
先週、仕事で鹿児島県にある川内原子力発電所と長島風力発電所を見学する機会がありました。
九州には、現在原子力発電所は6基。佐賀県玄海原子力発電所に4基、今回訪問した川内に2基あります。我々が使っている電気の4割は、これらの原子力発電で賄われています。

これまでにも玄海発電所には、5,6回、川内にも数回行っており、原子力発電の施設概要や仕組みについては、何度も説明を聞き、勉強もしました。
今回の見学は、初めての見学者もいたので、バスによる敷地内全体と、中は、中央制御室と訓練センターを見るのが主でした。
15年以上前に見学した頃は、特別にではありますが、放射線管理区域まで入ることができ、服を着替えたり、見学前と後の放射線量を測ったりという経験も出来たのですが、米国のテロ事件以来、見学できる所は、随分と限られてきました。
しかし、今回、初めて訓練センターでは、訓練室が昼休みで空いていたので、部屋の中に入れていただき(これまでの見学では、外のガラス越しにしか見たことがなかったのですが)、訓練に使う”炉心の中の制御棒を下ろす(発電を止める)”というスイッチを動かすし、2秒で運転停止するという経験をさせてもらいました

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本物の中央制御室でもお話していただきましたが、勿論運転はコンピューターで制御されていますが、人の判断、人の手が係わるスイッチは、触り易いように配置が工夫されたり、色で識別されており、また、重要なスイッチには、プラスチックのケースカバーが磁石で固定されていたり、咄嗟に手動しないよう、更なる工夫がされていました。

原子力発電自体、放射線というひとつ間違うと危険なものを扱っているいるわけですから、安全な設備、高度な技術、それが間違いなく使える訓練、これらを絶対我々に約束してもらわなくてはいけません。
いつも注意して聞いていますが、安全には万全を期しており、また社員の方々は、勉強し、訓練も受け、一生懸命やっていらっしゃると思います。

見学に行くと、改めて、自分たちが電気、ひいては原子力発電の恩恵を受けていることを思い出すと同時に、発電に関して、無関心ではいけないなと思うところです。

次に訪れた風力発電所は、初めての見学で

、鹿児島県出水郡長島町の小高い丘一面に21基風車が立っている景色は壮観でした。いつも午後2,3時間はあまり風車が回らない時間帯のようですが、我々が行ったのは2時頃でしたが、大変よく回っていました

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風車の下に立つと、120mほどの高さ、羽は直径92mほどありますので、大きいなーという気がしますが、思ったよりも羽が回る音はせず、あちらこちらの丘の上でいろいろな向きで悠々と回っているという印象でした。
この21基で発電している電気の量は、停止している時もあるので、年間で約1億キロワット時、これは、一般家庭3万世帯分に相当するそうです。

太陽光発電

にしてもこの風力にしても、いつもコンスタントに発電してくれるといいのですが、何しろ自然まかせ。日が照らない時は、太陽光は発電しないし、風力も風が吹けばいいかと思えば、台風のように強すぎてもダメだということもあって、自然エネルギーとのお付き合いはなかなか難しいものがあります。
また、特に風力の場合は、大きいのでどこにでも設置はできませんし、風の通り道でなくては、その威力を発揮しません。

これ以上温暖化を進めないためにも、ベストミックスとよくいいますが、発電時CO2を出さない原子力発電を中心に、水力や火力、そして、自然エネルギーも開発していきながら、私たちは、無駄な電気を使わないようにするということではないでしょうか。
エネルギーって、当たり前のように使っていますが、もっと私たちは、日本のエネルギー事情を知り、関心をもたなくてはいけませんよね

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