この本を読む・取り入れるには平衡のとれた見方が必要です。
平衡のとれた見方──って、難しいように感じるかもしれませんが
「SNSは絶対にだめ」
とか
「SNSなくちゃ生きていけない」
という両極端に走らなければ良いだけなんだと思います。
簡単ですよね?
しかしこの簡単なことが、現代の私たちの生活を脅かすまでに足抜けできない泥沼にいることを、まずは自覚せねばなるまいぞ(^^;
勿論これ、自戒をこめてです。
■神経伝達物質の話が盛りだくさん
この本は神経伝達物質が脳内において、スマホを扱う際にどう働くのかを分かりやすく説明してくれています。だから神経伝達物質の名前がほんの一部ですが、結構出てきます。
頭の足りない桐井が、完全な素人目線で読みながら、この本における神経伝達物質の用語解説をしてみました。
【ドーパミン】
行動を起こさせる報酬物質。
飯テロを例に説明します。
飯テロ:
空腹時や真夜中などにめちゃくちゃ美味しそうな食事の写真を見せ、見せられた人物がいてもたってもいられなくなり、いけないと思いつつも何かを食べないと気がすまなくなる現象(^^;⏪身に覚えがあるからこそ説明できるこの現象、このテロ。
この「飯テロ」の「食べさせるための命令」を行うのがドーパミン。
ドーパミンは貪欲です。常に新しい環境、新しい情報をほしがります。
スマホ、PCは常に新情報を与えてくれるので、タップする度、クリックするするたびたびどんどんドーパミン放出。
どんどんです。・・・まぁ、ちょっと想像しただけでコワイですね(^^;
【エンドルフィン】
満足感を与えるご褒美物質。
飯テロをうけて「あー、食べた😋🍴💕」←このハートマークがエンドルフィンだと思う
※飯テロに例えるとすんごく説明できるワタシは何なんだ(^^;
【コルチゾール】
ストレスホルモン。「闘争か逃走か」の選択・判断を脳に迫る。
命の危機に面したときに即座に働きかける。
【扁桃体】
感情の中枢。非常ベル、火災報知器の役割をしてイチバン素早く身体に働きかける。
視覚で危険を知る前に、既に脳に働きかけて行動を起こさせます。
【例】
何だかわからないけど、足がすくんで動けなくなった。
よく見ると数m先にビニールホースが落ちていて、蛇のようにも見えたことが、その後判明。
このとき、ビニールホースが目に入るよりも先に、素早く働いたのが扁桃体なのだそうです。
【HPAシステム】
Hyposalamaus 視床下部
Pituitary 下垂体
Adrenal glands 副腎
の三つの頭文字を取ったシステムのこと
扁桃体(脳内の火災報知器)がHPAに危機を知らせて視床下部に
↓
視床下部が下垂体に
↓
下垂体が副腎に連絡し、
↓
コルチゾール(前述)というストレスホルモンをプリッ💨と出させる。
この物質は「危ないぞ、さぁ、闘うか逃げるか即座に選択せよ!でないと命が危ない!さあさあ!どうするどうする!」と危機に瀕した場面の選択を行動させる。
らしいのです。しかもスマホをさわっている間じゅう、ずっと。
※HPAシステムに関して、図式で説明してくれてるサイトはこちら⬇
「そんな大袈裟な・・・」と思われますよね。
この本を読むと、これが洒落でもなんでもなくて、本当に起きているということがありありとわかり、怖いほど現実であることがわかるのです。(め…っちゃコエ-)
この脳内物質の役割を知ることで、スマホをいじっている時に何がそこで起きているのかを知ることができる。
■SNSは使うもの、操られてはいけない
桐井は思うのです。LINE・Facebook・Twitter Instagramなど、SNSは使うものです。決して使われるものではないし、依存してしまう傾向が少しでもあるなら(自覚している人に限られるのが残念ですが)すっぱりとやめるべきです。
依存しやすいかどうかの指標になれば幸いなので、自己チェック☑️してみてください。
- ☑️いつもすぐ手の届くところにスマホやタブレットがある
- ☑️SNSの通知が来たらすぐにチェックする
- ☑️就寝時スマホの電源を落とせない・機内モードにできない
- ☑️インスタや他SNSの写真投稿で綺麗な容姿の人を見ると、自分にガッカリする
- ☑️攻撃的なコメントがつくと、解決するまで相手にしてしまう
- ☑️明日SNSのサービスがなくなったら、どうしたらよいかわからない
もし2つ以上あてはまったら、(ほんとは1つと言いたいけど(^^;)
自分は依存してしまいやすい人間だということを自覚する必要があるのかもしれません。
■デジタルデトックスのススメ
