ぼたんくんとふわりちゃん

2010年10月17日、また猫と暮らしはじめました。

読書日記[23]お酒が好き

2024-09-13 10:49:45 | 読書
お仕事の依頼が来ました。

ある酒蔵さんの冬の商品案内のデザインで
かれこれ20年以上やっているお仕事です。

20代の頃に、近所に居酒屋さんがあって
行くと必ず飲む日本酒がありました。

しばらくしてそこがなくなってしまったのですが
はじめてこのお仕事をいただいたときに
そのお酒を作っている酒造場さんだったので
すごくびっくり&嬉しくて。

それから広告やサイトやいろいろデザイン面で
関わらせていただいています。

もちろんそのお酒も今でもよく飲んでいます。

日本酒は冬がメイン。
11月くらいから新酒が出始めて
最もおいしく飲める時期。

広告も一年で最も力が入ります。
(売上的には父の日前も多いらしいのですが)

どれも美味しいおすすめのお酒なので
デザインするのもとても楽しい。


よく飲むのは日本酒ですが、洋酒も好き。
いまは家でしか飲まないので、あまり機会がありませんが
ビール以外で初めて飲んだお酒がスコッチ(原酒)だったせいか
スコッチやブランデー、ウィスキーとかロックで飲むのも好きです。

ジンとかラムも、最初カクテルベースとしてしか知らなかったのですが、
そのまま飲むのもあり、です。

ワインや焼酎も飲みます。
ただ、日本酒ほど味の違いが分からない。。。

でも、そこまでお酒に強くないので飲める量は少ないです。
ビールも好きだけど、炭酸ですぐにお腹いっぱいになってしまうし。
(友人によると十分強いらしい?)


というわけで仕事の資料と趣味を兼ねて
お酒の関係の雑誌は割とチェックしています。




『dancyu』は年一回日本酒特集があって
ムック本も情報が充実。読み応えあります。





『RiCE』
『あまから手帖』

お酒の特集だけ購入。

特に料理と一緒に撮った写真が多い雑誌は
イメージ画像の撮り方の参考になるし
単純に見ていて楽しい ^ ^

お酒の本といえば、
以前毎号読んでいた『suntory Quarteriy』。



サントリーが出している季刊誌で、
作家さん、翻訳家さん、写真家さんなどなど
文化人といわれるいろんな人がお酒にまつわる
エッセイや短編を寄稿したり、対談したり、
酒器の特集があったり。

読書日記[9]机に余談でも書きましたが
いつも机周りに置いてあってちょこちょこ読む本、
20年くらい前はこの本でした。

引越しを機に買わなくなってしまったけど
懐かしいな。今も出ているのかな。


ネコたちは今日もずっと寝ている。


ぼたんは顔を押し付けるのが好き。


その先にはふわり。



読書日記[22]青が好き

2024-09-11 20:54:33 | 読書
『デレク・ジャーマンの庭』からの続きです。

学生の時に、デレク・ジャーマンの映画『BLUE』を、
ちょうど映画館で観ました。

この映画は、
自分で理想的な青色を開発した画家イヴ・クラインへの
オマージュとも言われていて、
全編にわたって映像は青一色のみ。

当時このクライン・ブルー(正式にはインターナショナル・クライン・ブルー)
好きだった私は映画館で観られて満足でした。

映画は全編散文詩の朗読です。
英語で朗読される詩がとても耳に心地よく
その後CDも購入しました。



青い箱入りのCDには、フィルムが一枚ついていて、
このフィルムを投影してCDをかけると
自分の部屋でも映画が再現できてしまう優れもの。



とはいえ、まだ一回もやったことはない 笑


当時はあまり深く考えていませんでしたが
この映画が公開されたのは、デレク・ジャーマンが亡くなる一年前(1993年)。
散文詩の内容からは、
確実に病が進み、死を意識している様子が伺えます。
AIDSの現状のこと、自分の治療のこと、
そしてブルーに対する思い。


本編散文詩より抜粋↓

私は空の彼方を歩く
何を求めて?
測り知れぬ至福のブルーを探して



さて、
ブルーといえば、『色の物語 青』という本があります。



この本、副題に
『古代エジプトからイヴ・クラインまで』となっていたので
興味をもって買ったのですが、
残念ながら
期待したクライン・ブルーの記述はほとんどありませんでした

