ツィラタール「シュヴァルツ」/ Zillertal "Schwarzes"

2024-06-16 | (クラフト)ビール / (Craft) beer
~ビール備忘録~

2017年に、ビアテイスター
ビアジャッジを取得後、

(より高水準な境地を目指し)
独自にビールの研鑽を重ねている
ただけんです。


研鑽の1つは、もちろん、
日々のテイスティングを通じて
ビールへの理解を深めること。

今回、いただいた銘柄は、
1500年創業、オーストリアの
歴史ある醸造所、

ツィラタールの「シュヴァルツ」
/ Zillertal "Schwarzes"(=黒ビール)


日本で
オーストリアやチェコのラガーを
いただく機会は、

今や
アサヒビールの傘下である
「ピルスナー・ウルケル」を除き、

それほど多くないと思います。


しかし、"ラガー"といえば、
「ドイツ」のイメージが強い中、

じつは、
オーストリアやチェコにも
秀逸な銘柄がチラホラ★


その代表格が、
今回のテイスティング銘柄
ツィラタール「シュヴァルツ」
 

・・・その魅力は、

肩肘を張らずにクイクイと飲める
"親しみ易さ"と、驚くべき
"高品質/ドリンカビリティ"を

両立していること!

お値段は・・・
ブルワリー&輸入元の意向
(=ブランディング)なのか、

おそらく現地で親しまれる価格
と異なり、我が国では
高級路線なイメージですが...

ドイツを代表する
大衆銘柄の某シュヴァルツよりも
100万倍ハイクオリティです☆ 笑


【テイスティング】

<アロマ>
ハーバルなノーブルホップが
クリーンな草原を想わせつつ、

シュヴァルツ(=黒ビール)ならではの
香ばしさ&ビタネスが
「飲みたい!」欲をそそります♪

<フレーバー>
"シンプル、かつ、複雑"という
相反する魅力を両立し、

やり過ぎず/不足することもなく
"ここしかない"絶妙なポイントを
しっかり抑える、絶妙な味わい☆

※優れたビールの特質の1つは、
 ファーストインパクトだけでなく
 最後の一滴まで"飲まさる"こと

なのですが、
(=人も一緒ですね!!)

気がつけば、
「ボトル1本空けてしまう」
本銘柄は、まさにそんなビール♪


【ご参考】
皆様、不肖、
日本史の年表を紐解きますと、

このビールが誕生した1500年、
我が国は、室町時代で
ザビエル氏が来日する前です!

この頃から、
オーストリアのツィラタール社は
チロル地方だけの(地)ビールを生産し、

2009年に
「日本におけるオーストリア年」を
記念して遠距離の出荷を開始するまで、

今までチロル州以外には
殆ど出荷していなかった、とのこと。
(by 輸入元/インポーターのHP


このような
(世界のビールの)歴史を
襟を正して、きちんと学ぶ時、

1994年の法改正により
翌年に20社が製造免許を取得した
ことで始まった、

我が国の、わずか30年ほどの
(原料を今でもほぼ輸入に依存し、
 物真似なビアスタイルが跋扈する)

地ビールの歴史、及び、
そのクオリティ/現状について、
僕は謙虚に受け止めたいと思います。


※お師匠さん曰く、
 先日、米国系IPAで有名な
 国内の醸造所に勤める若者から

「ベルビービールを教えて下さい」
と依頼され、

"デュベル"を提供したところ、
「へぇ~、これがベルギービール
 なんですねw」

という返事があったとか。苦笑


...デュベルすら飲んだことのない
(米国系IPA信者の)若者が
地ビール醸造に携わっている事実も

頭痛の種なのですが、

一方で、
お師匠さんにモノ申したいのは、

ベルビービールの代表として
(それも米国IPA信者の若者に)
"デュベル"が正しかったか、どうか...

せめて
(パッとしないデュベルなら)
「トリプルホップ」にするか、

あるいは、
今をときめく米国系IPAとの
"差別化"をしっかり意識して、

カンティヨンの「ランビック」か
ローデンバッハ辺りの
「フランダース・レッド」を

選ぶ必要があったのでは!?

※もう一歩、踏み込むなら、
 修道院/トラピストビール
 (ex.ロシュフォール)の

"ベルジャン・デュッベル"などの
ハイアル/濃色系も面白そう☆


(繰り返しになりますが)

・・・案の定、
米国系IPAで有名な
国内の醸造所に勤める若者からは、

上述の、
ノーマルデュベルの感想として、
「これがベルギービールなんですね」

という、微妙な反応だったとかw
(そりゃ、そうでしょう!苦笑)


・・・以上、
久し振りにクラフトビールについて
熱く論じるの巻!...でした♪


【ご参考】
2022年8月にレポ―トした
ツィラタールのアルコール度数10%
「ガウダーシュタインボック」

上記のブログでも綴った通り、
次の「ビール巡礼先」は、

オーストリア&チェコの
(ラガー)ビールをめぐる冒険
ですね♪

#ツィラタール #シュヴァルツ
#ビール #クラフトビール
#Zillertal #Schwarzes
#Gauder #Steinbock
#craftbeer #beer

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