
ビスネットで、ある企業さんの店舗覆面調査をさせていただきました。どのような調査でも、初めに仮設を立てます。今回も企業さんの方から、「現状こうだけれど、このようなことが原因ではないかと思う」というご相談があって、では、普通に買物に行った消費者がどのように感じているか調査しましょうということになりました。

今回の調査員条件は、この店に行ったことがない人、もしくは、ここ3年ぐらいは行ったことがない人ということにしました。当社は、プロフィールが分かっており、調査員として信頼できる人に登録してもらっているので、数のアンケート調査よりは、このような調査が得意です

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ですから、この他にも、出口聞き取り調査や、商品開発調査、モニター調査、懇談会などが出来るのが特徴です

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覆面調査、最近では、横文字にして”ミステリーショッパー”などとも言われているようですが、きちんと調査するのはなかなか難しいと思います。
調査員は、当社で作った調査項目を頭に叩き込んで、普通のお客として店に行きます。調査項目を思い出しながら普通に買物。帰ってきてから、買物状況を思い出しながら、調査表を書いてもらいます。今回、自由記述、コメント欄にもたくさんの意見を書いていただきました

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調査で怖いのは、心のない批判。企業を叩きのめすような意見や書き方をする人は、当社の調査員としては困ります

。決して企業には媚びない、消費者としての意見はきちっと言うけれど、”もっとこうすれば、こう良くなるのに”とか”この辺がお客には伝わっていませんよ”というような前向きな意見がほしいのです。
ただ批判するのではなく、消費者側には、「企業が良くなれば私たちもいい商品をいい気持ちで買える」という考え方が私は大事だと思っています。
勿論、悪質な企業は叩かなくてはいけませんが、批判や厳しい言い方だけでは企業は変わりません。当社はそのようなスタンスで、「まずは、消費者の声を聞く姿勢を持ってください」ということを企業さんには言い続けています。

今回の調査結果から見えてきたのは、企業さん側の仮設が違っていたということでした。企業さんが思っていた、消費者に不便をかけていたのではないかということは、消費者側はそれほど気にはしておらず、それよりも売り方が変わったことの説明、なぜそうするのかを販売の時にきちっと伝えていない、ということが分かりました

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また、リピーターに繋がる、大事なツールであるポイントカードの説明やメリットがこれもきちんと伝えられていないので、たくさんいろいろなカードを持っているお客さんは、敢えて作ろうとしない、またその店に来ようと思わないということに繋がっていくと思われました

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商品の良さは勿論のことですが、小売店の場合、いかに接客が大切かが分かります。それもただ感じがいいだけではなく、いかにお客様の気持ちを汲み、お客様に話をするか、会話がないただの物売りであれば、通販でもスーパーでもいいわけです。

消費者、お客さんの声を聞くことは重要ですよね。絶対、今まで気付かなかったことが見えてきます。企業さんに言いたいです。もっともっと消費者の声を聞きましょう!それも客観性をもった上手な聞き方で