Linの気まぐれトーク

映画と小説の観賞日記

気になる高齢者の記事

2022-10-27 09:46:00 | 日記
月末の水曜日は音訳ボランティアの研修会。片道10キロの道のりを自転車で1時間、いつも参加できるわけではないけれど、無理をしてでも聞きたい内容だったので、出かける。

少し早く着いたので、雑誌コーナーで閲覧。図書館の匂いは落ち着く。あまり専門的なものは敬遠して、好奇心の赴くままに選べば、こんな雑誌。


宮澤エマさんの美しい写真にうっとりしながら、気づけばこんな記事に目が釘付け。



今、何が1番気になる?と聞かれれば、〈長生き〉だ。長生きしたいというより、この元気いつまで、の境地だけれど。



新たに何かしようというより、確かめの意味合いで。
うん、毎日ウォーキングはいいんだな。
へえ、87歳からYouTube初める人もいるんだ。
今日の研修会もボケ防止に大事だぞ、とか。

気付けば、会の始まる時間だ。
2時間の〈短歌・俳句の読み方の注意点〉講義。この会に参加すると、孤独な音訳作業にも仲間がいる、とホッとする。

こうして、婆の秋の一日はあっという間に終わってしまう。
さあ、自転車こいで孫守りに急がなくては。



DVD『Dr.コトー診療所 2004』

2022-10-25 15:05:00 | TVドラマ



近々映画公開されるらしい。
吉岡秀隆主演なのに、ドラマ放映中は観ていなかったのには、訳がある。
『北の国から』のイメージが強すぎて、他の役で彼を観ることができなかったのだ。

『男はつらいよ』の満男役は、ほぼ同時進行とあって、絶対に見るものかと心に誓ったほど。
けれど時は過ぎて、人生の残り時間も少なくなった。もう好きなものはためらわず観ておかなければ。
寅さん全シリーズは一年かけて観た。
『学校』シリーズも『三丁目の夕日』も朝ドラ『エール』も観て、
吹っ切れた。

吉岡秀隆はもう黒板純ではない。

彼も髪に白いものが混じり始めた。
決めた、これからは〈吉岡秀隆〉として応援する。

彼の第二のハマリ役、Dr.コトーを観る以上は、最初からおさらいしたいとレンタルビデオ屋に走った。
同じ思いの人がいるのか最初のシリーズは貸出中。
2004年の特別エディション(前後編)から入る。



中島みゆきの「銀の龍の背に乗って」
泣かせます。
与那国島の海、吉岡のときに裏返る声、子役たち、もうみんなよくて。
柴咲コウは、『沈黙のパレード』の内海薫役で観たばかり、配信のガリレオシリーズではその色気のなさが初々しかったけれど、今やすっかり貫禄をまとって。

Dr.コトーの看護師・彩佳役もいい。
柴咲コウも要チェックだわ〜

続きをすぐにでも借りてきたい気持ちをグッと抑え、もう少し発酵させよう、
自分の中で。



若者論

2022-10-24 10:23:00 | 読書
古市憲寿・著『絶望の国の幸福な若者たち』を図書館の閉架書庫から出してもらって読んでいる。



2011年発行なので、閉架に収納されていても文句は言えないけれど、経験上、利用の多いものは開架に置いているはず。
月日の経つのは早い。

古市憲寿氏は、気鋭の社会学者だそうだが、TVをあまり見ないのでよくは知らない。「高橋源一郎の飛ぶ教室」(ラジオ番組)に「小説家と名乗っていいのか」という若い学者に「小説家です!」と言い切った高橋源一郎。その若い学者が古市氏ではなかったかという程度。

だから(だから?)最新作の小説を読んでみた。



第二次世界大戦下の若者観か。
戦争賛美の若者、学究肌の兄、その恋人の涼子は歴史学者の娘で、洞窟の図書館(涼子が危険な書物を密かに保管していた)で、主人公と良子は出会う。
類型的ではあるけれど、私も(もちろん作者も)知らない戦時下を描き、思想だけではない人間も描けていて、夢中になって読んだ。

