久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

消費者と企業はすれ違い?

2009-10-30 11:15:49 | Weblog
 ビスネットで、ある企業さんの店舗覆面調査をさせていただきました。どのような調査でも、初めに仮設を立てます。今回も企業さんの方から、「現状こうだけれど、このようなことが原因ではないかと思う」というご相談があって、では、普通に買物に行った消費者がどのように感じているか調査しましょうということになりました。

 今回の調査員条件は、この店に行ったことがない人、もしくは、ここ3年ぐらいは行ったことがない人ということにしました。当社は、プロフィールが分かっており、調査員として信頼できる人に登録してもらっているので、数のアンケート調査よりは、このような調査が得意です
 ですから、この他にも、出口聞き取り調査や、商品開発調査、モニター調査、懇談会などが出来るのが特徴です

 覆面調査、最近では、横文字にして”ミステリーショッパー”などとも言われているようですが、きちんと調査するのはなかなか難しいと思います。
 調査員は、当社で作った調査項目を頭に叩き込んで、普通のお客として店に行きます。調査項目を思い出しながら普通に買物。帰ってきてから、買物状況を思い出しながら、調査表を書いてもらいます。今回、自由記述、コメント欄にもたくさんの意見を書いていただきました
 調査で怖いのは、心のない批判。企業を叩きのめすような意見や書き方をする人は、当社の調査員としては困ります。決して企業には媚びない、消費者としての意見はきちっと言うけれど、”もっとこうすれば、こう良くなるのに”とか”この辺がお客には伝わっていませんよ”というような前向きな意見がほしいのです。
 ただ批判するのではなく、消費者側には、「企業が良くなれば私たちもいい商品をいい気持ちで買える」という考え方が私は大事だと思っています。
 勿論、悪質な企業は叩かなくてはいけませんが、批判や厳しい言い方だけでは企業は変わりません。当社はそのようなスタンスで、「まずは、消費者の声を聞く姿勢を持ってください」ということを企業さんには言い続けています。

 今回の調査結果から見えてきたのは、企業さん側の仮設が違っていたということでした。企業さんが思っていた、消費者に不便をかけていたのではないかということは、消費者側はそれほど気にはしておらず、それよりも売り方が変わったことの説明、なぜそうするのかを販売の時にきちっと伝えていない、ということが分かりました
 また、リピーターに繋がる、大事なツールであるポイントカードの説明やメリットがこれもきちんと伝えられていないので、たくさんいろいろなカードを持っているお客さんは、敢えて作ろうとしない、またその店に来ようと思わないということに繋がっていくと思われました

 商品の良さは勿論のことですが、小売店の場合、いかに接客が大切かが分かります。それもただ感じがいいだけではなく、いかにお客様の気持ちを汲み、お客様に話をするか、会話がないただの物売りであれば、通販でもスーパーでもいいわけです。

 消費者、お客さんの声を聞くことは重要ですよね。絶対、今まで気付かなかったことが見えてきます。企業さんに言いたいです。もっともっと消費者の声を聞きましょう!それも客観性をもった上手な聞き方で

信じたい、いい方向に行っていると・・・

2009-10-27 14:35:23 | Weblog
 昨日、鳩山総理の国会における所信表明演説が50何分かで歴代の総理の中で一番長かったと報じられていました。分かりやすく、自分の言葉で、日本の国をどのようにしたいか語られたということでした。
 政権が代わって、まだ分からないところは多々ありますが、以前に比べ、政治が国民に近づいた感じはします。これまでは、首相が代わっても政治の中身は変わらないし、日本がどんどん悪くなっていくような絶望感を感じていましたが、今は、まだ変えられるか、変われば日本も良くなるかもしれないというほんの少しですが、希望が見えてきたような気がします