でも、
青をメインに使った名画がたくさん載っていて、
作品ごと使われている顔料の種類や名前、
宗教的な理由や画家の事情など
どんな意図でその絵に青を使ったかの説明があって面白かったです。


本文「アートの中の青」より抜粋↓

希望と同時に悲しみを表せる色といったら? かつてはフランス王朝の象徴で、いまは自由の国フランスを象徴する色は? 天上と地上をつなぐ色といったら?──青をおいてほかにはないでしょう。


ちなみに、
いつからか覚えていないのですが
数字によってイメージする色があります。
私は、トリコロール(フランスの国旗)が大好きなのですが
数字に置き換えると5・1・2となります。

私の中では「5」が「青」なのですが
それを短大時代に友人たちに話したところ
やっぱりそれぞれイメージする色があるらしく
それが全員見事に違ってバラバラで面白かった ( ´∀`)

人によっては考えたこともないって言われます 笑

まあ、
ものすごく感覚的なものなので説明もできないし、
二桁の数字とか言われても困るだけなのですが。

あ、でも人に対してイメージカラーは
みんな持っているのかな。

この人は◯◯色っていうイメージ。
そんな占いもありましたね。
◯◯色だと思う人=好きな人、みたいなやつ。

ものすごく前に、渋谷で友人とある喫茶店に入ったのですが
そのお店でコーヒーを頼むと
マスターから見たお客さんのイメージに合わせた
コーヒーカップで出してくれるのです。
はじめてのお店でも、そこから話がはずんで楽しかった記憶が。

そのときマスターが運んできたのは
私には薄いピンクの薔薇の柄のカップ、
友人は青の幾何学的な花柄?みたいなカップでした。

青が良かったな〜と思ったのを覚えています。

でもいろんな人から見ても、私のイメージは青ではないみたい。
言われたことがない〜(´ー`)


最後に、
最近思ったこと。

昔は、
普通に「葉っぱが青い」とか、
「青リンゴ」「青虫」「青菜」とか、
緑色のことも「青」って呼ぶことに全然違和感なくて。
不思議に思ったことがなかったな、と。

数年前、はるが小さい時に「信号青だよ」って言ったら
「緑じゃないの?」って言われたことあるんです。

その時は、
みんな青信号って言うから青でいいんじゃない?
とか適当に答えた気がするのですが、

ついこの間、信号待ちしていたら、
隣に若いお母さんと、3歳くらいの男の子がいて
そのお母さんが
「あ、信号みどりになったから渡ろう!」って言って
子どもも普通に「うん」って言って渡っていったので
もう今は信号もみんな「緑」って言うのかな、と思って。

色の種類も認識もだいぶ変わってきて、
青と緑を「青色」とまとめるのは、無理があるんだろうな。


ちょっと検索したらこんな本があるようで。


少し前にテレビで見たので
ざっくりと理由は知っているのですが
読んでみたら面白いのかなぁ。


今日は撮影中ネコは爆睡してて来なかった。


おまけのふわりちゃん。


読書日記[21]庭が好き

2024-09-09 16:36:39 | 読書
綺麗な庭にずっと憧れがあります。

実家はものすごい田舎のため、
広い庭があるのですが、そのまま畑と繋がっていて
おしゃれな感じとは程遠く。。。

家を出てからは、まず学校の寮に入り、
その後ずっとアパート住まいのため庭には縁がなく、
7年前に今の戸建ての家に住むことが決まった時に
駐車場の塀の内側に少しだけ土を入れてもらい、
念願の「庭」を手に入れました。

が、
本当に小さいスペースなのに、全然おしゃれな感じにならず
いまでも季節ごと植え替えをしていますが
すぐに枯れ色に。。。

なんだか、うすうす気づいていたけど
向いていない? かも…(´・ω・)

使う土や肥料、気候、日光に当たる時間、
植物によって適した環境があると知って
庭の作り方の本を数冊買ったにも関わらず
いまだに寂しいうちの庭。。。


そんなときは、本を開いて理想の庭を観る。

最初は主に庭づくりのノウハウ本を見ていたのですが
もう、完全に自分の手の届かない感じの庭の方が
変に落ち込んだりしないので
自分の家とは全く違う感じの庭ばかり観るようになりました。





