森の声

 雨粒が あちらこちらに飛んで 

 街燈にも月にも光る、綺麗な夜

 

迷子

2011年03月01日 | Daily
今の仕事に就いて知り合った同職の友人が
3月末で辞めて引っ越すとあっさりいうので驚いた。

もちろん前向きな進路変更であって
彼女らしい選択なのだけれども、
報告されたときは「置いて行かれたなぁ」と思った。

持っている資格や職歴が同じだというせいか
こだわりだとか抱える問題や疑問はよく似ていても、
彼女にはリアルに生きるエネルギーや
あらゆる選択肢から未来を組み立てる能力が備わっていて
不器用な一点集中型で、どこか夢見がちな私とは、最初から違った。

ぐずな私は
いつも潔い彼女が大好きだった。
彼女のスイスイと泳ぐような仕事ぶりが大好きだった。
この仕事はこういう人がすべきなのだろうと憧れてさえいた気もする。

きっと彼女は選択肢の中から迷わず新しい生活を選んで、
あっという間にそれを手にしたのだと思う。

彼女ならどこでもどんなふうにも、上手に泳ぐことができる。

友人や理解者が遠くに行ってしまうこの気持ちは
落ち込むとかさみしいだとかいうのとは違って
何も目印がない所で迷子になったときの気持ちに、少し似ている。





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