紺日わん倶楽部

日々の暮らしに彩りを

冬の旅

2011-03-27 | エンターテイメント

知り合いの案内で久しぶりに芝居を観に行きました
出演は平田満、井上加奈子さんの 2人芝居 「冬の旅」
作 松田正隆 演出 高瀬久男 
新百合ヶ丘にある劇場 川崎アートセンター アルテリオ小劇場

3月26日、27日と2日間のみの上演
震災の影響もあってお席も空席がありましたが心配された停電も余震もなく無事に終わりました

実生活もご夫婦のお二人ですが今回の芝居も夫婦役

二人は学者の夫と女優の妻の役どころ
旅先でのたわいもない日常の会話の中に相手を思い、いたわりながらも
これまでの悔恨や積年の思いなど互いに素にもどってぶつけ合う
せりふも長く内容も濃いので大変な作業だったように思う
会話のテーマはあやふやで脈絡なく続く
つながりを求めると 「客観的にもう一人の自分」 が見つめている現実
とかになるのではないか?

現実には失われたものはもどらない、1度きりの出来事
しかしそれを再びもう1度演じる 過去に対してもう一度と


テレビでは被災された方のご遺族が
「もう1度お父さんに会いたい」
「また家族と一緒にご飯を食べ普通に生活したい」
と流れている

現実にはもうもどれないことは誰にもわかっていること
それをあえて演劇で見つめなおす
ここに演劇の面白を感じる

品のある静かな場面のトーンや衣装、美術の色調もハンマースホイの絵のように格調高く良かったです



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