月を見ながら、1人で散歩していた。
今日は、彼は来ない気がしてた。
休日は、いつもと違うから。
半分を過ぎたところで、
LINEが来たから、すぐに開けた。
やっぱりそうだ。
今夜は、彼は、犬の散歩に行かなくて済むみたい。
たまには、ゆっくりな夜を過ごして欲しいと思った。
もちろん、淋しいけど。
今朝は、彼が、自撮りした写真を送ってくれた。
なぜか、甘えたいときに、そんな風にして、私の前に姿を現してくれる。
妄想ではなく、
実在する姿を見ると、
この手に触れたくなる。
今度は、温もりを求めてしまう。
今朝、
休日の朝、
私は目覚めた後、すぐ目を閉じて、
彼が、他の女のひとを抱くという、
究極の嫉妬を自分に与えて、
快楽を得た。
そのことを彼に伝えたら、
このスマホの向こ側にいる女のことを
哀れに思ったのだろう。
写真に映る彼の表情は、
とても穏やかで、優しそうだった。
Mは、いじめられたいけど、
最後は、優しくされたい生き物だ。