『庄野潤三の本 山の上の家』

書斎から眺める圧倒的な緑の庭。
生い茂る木、鳥の巣箱、素敵です。





『此君亭好日』

大分の竹藝家生野徳三・寿子夫妻の私邸「此君亭(しくんてい)」の写真集。

もうここまでいくと、別世界すぎて、ただの芸術鑑賞ですね。
序文のタイトル「竹藝二代が築いた美の集大成」、これに尽きます
建物も庭も美しすぎてため息がでます。
自分の煩悩みたいなものが恥ずかしくなってきます。
シンプルな本のデザインもとても好き。


そして、いきなり海外になりますが




『デレク・ジャーマンの庭』

最近観ているこのお庭。
知らなかったのですが30年前の本が新訳復刊とあります。
そして、なんだか最近いろんな雑誌とかで紹介されているっぽい。

ケント州ダンジネスの原子力発電所に面した
平坦で玉砂利が広がる空間に作り出した「庭=楽園」。
この本は、映像作家デレク・ジャーマンが
AIDSに侵されながら作り続けた庭の記録です。

「はじめに」より抜粋↓

ぼくらは古い灯台を見に行くことにした。デレクが言う。「ここに美しい漁師小屋があるんだ。もしいつか売りに出たら買おうと思ってる」。真っ黄色の窓枠のある黒塗りの小屋に近づいてみると、緑と白の「売り家」の看板が見えたそんな思いもよらないことがあったので買わずにはいられなかった。


創元社さんのホームページで立ち読みができます。
本からだと反射で上手く撮れないので
画像を拝借しました↓




これ本当に漁師小屋なのかな?
素敵すぎるんですけど。
命をかけたといっても過言ではない庭作りの本。
圧巻です。

デレク・ジャーマンは他にも思い出があるので
次回書こうと思います。


今日のネコたち


仕事していると、いつの間にか近くで寝ている。

撮影中にふわりちゃんきました。
踏まないで〜 Σ(゚д゚lll)



寂しいうちの庭で、唯一くらい元気な紫式部。
枝がしなっていたので切ってきたらちょっと元気がないかも。



読書日記[20]犬も好き(泣ける本2)

2024-09-06 21:39:43 | 読書
7〜8年前まで実家で犬を飼っていました。
雌の黒柴で、名前は「ひでか」。



成犬になってから、とある事情で引きとったのですが
最初仕方なく飼い始めたものの、そのうち家族は全員メロメロに。

ひでかにとってすでに家を出ていてたまにしか姿を見せない私は、
ただのお客さん扱いで完全に格下認定されており、
なんとなく「ひでかさん」と呼んでおりました。

その後だんだん「ひでかちん」になりましたが ( ^ω^ )



引き取ったのは実家にいる弟で、
その時に新しい名前を用意したらしいのですが
前の飼い主が、血統書に書かれていた名前「秀華号」から
「ひでか」と呼んでいたので
その名前で呼ばないと完全無視を決め込むひでかさん。
弟はとうとう根負けし、
結局、名前は秀華(ひでか)のままとなりました。



2歳の頃家に来て、14歳で息を引き取るまで
家族みんなに愛されたひでかさん。

黒くて大きかったせいか、
何度教えても、はるは「男の子」だと思っていました 笑

そんなひでかさんを思い出す本があります。




『犬を飼う そして…猫を飼う』(谷口ジロー)

だんだん歩けなくなり、寝たきりになったひでかさん。
病院にも連れて行けなくなり、電話で獣医さんとやりとりしながら
1年以上続いた介護生活を経て、息を引き取りました。

このマンガの飼い犬、「タムタム」の最期の様子が
ひでかさんととても似ているのです。

動物を飼うってこういうことなんだ、という
覚悟を問われている気がします。



そしてもう一つ、これはひでかさんと関係ないのですが
犬が出てくる、すごく好きな話があって。





『いくえみ綾 THE BEST』に収録されている、
二話目の『My dear B・F(ボーイフレンド)』。

余命僅かとなった老犬が、最後に神様に叶えてもらった願いとは…



このお話、別の単行本に載っていて、どの本だったか思い出せなかったのですが
BESTに入っていると知り、買い直しました。

何回読んでも泣ける。。。
青春なんてとうの昔の出来事ですが
こういうのはいくつになってもいいですね。。。



私の言うことはあまり聞いてくれないひでかさんでしたが
私が母(秀華が一番好きな人)と仲が良いのをちゃんと知っていて、
本当は嫌だけど、しぶしぶ、仕方ないな〜といった感じで
私とも散歩に行ってくれたものでした (´ー`)


