原発事故3.11 今日はあの日の1日前?

第二の福島はいつでも起こる。

中学1年の子、「原発は必要かどうか」調べようと思いました。

2013-06-08 20:44:18 | 日記
…………中学1年の子の、夏休みの課題「生活作文」を書き起こしました…………

私が「原発は必要かどうか」調べようと思ったきっかけは、東日本大震災の直後に起こった「福島第一原子力発電所」の事故です。
あの事故以来、野菜や肉、稲ワラなどから放射性セシウムが検出されたり、次々に原発の事故があったりと、いろいろ問題が起こってきました。
なので私は「原発は本当にいるのか」「あっても問題ばかり起こす発電方法なのではないか」と考えるようになりました。

まず1つ目に調べたことは「原発はどのようにして電気をつくっているのか」ということです。
そこで、インターネットのホームページで調べた結果、次のようになりました。(※図1)

1.原子炉の中では核分裂が起きると、強れつな熱が発生する。
2.それが熱源となって燃料のまわりに流れている水をふっとうさせる。
3.ふっとうした水が高温の水蒸気となり、タービンに送られる。
4.蒸気がタービンの羽に当たると、運動エネルギーが生まれる。
5.運動エネルギーがタービンを回して電気ができる。
6.電気が送電線に伝わって家庭や工場に送られる。

たかだかお湯を沸かすだけの装置なのに原子力を使うから、多くの犠牲を出し、不安をまき散らす。
原発は原料となるウランを掘る時にもヒバク者を出し、労働している人もヒバクし、原発事故が起きれば大勢の人がヒバクします。
原発は人の命を必ず犠牲にして成り立っていると私は思いました。

次に地震が多い日本に54基の原発があることが安全なのか調べてみました。
「ガル」とは瞬間的な揺れの加速度で地震の大きさを表したものです。
原発が地震にたえられるレベルは370ガルまでで、浜岡原発は東海大地震が起こると想定して600ガルまで耐震性があるそうです。
しかし、阪神淡路大震災では820ガル、中越地震は1400ガル、そして今回の震災で被災した宮城県栗原市では2933ガルだったそうです。
この数字を見たとき、地震にたえられるレベルをはるかに越していて、今でも日本は爆弾をかかえているようなものなのに、なぜもっと増やそうとするのか疑問に思いました。

次に、原発の発電コストは本当に安いのかを調べてみました。
原発の1時間あたりの発電コストは、5.9円だから「電力の中で一番安い」と言われているけど、国立国会図書館に置いてある「原子力発電所設置許可申請書」という本の中に発電単価が載っていて、それを調べてみると「5.9円」ではなく「13.9円」で、最も高いと言われている「水力発電13.6円」を越しています。
更に、この13.9円の中には、核の再利用や核廃棄物の処分費は含まれていないそうです。
これを見て「どうしてウソの数値を公表するんだろう?」と思いました。

では今、電力は本当に足りていないのでしょうか?
上のグラフは中部電力が出したデータです。(※図2)
このグラフによると、原発が動いていない時も電力は十分足りるので、今止まっている浜岡原発は、もう動かさなくても大丈夫だということが分かりました。

さらに、今、テレビでは大々的に節電を呼びかけています。
節電をすることは大切ですが、電力使用のピークは「夏場、平日、日中の午後2時から3時にかけて、気温が31度を越えた時」に限られているそうです。
しかしそのほとんどが工場などで使われている電力なので、「ピークの時だけ工場の使用量を少し減らす」など、工夫をした方が良いと思います。

節電した上で、原発をやめて自然エネルギーに変えていくことは可能でしょうか?
スペインでは風力発電が最大の電力源で、デンマークやドイツ、スウェーデンなども自然エネルギーを積極的に取り入れているそうです。

私たちの住む豊田市でも、薪ボイラーや太陽光発電など、自然エネルギー100%を目指す「すげの里」という公共施設があり見学してきました。
これから建設する公共施設すべて、原発にたよらず自然エネルギーを取り入れた施設を作っていって欲しいです。

私が今回の事故で一番心配なことは、食べ物・飲み物が放射能汚染されているのではないか、ということです。
グラフを見て下さい。(※図3)
今回の事故が起こってから政府は、食べ物・飲み物の基準値をここまで引き上げました。
口から入るものは(空気を含めて)どんどん体の中にたまり、内部被ばくします。
政府は「ただちに人体に影響はない」と言っていますが10年後、20年後に体に不調が現れたりガンになったりすると母に聞きました。
子どもや赤ちゃん、胎児など、細胞分れつがさかんな年れいほど、被害が出やすいそうです。
私は給食の中に放射能が含まれていないか心配です。
なので、できれば放射能測定をして欲しいです。

放射能は目に見えないし、においもないので、知らず知らずのうちに吸い込んでしまっていたらすごく怖いです。
なのでこれからは原発に頼らず、自然エネルギーで発電して、もし事故がおきても、人が犠牲にならない発電方法に変わっていって欲しいです。

※11/25追記。
発電コストについては「国立国会図書館」ではなくインターネットで調べたものです。

(※1)

















福島原発事故によって、おとなが作った人為的...困難です。

2013-06-08 17:54:58 | 日記

40万人の子どもと、放射線

0~14歳の子どもたち約40万人が、原発事故による追加の年間放射線量1ミリシーベルト以上(正確には0.87)にさらされています。さらに、2ミリシーベルト(正確には2.17)以上は、12万2千人で、すべて福島県です。これは、もともとある困難ではなく、福島原発事故によって、おとなが作った人為的...困難です。いま、この困難を子どもたちに背負わせようとしています、私たちと、この国は。


二人の女性がGWや休日をつぶし、1ヶ月間調査したKAZEオリジナル資料です。全国の市町村を、文部科学省の放射線量別マップで分類し、該当人口を割り出しました。線量区分は文科省の区分であり、0~14歳で区切ったのは各県から公開されている共通データで、私たちの意図はありません(他の年齢群、市町村別などの詳細、計算方法などはWeb解説を参照下さい)。

ここであつかう量は、自然界にもともとある放射線を除いた、福島原発事故によって追加された、直近の追加年間被ばく線量(ミリシーベルト=mSv)です。今回は、被ばく=外部被ばく+内部被ばくのうち、外部被ばくに着目しています。また、人口は住民票をベースとしています。ただし、国による避難地域のみ2012年2月現在の数値を用い、その後、さらに高線量地域へ帰還した数は考慮されていません。

かりに追加線量1mSv/年を意識して、0.87 mSv/年以上に居住する0歳~14歳の人口(オレンジ、赤)を読みとると、福島県200,609人、宮城県5,853人、茨城県51,966、栃木県57,542人、群馬県27,787人、千葉県54,640人、合計398,397人、およそ40万人となります。2.17~4.35mSv/年に限ると(赤)、福島県で121,926人となります。

放射能感受性は、児童より幼児、幼児より乳児、とより小さな子どもほど高く、より深刻になると言われています。また、地域や年間で平均化するシーベルト計算だけでなく、ホットスポット土壌・水質の存在、そして吸引・食事などの内部被曝により着目する必要があります。

私たちは、「子ども」という代名詞ではなく、対象人数と該当地域を明らかにできる精密な調査を、政府に強く要求します。