初めて小説を書いたのは、こちらの作品だという。



平成元年に生まれた子も、終わりには30歳。キリがいいから〈死ぬ〉という。
フィクションだからか、この時代の日本で積極的安楽死が容認されている。
それを許したくないガールフレンドとのやり取りが主だが、読後の感想は、なんてリッチな!だった。
主題は安楽死ではなく、上流階級のモノに溢れた生活ではないのか。
『ヒノマル』も、あの「欲しがりません」の時代とは思えないほど、いいものを飲食している。
ここでも本当に書きたいのは、若者論ではなく、格差論なのではないかと思ってしまった。

『絶望の国の…』はまだ読み始めたばかりだが、50年代から80年代まで、ティーンから青年、若者に、太陽族からみゆき族、竹の子族、そしてジャニーズ系、呼び名は時代と共に変わり、今や若者論はもう成り立たないという。
ベビーブーム世代が高齢者になってしまったから。
これを読んで、個人的だと思っていた悩みも流行に流されていただけだった、そうそう時代だったと冷めた気持ちで思う。

まだ読み始めたばかり。
今は読みやすい文庫本になっているのですね。



歳のせいか、読書は遅々として進みません。




映画『マスカレード・ホテル』

2022-10-23 19:22:00 | 映画
公開当時は、まさか観るとは思わなかった。小説で十分だと。
確かに映像化の意味はあまり見出せないけれど、暇つぶしに観るにはもってこいだった。
壊れたと思っていたPCが思いがけず復活していて(それを確かめるためにかけたDVDが『シン・ゴジラ』、3度目だ。さすがに今回は自衛隊や米軍の戦闘能力、仮想敵が現れた場合の対応力を思う。ウクライナ侵攻のせいかも)

つい嬉しくなってレンタルビデオ店に走ったのは、そのため。
『マスカレード・ホテル』『Dr.コトー診療所 2004年版』などを借りる。
映画は私にとって最後の娯楽、これからは気楽に付き合おうよ。

さて、早速『マスカレードホテル』を観賞。



キムタクよりも長澤まさみが好き。
但しキムタクのスター根性みたいのは凄いと脱帽する。何を演じてもキムタクになってしまうのは相変わらずだけど、それも戦略、スターの宿命みたいなもの。
顔ぶれはさすがに豪華で明石家さんまって、どこに出ていた?とエンドクレジット見て思ったのは私だけではなかったようだ。検索ワードになっていた。

小難しいことを考えずに、2時間つぶせたことに、単純に感謝たい。





小説『一橋桐子(76)の犯罪日記』

2022-10-22 16:26:00 | 読書
NHKの土曜ドラマの配信で知り、松坂慶子が一人暮らしの老女を演じるというので、つい観てしまった。
松坂は同い年の女優、若い時は美貌で鳴らし、どちらかと言えば高慢な印象だった。ところがこれは惨めな老女、だ。
パチンコ店を掃除し、若い店長に刑務所の情報を教えてもらうため、袖の下を渡す。
この店長(岩田剛典)がまたカッコいいのだ。


他人事ではないので、すぐに図書館に予約を入れた。ドラマの進行を待っていられなかった。ところが読み進めると、2話しか観ていないのに、その内容だけで小説の半分ほどは行ってしまう。ということは、面白さは設定にあった? キャスティングの妙かもしれない。
やはり、ドラマの演出の方が抜群に面白い。お金もかかっていれば、アイデアを持ち寄る人数も圧倒的に多い共同作業なのだもの。(それは映画にも言えることで、昨日の『沈黙のパレード』のように〈原作に忠実〉なのは本当にもったいないよ)

そうそう桐子さんの話。
読了してまず思ったのは、老女の一人暮らしの大変さ。
年金は少ないし、働き口も限られる。
保証人の問題もある。
介護が必要になったらどうするか。

ドラマはこれからどう描いていくのだろう。しばし静観してみようか。
店長もいい味出してくるみたいだし(笑

↑藤原奈緒さんのドラマ評