実家の郵便受けには家族全員の名前が書いてあるのですが、
ひでかさんを溺愛する父が、いつの間にか
「秀華」というシールを作って一番下に貼ったのです。

うちは家族全員、平凡な、よくある名前で
わたしにいたっては、ひらがな。

優秀の「秀」と豪華の「華」という
家族の誰よりも画数の多い、立派な名前が並んでいたからなのか
(違うかもしれませんが)

ある日、
「秀華さんはいらっしゃいますか」と電話があり
「秀華はうちの犬ですけど」と母が答えたら
「ガチャ、ツーツーツー…」

速攻で切れたそうです 笑

誰だか知らないけど、
犬の名前だと思わないよねぇ

沢山の思い出をくれたひでかさんのことは
また今度書ければと思います ^ ^

最後はいつものネコたち (ФωФ)



読書日記[19]自分の限界を知る

2024-09-05 23:43:42 | 読書
『遠野物語』で挫折したことを書きましたが
自分が読める本の限界がわかってきた頃の話。

今回は、
ひたすら、
延々と
30年前の個人的な思い出を綴ります。。。

というのも、
新聞でショックな記事を見つけまして。

DIC川村記念美術館が、2025年1月から休館 Σ(゚д゚lll)

いつかもう一回行きたいと思っていましたが、
ちょっと1月までに行くのは無理〜 (´・ω・)

もう観られないのかな。
マーク・ロスコの部屋が好きだったのに。
庭園をゆっくり散歩したかったのに。

私が行ったのは1994年のフランク・ステラ展。
すごい前だった。。。
フランク・ステラ、良かったな。迫力ありました。

この頃は東京にいて、
美術系の短大に通っていたのですが
1994年は卒業してそのまま研究科に進学した年で
先生がクラス全員を連れて行ってくれたのです。


ちなみに同じ頃、
ものすごく印象に残っている展覧会が2つあって、

まず池袋のセゾン美術館で観た
『アンゼルム・キーファー展』
荘厳とか静謐とか、そんなイメージ。
とにかく圧倒されました。

セゾン美術館がなくなった時も寂しかったな。。。

ヴィム・ヴェンダース監督の最新作『アンゼルム』が
このアンゼルム・キーファーの映画なのです。
全国順次公開中。どんなかな。


2つめはワタリウム美術館で観た
『ナム・ジュン・パイク展』
インスタレーションを観て鳥肌が立ったのを覚えています。

今調べたら2つとも1993年だった。

う〜ん懐かしい。


と、
学生の頃をいろいろ思い出していて、
ふと、この頃から読めないままの本があるなあ、と思って
本棚から出してきてみる。




『マルドロールの歌』

有名なロートレアモンの長編散文詩です。
いろいろなアーティストがインスピレーションを受けているのではないでしょうか。

当時、
美大を出て、アーティスト活動をしていた先輩が
個展(グループ展だったかも?)を開いたのです。
お金がないという先輩のため、
展示販売していた絵を1点買うことにしました。

そのとき私が選んだ絵は
先輩が愛読している『マルドロールの歌』の一節を
イメージしたものだと言われ、
それなら読んでみようと本を購入したのですが……

なんか読めない (´;ω;`)

いや、読めはするのですが、
文脈がないのが原因か、
フランス語から訳した日本語が原因か
とにかく頭に入ってこない。

自分の頭が良くないことはわかっていましたが
理解力(?)の限界を感じました。

ずっと持っていて、思い出した時に開くのですが
結局そのまま。


さらに、もう一冊ありまして。
研究科でお世話になった先生の著書
『芸術機械 現代美術論序説』。



一言で言うなら、私には難しすぎました。


なんか公式になってる?



そしてここでも『マルドロールの歌』が!?

そう、この詩はシュルレアリストたちによって激賞されて
有名になったという経緯があり、そのあたりは楠本先生の専門分野。

先生の授業はものすごく楽しかったのですが
この本はいまだ読了せず。
出来の悪い生徒でごめんなさい・゜・(ノД`)・゜・。

ちょうどこの頃、この本だけでなく
買ったものの、結局読めなかった本がけっこうあって。

自分はここまでかな、みたいなことを自覚することも多かったけど、
でもすごく充実した日々でした。

若かりし頃の思い出。




今日撮影の邪魔しにきたのはぼたんくん。



ふわりもくると



ケンカ勃発 (´ー`)