たまにやってみるといいのがデジタルデトックスです。たった一日でよいので、PC・スマホ・タブレット・その他通信端末をすべて自分から遠ざけて、仕事等の大事な連絡は自宅の電話にしてもらって過ごす。(普段から連絡先を固定電話にしておくといいですが…最近は固定電話も少ないですね)
それで自分がどう変わるか、それとも変わらないか、実験してみるといいです。
今年9月の台風に静岡はかなりやられましたが、いつものように寝るときはスマホを機内モード(常に機内モードなので、そのまま)にして就寝したので朝までぐっすりでしたが、案の定避難警告が鳴りっぱなしだったようです。(娘.談)
最近のスマホは機内モードでも鳴るらしいですよね!どういう仕組み?(; ゚ ロ゚)
お陰さまでクリニックも自宅もたまたま何ともなかったからよかったんだけど・・・
まぁ、何かあったらそん時ゃそん時です。
もし自分がスマホの情報にベッタリな不安症だったら、こわくて眠れなかったかもしれません。
いや、今でも「電磁波にやられておかしくなっている時の私」が前面にでている場合は、逐一台風情報を確認していたかもしれません。
この不安現象、「スマホ脳」の本によるとコルチゾール(ストレスホルモン)のせいらしいです。
「生命の危機」を感じさせ、闘争か逃走かを常に選択させ、睡眠も食事も人間らしい営みも忘れさせる。
電源入れっぱなしのスマホが自分の近くにあるだけで、触っているだけで常にコルチゾールが「闘争か逃走か!!」という状態にさせている。
そんなの疲れないわけないでしょう。
これは完全に「スマホに操られている」状態です。
■子どもにタブレット学習は向かない
今、こどもチャレンジでも幼い頃からタブレット学習です。ところがこのタブレット学習は幼児の発達を妨げるとも言われています。
例えばパズル。大人は実際のジグソーパズルを感覚と共に知っているのでタブレットでもその記憶とともにパズルを楽しむことができる。
しかし子どもは手で遊ぶパズルから感触、指の運動能力、形、材質などを学んでいくことから始めるのです。
いきなりタブレットのパズルをするのは、その学習する時間をすべてカットしてしまうことになります
今は既に小学校でタブレット学習です。当然Wi-Fiです。
そして文字を覚えたりするのには、自分で見て、書いて、覚える。これが一番効率が良く、頭に入るものです。
国語ではこれに「読む」が加わるので見て書いて読んで、それを耳で聞くことによって余計に覚える。しかしタブレット学習ではかなりの運動能力が省かれてしまいます。
子どもの能力を発揮させるのには「(実際の)遊び」が必要なのだそうです。今、子どもが思いっきり遊ぶことすら許されなくなってないですか?
習い事は遊びではありません。子どもが遊ぶ中から学ぶ年齢なのに、習い事や塾でスケジュールを埋めてしまっている現実。
常に電磁波にさらされ、常に「闘争か逃走か」を選択させられ、本物の遊びは脇に追いやられ、給食中には一切喋ってはならず笑ってもいけない、
家に帰ると楽しみにしていたオンラインゲームやVRや配信されるアニメで、どっぷり電磁波の海。
友達にも学校にもLINEのようなSNSで縛られ、すぐに反応しないと仲間外れ。何なんでしょうこれ。
今子供のうつが大変増えていますが、当然ではないのでしょうか。
子どものうちに飽きるぐらいに遊びに熱中できる。これが大人になって色々な考えや経験につながっていく。
この重要なことが今、わかる大人には見直されているようですが、多くの人は気づかないまま塾通いさせています。
塾・電磁波ストレス・学校のストレス・・・。子どもたちの脳はいつも危険にさらされている状態です。
せめて大人が気づいて手を打っていきたいものですね。
スマホ脳の本は、クリニックのロッカー横の本棚に並んでいます。
まだお読みになっていない方でスマホやタブレットを触る方(今、ないほうが珍しいですね)ぜひお手に取ってみてください。
そして自分にできる改善点は何かを見出していただければ幸いです。
あ、ワタシ? いろいろ課題があるなーと思ってます(^^;
少し見直せる端末の使い方~桐井持論~
- SNSは基本的にPCのアプリで使う
- 人と優劣を競うような傾向が見られたら、インスタをやめる
- 人に「いいね」をもらうことを期待しない
- 常に「自分は自分」「よそはよそ、うちはうち」を心に
- 争いは同レベルでしか起こらない
- 不安情報ばかり追ってしまうのならすぐにデジタルデトックス
- 言葉で攻撃されたら仕返さないで、相手を哀れむぐらいがちょうどいい
- 耳鳴り・頭痛がひどいときは機内モードか電源をオフにして自分から3m離す