お散歩時にときどき会う飼い主さんが、立ち話の中で言った。
「うちの○○、今年からフィラリア予防はしないんだ」と。
どうして?と聞いたら。
「フィラリアになっても症状が出るの、何年も先なんだとさ。
なのに毎月毎月薬を飲ませる、あれは単なる獣医の儲けなんだってよ。
だからもう○○には飲ませない。」
飲ませることはばからしい、くらいの口調でした。
私的にはびっくりです。
フィラリアのサイクル。感染の仕方や感染後のこと。
ここに来てくださっているみなさんはしっかりご存じでしょうし。
あやふやにしか知らないのなら、ネットで調べたら知ることができます。
なのでここにフィラリアについて、詳しくは書きませんけど。
確かにフィラリアに感染してもすぐに症状は出ません。
だかこそ、怖いのです。症状が出たときには手遅れになること、多いと思いますし。
愛犬がつらい思いするだけです。
ゆうらさんが今春、接種できるかどうか悩んでいる狂犬病ワクチン。
これは法律で接種が決まっているので、本当はきちんとした理由がない限りしないといけません。
が、接種できなくても今のところ日本に狂犬病がないので、愛犬が苦しむことはありません。
ノミ、ダ二も、かなり譲って、飼い主さんが相当気をつけていれば、駆除薬を使わなくても過ごせるとは思います。
が。8種等のワクチンに連なる病気やフィラリアは、どんなに飼い主が気をつけていても。
「100%防げる」ことはないと思います。
「獣医が儲けるだけだ」という言い分。
確かに処方することで獣医さんの儲けは、もちろんあるでしょう。だって病院を経営してるんですもん。
治療や処方で取り分がなければ成り立ちませんもん、ね。
私はこの飼い主さんに、今まで通りに予防すること勧めましたけど、全く聞いてもらえませんでした。
「誰からそんなこと聞いたの?」と聞くと。言葉を濁す感じに。
「うん、ちょっとね、知り合いからだよ」と。
私はすぐその「誰」がわかりました。
いるんです。お散歩道でいろいろうんちく垂れてる飼い主さんがね。
「私の言うことが正しいの。私の言うこと聞いてれば間違いないのよ」とばかり。
上から目線でうんちく垂れるんですよね。
私は常々陰で、この飼い主さんを「路上の獣医さん」と呼んでいます。
でもねぇ、まちがってるんじゃないの?と思うことばかりなんですよね。
夏に暑さ対策と言って自分の犬、もともと短毛なのにバリカンで全身を刈ったんです。
「それって余計に暑いんじゃないの? 皮膚にも悪いんじゃない?」というと。
「あんた何いってんの? 毛があると暑いに決まってるじゃない、私はトリマーだったのよ、私のいうことに間違いないよ」
シャンプーの話になったときは。
「人間のベビーシャンプーで洗うのが一番だよ。皮膚は酸性だから。ベビーシャンプーは弱酸性だからいいのよ」
うーーん、犬の皮膚は弱アルカリ性なんだけどな。
トリマーだったのなら、毛の役割や皮膚のこと、きちんと知っているはずなのにねぇ。
ゆうらさんの病気を誰かから聞いたときは。
「そんなのさ、大学病院に行けば一発で治るじゃん」と。
一発で治るなら、とーーーーーーーーーっくに行ってるよ。
しつけにしても。
「言うこと聞かないときは、正面から鼻をガツンと殴ればわかるようになるよ」
と目の前で見せられた時には、絶句しました。
私はこの方のいうこと、ひとつも信じないし、相手にもしていません。
向こうに見えたら、くるりと回避。かかわらないようにしていますが。
散歩途中でまちがったこと話しているの、心配ですねぇ。
長く犬を飼っている飼い主さんなら、正しいか間違いか判断できますけど。
初めて犬を飼って、まだ犬についてわからないことが多い飼い主さんが、
いかにもというような口調で話されて。
その話を鵜呑みにしてしまうこと、あったら・・・・・
と思うと恐ろしい。
ネットやブログが流行りだしたころ、ある獣医さんが言ってました。
「獣医の話より、自分の犬と同じ病気を過去に経験した飼い主の話を
全面的に信用する飼い主が増えて、困っている」と。
「愛犬のブログしないで、花とか車とかのブログ、やっててほしいよ」って(苦笑)
病気のことは病気のプロに聞きましょう。
しつけはしつけのプロ、愛犬の性格に合うトレーナーさんを探して相談しましょう。
飼い主さんからのアドバイスは、とりあえずは「参考」にしましょう。
私も、誤情報のないブログになるよう、心がけます。
それは違うよってこと書いてたら、コメントで教えてくださいね。
きっとあなたと愛犬の散歩道にもいるであろう。
「路上の獣医」さんに、気をつけて!