 昨日は、福津市の出口調査に行ってきました。この調査は、4年ほど前、当時の市長より、福間と津屋崎が合併して、住民からサービス低下の声があがっているので、それを調査してもらえないかということでした。
 それでは、出口調査と電話応対調査をしましょう、という提案を出し、曜日を変えて3日間、市役所の出口に立って、市役所の用事をすませて出てこられた人に、それぞれ行かれた窓口の対応がどうであったか聞き取りしました。
 今回も4年前と比較する意味も含めて、市民の声を聞き取る出口調査をすることになったのです。やはり3日間しますので、まだ終わってはいないのですが、私が昨日聞き取りした感触は、総じて「以前より良くなったのでは」という声が多かったようです。以前は、市民の方も「役所ってこんなものだろう」的な諦めに近い感想が多かったような気がするのですが、これは、市民の側も変わってきたということでしょうか。

 今週の金、土、1日半かけて、福岡市では、「事業の仕分け」をします。私も2日とも関わっての大仕事です。
 日曜はこれも9時から17時ぐらいまでかかって、昨年に続いて2度目ですが、筑紫野市の職員採用の面接官をします。
 どちらも今まではやったことがなかった一般人の視点を行政に入れる、という、まずはそのことを私は評価しています
 これまででしたら、「素人に分かるはずがない」「素人が何を言うか」という姿勢だったのではないかと思うのです。が、行政も政治も変わってきて、「その素人の視点を入れよう」「意見を聞こう」という姿勢が見えてきたことに希望を感じさせるのかもしれません
 
 勿論、行政マン、政治家が皆そうだということではないでしょうが、しかしその気運が出てきたことは喜ばしいことです
 そして、国民、市民、皆が政治や地域のことに関心を持ち、皆で国を作っていこう、皆で地域を良くしていこうというようになれば、この国も捨てたものではないでしょう。まずは、どうぞどうぞ今の政権、がんばってくださいね。しっかり注目していきますので

文部科学省に行ってきました!

2009-10-23 18:10:59 | Weblog
 10月も半ばを過ぎ、今年も2カ月と少し。どうしてこう月日の経つのは早いのでしょうか。皆そう言っていますが・・・
 毎日、1日もあっという間に終わってしまいます。何とか締め切りがある仕事を優先して、しかし何かかにかすることが多くて、兎に角しなければならない仕事、用事を小ノートやメモに書いて、終われば消していくという風です。
 外に出ることが多いのも過密スケジュールになる要因です。しかし、私の仕事の場合、ビスネットの仕事だけではなく、行政の仕事、いろいろな役、情報収集なども大切な仕事。しばらくは、このような状況が続くでしょうが、何とか楽しくやっていこうと思っているところです。

 このような中で、先日、福岡県教育委員会の委員長の代理で、14都道府県教育委員長会議が埼玉であったので、出席してきました。14都道府県とは、政令都市をかかえている都道府県をいい、毎年1回審議や情報交換の会議が開かれています。
 私は、代理として2度目の参加で、なかなか緊張する会議です。まあしかし、お互いに県と政令市との関係や問題点や解決策などを話し合うという目的をもって開催はされていますが、毎年する必要があるのかどうかは、議題にも出ていましたが、多少疑問ではありました。

 私にとっては、会議の後の懇親会での情報交換がなかなか興味深く、今回同テーブルになったのは、開催県の埼玉と東京都だったので、特に、東京都の方からは、5輪の話などは興味深く聞くことができました。
 また、開催された場所は、埼玉でも埼玉新都心といわれる所で、ちょうど大宮と浦和の間に位置し、今後新都心として開発が予定されているということで、場所的にも興味深い所でした。

 次の日、埼玉県からは、埼玉県の文化施設の見学が予定されていたのですが、帰る時間の関係で、我々福岡県3名は、別行動でなかなか行くことがない文部科学省見学に行くことにしました。
 県の東京事務所の方の案内で、スムーズに短い時間の中、文科省の資料室、審議官との面談、そして、私が教育委員になってから、文科省から福岡県に来られていたキャリアの方2名との面談など大変充実した内容になりました。
 何といっても興味深かったのは、政権が代わってこれから教育関係はどうなっていくのかという話。詳しく話せないのが残念ですが、まだまだ止まっていて、この先どうなるか分からないことも多く、しかし、私のお会いした3人のキャリアの方たちは、その中で今やらなくてはいけないことを一生懸命やっていらっしゃるという印象でした。特に文科省関係では、今の政局の方が、自分たちが考えていた教育の方向性に近いという話もありました。

 最後に30何階かまで上がり、高い所から、国会議事堂、皇居、他の省庁が入っているビルなど、「あーこんな位置関係になっているのか。皇居はずいぶん緑が多いなー。総務省が入っているビルの上はヘリポートがあるのか」などなど初めて見る景色に興奮頻りでした。
 大役でちょっと緊張する出張ではありましたが、なかなか経験できない貴重な2日間でした

原子力発電所、風力発電所を見学してきました!

