故郷の書店のブックカバーを見て思い出す。
昔は地元大手の書店に勤めたかったこともあったんだなあ。
毎日のように家からぶらぶら歩いてこの店に遊びに行っていた。
児童書売り場にいつもいました。
高校卒業して一浪して大学をあきらめたので、普通に就職活動したことがない。
もともと大学は自分には向かないと考えてたのに、父に怒鳴られて受けることになった。
専門学校に行く人が多かったので、私もそんな気持ちでいたけれど、
父は大学以外に金は出さないというので、泣く泣く受けそして落ちたわけです。
そのあとはアルバイトを探す人生になりました。
そして求人でその書店に勤めるには大卒でないとだめなのがわかり、とてもがっかりしました。
仕方ないのでそこの外商のアルバイトをしました。が、時給550円です。
高卒で正社員は10万くらいの時代です。
私は一人暮らししたかったのに、当時バブルになりつつあり、
家賃は6万は当たり前でした。
なんだかすべてにやる気をなくしていました。
学歴と金が物言うすさまじい時代。
面接をしても落とされ続け、気力を失う、そんな20代。
男との出会いもゼロです。
あの頃なぜか見合いがはやってた。恋愛願望だけが一人歩き。
引きこもりまでは行かないけど、うちは問題を抱えていたので、
親のもめごとにまきこまれるうちにうつ病になったようです。
そんなことで、外を出歩いても行くところがない状態。
仕事も出会いも何にもない。
せいぜい本屋やスーパーに通うくらいでした。
それに病院が追加されました。
30代はなかったと言ってもいいほど、病気と家族との闘いの日々。
就職活動はまだわかるけど、婚活ってどんなことをするのかな。
どうしたら20代で出会いがあり、恋愛したり結婚できたりするのか。
私はいまだにわかりません。
もしも普通にそんな人生を歩めたなら、本当に幸福だったろうと思います。
人はそれぞれ違う、それでも普通であることがとてつもなくうらやましい。
今はそんな私も結婚して、当たり前の人生になりつつありますが、
若かりし頃が欠けている、他人を見て初めて、私にはあんな頃はなかったとふりかえってしまう。
若いというだけではだめで、自由で健康でやる気があること。
そしてついでにお金を持っていることが大事なんだと思います。
若いだけでは、やる気があるだけではだめなのです。
これが40代になった私の反省です。