出来ることが、どんどん少なくなっていく。
そのうち、織姫と彦星のように、
出会えるのは、
年に一度だけになるのではないかとさえ思えてくる。
それも間違いか。
私達は、会うことは許されないから。
会ったら、それだけでは終わらない。
だから、LINEで繋がるだけ。
それすらも…
そういうこと。
夜の犬の散歩では、お互い、ラジオを聴いて歩くことを報告して、笑っただけ。
聴くのは同じ番組。
それは、たとえ奥さんであろうと、文句は言えない。
もう、これは、消えかかった炎。
一本の糸で繋がるロープ。
ささやかな抵抗。
されど、大いなる抵抗。
それでも繋がりたいという思う
恋心。
揺るがない決意。
絶やさない想い。
彼は、他人を踏み台にしてまで、自分は飛ばない。
家族を守りきって、寿命を全うさせる人。
私も、よくわかるよ。
その中で、幸せを感じようとしてるだけ。
その為に、ここは、存在している。
少なくとも、私には。
否定されることなく、
自分を肯定してもらえるから。
だだそれだけなのに。
それすらも、許され難いこと。
ねえ、
もし、
将来。
お互いに、パートナーが居なくなったとして、
まだまだ、今の気持ちでいたなら、
その時は、会うことが許されると、希望を持ってもいいのかな。