2009-10-01 14:01:07 | Weblog
 先週、仕事で鹿児島県にある川内原子力発電所と長島風力発電所を見学する機会がありました。
 九州には、現在原子力発電所は6基。佐賀県玄海原子力発電所に4基、今回訪問した川内に2基あります。我々が使っている電気の4割は、これらの原子力発電で賄われています。

 これまでにも玄海発電所には、5,6回、川内にも数回行っており、原子力発電の施設概要や仕組みについては、何度も説明を聞き、勉強もしました。
 今回の見学は、初めての見学者もいたので、バスによる敷地内全体と、中は、中央制御室と訓練センターを見るのが主でした。
 15年以上前に見学した頃は、特別にではありますが、放射線管理区域まで入ることができ、服を着替えたり、見学前と後の放射線量を測ったりという経験も出来たのですが、米国のテロ事件以来、見学できる所は、随分と限られてきました。
 しかし、今回、初めて訓練センターでは、訓練室が昼休みで空いていたので、部屋の中に入れていただき(これまでの見学では、外のガラス越しにしか見たことがなかったのですが)、訓練に使う”炉心の中の制御棒を下ろす(発電を止める)”というスイッチを動かすし、2秒で運転停止するという経験をさせてもらいました

 本物の中央制御室でもお話していただきましたが、勿論運転はコンピューターで制御されていますが、人の判断、人の手が係わるスイッチは、触り易いように配置が工夫されたり、色で識別されており、また、重要なスイッチには、プラスチックのケースカバーが磁石で固定されていたり、咄嗟に手動しないよう、更なる工夫がされていました。

 原子力発電自体、放射線というひとつ間違うと危険なものを扱っているいるわけですから、安全な設備、高度な技術、それが間違いなく使える訓練、これらを絶対我々に約束してもらわなくてはいけません。
 いつも注意して聞いていますが、安全には万全を期しており、また社員の方々は、勉強し、訓練も受け、一生懸命やっていらっしゃると思います。

 見学に行くと、改めて、自分たちが電気、ひいては原子力発電の恩恵を受けていることを思い出すと同時に、発電に関して、無関心ではいけないなと思うところです。

 次に訪れた風力発電所は、初めての見学で、鹿児島県出水郡長島町の小高い丘一面に21基風車が立っている景色は壮観でした。いつも午後2,3時間はあまり風車が回らない時間帯のようですが、我々が行ったのは2時頃でしたが、大変よく回っていました
 風車の下に立つと、120mほどの高さ、羽は直径92mほどありますので、大きいなーという気がしますが、思ったよりも羽が回る音はせず、あちらこちらの丘の上でいろいろな向きで悠々と回っているという印象でした。
 この21基で発電している電気の量は、停止している時もあるので、年間で約1億キロワット時、これは、一般家庭3万世帯分に相当するそうです。

 太陽光発電にしてもこの風力にしても、いつもコンスタントに発電してくれるといいのですが、何しろ自然まかせ。日が照らない時は、太陽光は発電しないし、風力も風が吹けばいいかと思えば、台風のように強すぎてもダメだということもあって、自然エネルギーとのお付き合いはなかなか難しいものがあります。
 また、特に風力の場合は、大きいのでどこにでも設置はできませんし、風の通り道でなくては、その威力を発揮しません。

 これ以上温暖化を進めないためにも、ベストミックスとよくいいますが、発電時CO2を出さない原子力発電を中心に、水力や火力、そして、自然エネルギーも開発していきながら、私たちは、無駄な電気を使わないようにするということではないでしょうか。
 エネルギーって、当たり前のように使っていますが、もっと私たちは、日本のエネルギー事情を知り、関心をもたなくてはいけませんよね