寝台列車の活性化を考えていく上で、鉄道事業者だけで全て賄うのが妥当か否かということを考えてみたいと思います。
いきなり話は飛びますが、みなさんは、サクラクレパス ヒーター というのをご存知でしょうか?
http://news.goo.ne.jp/article/businessi/business/fbi20150106501.html
これは、文房具メーカーのサクラクレパスと小泉成器という電器メーカーが協力して発売した商品だそうで順調に売上を伸ばしていると言われています。
子供の頃から使い慣れたクレパス(クレパスはサクラクレパスの登録商標らしいので正確にはクレヨンの方が正しい表現ですね。)を電気ストーブのデザインに取り込んだことで、購買者には「懐かしくかつ新しい」商品として目に写ったようです。
言わば刷り込み効果と言えるかもしれません。
子供の頃に経験したことは大人になっても良い記憶に残るものです。
ただし、昔のように移動は基本車でという時代では、電車にのる機会も殆ど無く、まして寝台車なんて知らないという子供が殆どではないでしょうか。
そうなってしまうと、「若い人たちに寝台車って良いよ」とメリットを伝えても中々波及していかない。
それは、経験がないから。
経験無いから、感動しようがないんですよね。
過去に経験があれば、そこから感動なり、感傷が起こってきて良き思い出も悪い思い出も語れると思うのですが。
現在は移動手段は2極化し、安く行きたいからという選択肢から、夜行バスを利用するパターン、逆に、安楽に移動したいから新幹線などで目的地まで昼間に移動して夜はホテルで休むパターン。
もちろん、時間を有効に利用したいからバスを利用するという人も多いという反論もあると思います。
ただし、その場合でも余裕があればできるだけ快適なシートを望むという傾向はあるのではないでしょうか。
(バスでも最近はシェルタイプの個室などが登場していることがその証左と言えます。)
快適性を追求したプレミアムドリーム、最低限今の寝台列車にはこの程度の装備は欲しい。
安く行く代表格とも言える2階建てバス(一度利用しましたが2度とは使いたくないです。(^^ゞ
安く移動したい<>快適な移動空間を確保したいという2極化です。
そこで、提案したいのが、鉄道事業者と他業種とのコラボレーションによる寝台列車の開発です。
国鉄末期、今は色々と物議を醸すJR北海道ですが、総局時代にホテルとのコラボレーションでアルファコンチネンタルエクスプレスという列車を誕生させました。
アルファコンチネンタルエクスプレス
キハ27・56を改造したこの車両は、ホテルとの初めてのコレボレーションということで計画されましたが、この時の手法を寝台列車にも応用できないかということですね。
例えば、全国にホテルを展開するJRグループのホテルとコラボするとか、リーガロイヤルホテルやニューオータニといったシティホテルなどとの積極的な展開というのも有りではないでしょうか。
グランヴィア大阪とのコレボレーションで、銀河の復活を・・・(^^ゞ
ここまでは、前回に少し書いたのですが、更にもう少し詳しく書いてみますと。
ホテルの快適さを鉄道にというコンセプトで、外装を含めて1列車をホテルに見立てる。
も ちろん、クルージングトレインとは異なるので全てをホテル並みとすることは出来ませんが、難燃性木材の開発などで使用材料の制約は減っていますし、前回書 いたような内部モジュール方式を活用して、10年程度で内装を簡単に変更できる仕組みなどを併せて導入することで内装の変更を容易にします。
また、ホテル事業者にしても収益物件ですので赤字になることは許されませんが、ホテルとしては自社のホテルにも宿泊してもらうということでの宣伝効果を含めた意味合いを持たせてやることで、ある程度の割引などが可能かもしれません。
また、収益性を高めるとともに、ホテルに対しての憧れを持たせるために、ハイグレードバス以上の仕様の個室タイプの座席車等を導入して全体の輸送定員を確保しながら、気軽に乗れる車両を導入するとかはいかがでしょうか。
8両編成で4両目くらいの中間車にホテルフロントに相当するゲストルームを設けて、そこから座席車部分と寝台車部分に分ける。
寝台車に関しては、ホテルのシングルなりダブルの部屋の快適さを出来るだけ再現できるようにしてやる必要があると思います。
さ らには、先程も書きましたが宣伝効果を含めた意味合いということで、寝台料金に関してはホテル側も半分程度は負担するもしくは、特急料金+寝台料金という 考え方ではなく列車料金 ホテルグランヴィア-Express料金とか、ニューオータニExpress料金、RighaRoiyal-Express料金といった料金設定にしてそ の中から収益を受け取るもしくは、ホテル側で寝台部分に関しては買取保証するなどしてやるといった可能性はどうでしょうか。
Righa Roiyal Hotel
鉄道という組織は、輸送の手段としての線路も車両も全て自前で揃えることを義務付けられていたことから、何でもかんでも自分でしようという風潮が有りますが、お互いに足りないところを補完しあうことが、寝台列車の発展に繋がるのではないでしょうか。
甘くていい言葉ですよね
あると思えばどこまでもあるよと思わせ、ないと思う人にはシビアにそんなのないよと言い切らせいつまでも平行線。
漠然としたものではなく、あくまである程度具体的な数字に落とし込んでこないと、いつまでも机上の空論にもならないのでは?
と思います
プロなのか?
プロを志しているのか?
がブログを拝見していまいちよくわからないところです。
単なる趣味者なのでしたら、趣味の世界にケチをつける私が失礼なのですが