
昨晩、福岡県男女共同参画センター「あすばる」の主催の講演会

を聞きに行きました。正直、申し込みをした時点では、“初のママさん宇宙飛行士山崎さんの夫、仕事もやめ主夫になった男性、こういうのってなかなかいいよね、ちょっと話を聞いてみるか”程度のミーハーな気持ちでしかありませんでした。
しかし実際に2時間近く話を聞いて、映画を見ているかのようなリアルな話ぶりとその内容の濃さに、軽いショックを受けて帰ってきました。

随分講演

をされているのでしょう。本

も2冊出版されているし、人を引き付ける講演の演出に引き込まれた、というのもあるかもしれませんが、それにしても私たちがつねに言っている「男女共同参画」をまったく違った角度から語られたことへの驚きだったのかもしれません。
山崎さんと結婚する時から宇宙飛行士として送り出すところまでを、クイズ、ふんだんな写真と途中スライドーショーによる見せ方、重要な言葉だけを大きく書いたパワーポイントなど、上手に演出された講演だなーと思いました。

それにしても想像していたのとは大違い。子供は産んでも彼女は海外での訓練期間も長く、国内にいても仕事だけ、育児は彼がほとんど引き受けてきました。さらに親の介護までされていたとは・・・

離婚も考えた、自殺未遂も、うつにもなったそうです。いろいろな要因はあったでしょうが、男の人が仕事を失うということの苦しみ、周りの目、一度やめた後の再就職の難しさなど、正直に語られる言葉に、ただただ聞きいっていました。

壮絶な経験の細部を語ることはできませんが、私の心に大きく残ったことは、
・子供は絶対だれかがしっかり見なくてはいけないということ
・54才と39才のご両親に大事に育てられたことから、親をみるのは当たり前という気持ちだった
・宇宙飛行士として宇宙に行きたいという妻の夢をかなえるためには、困難は何とか切り開いていくとい う意思の強さ

それと、よく考えてみると、男性の山崎さんから話を聞くとびっくりしたり

、感動したりするのですが

、実は、これまで多くの女性が経験したり、ぶつかってきたものなんですよね。
家事と育児の両立のために仕事をやめた女性はたくさんいます。周りとの関係をすべて置いて海外転勤に付いていく妻もいます。子育てがやっと終わって、次は介護、ほとんど一人で親の介護をした女性もたくさんいます。
ある意味、山崎さんの話は、男女が逆転しただけ。女性であれば話題にならない?これまでは当たり前だったのでしょうか。

でも山崎さんの講演の素晴らしさは、自分の経験談をドラマチックに語るだけではなく、最後にしっかり彼自身も「これでは男女が逆転しただけです。これではだめなのです。仕事、家事、育児がバランスよく、どちらにも極端な負担がかかることない生き方がいいのでは」と上手に作られた図を示して男女共同参画の話にまとめられました。

そうなんです。だれでも自分の人生があって、夢があります。やりたいことがあります。結婚もし、子供もできます。それらを何とか両立できる世の中を作っていかなくてはいけないと思います。少なくとも現在の日本の男性のように働くだけで疲弊してしまう生き方も大いに見直さなくてはいけませんよね。そのためには、女性も経済的に自立する、男性は生活的に自立するということが大切なのでは、と考えさせられた山崎さんの話でした

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詳しくないですが、前に、この方、周囲の主夫への差別がひどかったとインタビューされてましたが
男性の主夫に対するいろんな差別や、自分は主婦希望、でも主夫には偏見といった女側の自己中心的なわがまま願望などをしっかりと男女共同参画で警告・叱咤していってほしいですね!!