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Retro-gaming and so on

転生王女と天才令嬢の魔法革命

2023年深夜アニメ2発目。

ツカミはオッケー、と言う言葉がある。
でも基本的にツカミがオッケーなら大体オッケーなんだよ。スロースターターで「徐々に面白くなる」なんつーこたぁまずねぇわな。
それで言うと、第一回を観た感想は、

「ダメだこりゃ」

だった。

原作はまたもや「小説家になろう」掲載作。完結してる。
これは全然知らなかったんで、今期の視聴候補に登らなかったんだが、さすが角川、期待を裏切らない低クオリティだよな、ってのがぶっちゃけた感想だ(笑)。
こう、「RWBY 氷雪帝国」なんかもそうだったけど、「視聴者置いてきぼり」って展開なのが第一回、ってのがもうとにかく痛い。
設定もクソもアタマに入ってこない。何だこれ?としか思えなかった。

角川としては「原作小説買って読んでくれた人だけ分かってくれればいい」と言う事なのかもしれんが、だとしたら商品紹介のCMとしては大失敗の類だろう。
一体この主役二人は何なんだ?と共感も興味も覚えないんだ。

それで、「なろう」の流行りの一つに「悪役令嬢モノ」ってのがある。
「なろう」の作品が「オリジナリティに欠ける」って言われる原因の一つに「フォーマットの共用」ってのがあって、まぁ、ホントに「オリジナリティが欠けてる」かどうか、ってのはおいておいて、実際のトコ、「オリジナリティ溢れる作品を書く」と言うよか、俳句のようにフォーマットを共有する、ってのはある意味日本的と言えば日本的だ。
んで悪役令嬢モノってのは、単純に言うと、主役の女性は乙女ゲームの中に転生してくるんだけど、「ゲームの主役」ではなくって、ゲームの脇役、しかも通称「悪役令嬢」ポジションに転生してくる。そしてゲームの中では主人公(ヒロイン)をイジメまくるんだけど、ラストで自分の婚約者の「王子」はヒロインの味方となり、その他大勢に今までやってきた悪行三昧を糾弾される、と言う「ストーリーの流れ」を、さて、どうやって回避すっか、と言うような話だ(※)。
気づいた人は気づいただろうが、この「悪役令嬢」の典型例で代表的な性交成功作が「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」だ。
代表作がそれ、って事は「なろう」には同じコンセプトの「悪役令嬢」ネタ小説が山ほどあって、言っちゃえばこの「転生王女と天才令嬢の魔法革命」もそのネタそのもの、と言うわけではないが、それを解題/解体したモノの一つ、と言う事だ。
要は同コンセプトを持ちながら、その「フォーマット」内でどう面白い話を書こうか、あるいは転がして行こうか、ってのが「なろう作家」の腕の見せ所、と言えるんだけど、この「フォーマット共有」をアニメでそのままやるのはツライ、って事なんだろうな。
よって直球勝負を避けて色々ゴチャゴチャさせて・・・ってのがこの第一回、って印象がどうにも拭えないんだ。
だったらアニメにせなエエのにと言う凡庸な感想しか出てこないんだよ。
「なろう」は言っちゃえばパクリ合いの場であって、それは同人だから成り立つ場だと言う事。商業論理を持ち込むにはそもそも危険な場所なんだよな。
その「パクリ合い」前提で成立した作品を商業も商業のアニメにする危険性。それとなく気づかれないようにする為のゴチャゴチャした第一回・・・と考えると、そもそも企画からして失敗だろ、としか言えない出来になって当然、と言えるだろう。
角川「らしい」弱み溢れた作品になるんじゃなかろうか。


※: ホントに、女性向けのゲーム?「乙女ゲー」?と言うジャンルがあるかどうか知らんし、ホント、こういう流れのゲームばっか存在してるかどうかは知らん。
誰か言及してくれ(笑)。
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