Linの気まぐれトーク

映画と小説の観賞日記

映画『Dr.コトー診療所』

2022-12-20 13:49:00 | 映画



封切り日を心待ちにし、やっと昨日観てきました。
思えばTVドラマが放映された2004年から大ヒットドラマだったらしい。
観ていない私ですら知っているのですから。中島みゆきの『銀の龍の背に乗って』も有名すぎる。
自転車に乗って海辺の道を走るエンドロールは、世事に疎い姉でさえ知っていたほどです。
コトー人気は〈国民的〉だったのでしょう。

当時、娘から勧められても頑なに観るのを拒んだのは覚えています。
吉岡秀隆くんは私にとって〈黒板純〉以外の何者でもなかったから、
他の名前で呼ばれるのは耐え難かったから。
でも、本人にしてみれば、やっと純から解放されて歩むことが出来るようになったわけです。そのための〈Dr.コトー〉だったのですね。
これも当たり役となり、2006年から16年の歳月を経て〈現在〉を映画で描くというのですからビックリです。

現役で油が乗り切っているのは神木隆之介くんくらい、彼が2004年のドラマに出た時は、ほとんど無名の子役で、大塚寧々の別れた子ども役でしたが、レギュラーの剛洋と仲良しに。彼を演じた富岡涼くんは、今や既に廃業していたというのですから、やはり16年の歳月は半端ではありません。

変わらなかったのはシゲさん(泉谷しげる)、もとから老けている人は得ですね。

内容には触れませんが、当然のことながら皆さん、それなりに年老いていくわけで、脚本もそれに沿った内容になります。
頑張っても、もう昔のような力は出ない。
それが〈老いる〉ということなんですね。

配信やレンタルDVDで前作を復習し、ある意味、スーパースター的な活躍をしていたコトー先生。
今回、島の住民1,700人が1人の医師を頼ることの過酷さを、やっと描くことが出来たのかもしれません。コトー先生は、もうスーパースターじゃないんです。等身大の1人の人間に戻ってゆっくり休んで欲しい。
そう思いながら、スーパースターを求める矛盾した私がいます。

シリーズ完結として、いい作品でした。
撮影も過酷だったらしいです。
ユートピアを描くのは楽じゃないんですね。
おつかれさまでした。


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