かせて裁判所から認定された後見人になり、介護施設に送り込んで全財産を奪い取ることを仕事にしている二人組の女性が主人公です。
ある日、組んでいる医者から、カモの身寄りの無い高齢女性を紹介され、裁判所から許可を得ると慣れた手つきで施設に放り込み、家や財産の全てを売り払って一仕事終えます。
ところが身寄りがないどころか、その高齢女性にはある秘密があり、後見人は命を狙われる羽目になり・・・
どんでん返しの連続で息をつかせないストーリー展開に、ドライブマイカーの鬱憤を晴らした感じで、アメリカ映画の真骨頂を見る思いでした。
同居人は義母が2020年に亡くなるまで10年近く後見人をしていたので、映画の内容はよく理解できました。
日本では、後見人は裁判所が指定した弁護士の管理下で種々の手続きを行いますが、もし弁護士と後見人が結託したら、うん10億の財産があっても、あっという間にかすり取られます。
この映画を見た限りでは、アメリカでは後見人は弁護士と同等か、それ以上の権限を持っているような気がしました。
まぁ、マフィアが入ってきたあたりから少し浮世離れしていまいますが、日本でも悪徳弁護士とその筋の者たちが手を組めば、赤子の手をひねるより簡単に、財産を奪われることになります。
今回の霊感商法も、信者に全財産を貢がせるという点から、この映画は参考になるかもしれません。
もっとも最後は悲惨でしたが。