うつからの脱出 

日々の徒然なる思い、その他興味あることを書いています。

自分語りvol.3

2005-11-16 06:05:50 | こころ
とある研究所に就職してみると、そこは普通の会社とは一風違っているように見えた。
なにしろ、院卒の人が掃いて捨てるほど多い。
その中で高専卒の俺達は絶対的に能力の差があった。

とりあえず与えられたテーマをこなす毎日。
半年に一回は研究連絡会で進捗状況をプレゼンする。
がむしゃらに仕事をこなすうち、俺のやっていることは本当に社会に役立っているのか、疑問を持ち始めた。

やはり、こういう研究所には自分のやりたいテーマを持ち込んで、それを好きなように研究し、学会で発表し、成果を認められてることに生きがいを感じる人が向いているのではないのか?

俺のように何かテーマを持ち込んだわけでもなく、ただグループリーダーから与えられたことをやりこなしているのは、自分が本当にやりたいことなんだろうか?

そのテーマは、まだ研究が一般的に広まっているものではなかったが、「これは本当に社会に役立つものなんだろうか?ただ学会に発表することが目的のものなんじゃないだろうか?」という、疑問を持ち始めた。

研究所の人たちは、一風変わった人が多く、独特な社風だった。
ある意味自由で、好き勝手なことに没頭できる。

しかし、自分のやりたいことを見つけられなかった俺には苦痛の毎日だった。
与えられたテーマは、俺の実力には難しすぎ、遅々とした成果にあせりが見え始めた。

「俺のやっていることは本当に社会に役立つものなんだろうか?」という自答が俺の心の中に芽生え始めた。

つづく。