墓石クリーニングの女

お墓と向き合うことで『大切なもの』を日々感じながら、あつく生きる女…それが、アタシ。

手紙

2008年10月23日 | つぶやき



「進さん、貴方を残して先に旅立った芳子を許してください。」





進とは、あたしの父です。
芳子とは、あたしの母です。



もう、20年も経ちます。

母が亡くなって、初七日が過ぎた頃、山形のおばあちゃんから、一通の手紙が来ました。

父は、この手紙を読んで泣きました。
姉とあたしは、ただただ申し訳ない気持ちで、ごめんなさいと心の中で繰り返していました。

あたし達は、かけがえの無い母を失ったけど、おばあちゃんにも「子を亡くす悲しみ」を味あわせてしまったのです。
なのに、おばあちゃんは父に謝罪の手紙を…




腸の不調を訴えた時、何でもっと真剣に話を聞かなかったんだろう。
一回目の大腸癌摘出手術をしたあと、何でもっと、他に転移していないかと医者に食ってかからなかったんだろう…
あたし達は、彼女の命を救えたかもしれないのに…

今でも、あたしのせいだと思う。
近くにいながら、あたしは自分のことしか考えていなかった。
毎日、毎日、遊ぶことばかり夢中になっていて…
お母さん、貴方のやさしさに甘えてました。

仕事を辞めて、病院に泊り込み、闘病生活を一緒に過ごしたけど、モルヒネの影響で、日に日に人が変わってしまったようにわめいたりうつろになる姿、イタイイタイとうなる姿、「もう頑張らなくてもいいんだよ…」と、あたしは言いました。

おばあちゃんが生きてるうちは、頑張ってと言うべきでした。

ごめんなさい。




おばあちゃんは亡くなる前に、
「長生きしてもいいこと無いよ…子を先に亡くす悲しみを味わったからね…」と言いました。

お葬式で、姉が送辞を贈りました。
立派なことを言うより、孫として思ったことをそのまま語りました。
本家の家長だったおじいちゃんにひたすら尽くし亡くなった、一人の女の生き方と、母として娘を失った悲しみより、旦那である父への謝罪の手紙を書いた、そんな彼女の偉大さを。

葬儀にいらした方みんなが泣きました。



あのおばあちゃんあっての、母でした。

母あってのあたしです…

いや…あたしはまだまだです。





あたしがマネージャーをしているバンドがあります。
今年10年目を迎えるオリジナル曲しかやらないアマバンドVonClayっていいます。
そんな母への想いを、一曲の歌にしてくれました。
あれは、あたしからの母への手紙です。

「秋田ライブでやろう!」とギターの兄貴が言ってくれて、初めて秋田の空にその歌が流れました。
じょには、歌いながら泣いてくれました。母のために。
そう、ボーカルじょにのメロディーにこの歌詞をのせて始めて聴かせた時も、涙ぐんでくれました。




何年経っても癒されない悲しみ。

でも、VonClayが「いつの日か~母に捧げるバラード」を演奏するたび、きっとお母さん聴いてるだろうな~って本当におもうの。
みんな、ありがとうね。

明日は北浦和で聴かせてくれます。



北浦和ライブ
http://sound.jp/vonclay/html/live2008.htm#200810kitaurawa

いつの日か~母に捧げるバラード(視聴できます)
http://sound.jp/vonclay/html/2006song4you.htm#13anyday

VonClay公式HP
http://sound.jp/vonclay/

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1 コメント

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ちょちょちょっと!! (じょに~(*^^)v)
2008-10-23 20:15:18
コ、コラーッ!!
ライブ前日にがぐなよ~~\(◎o◎)/!

また涙腺決壊しちゃうじゃん・・・


びだざん、アヂだ一生げんべいぶだいばずがら・・・(ToT)/~~~


お~~いおいおい・・・(ToT)
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