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Retro-gaming and so on

うる星やつら

さて、期待の新作、うる星やつらのリメイクがいよいよ登場だ。
満を持しての登場なんだが・・・・・・。

正直言うと、テレビの前で

「う〜〜〜〜〜ん。」

と唸り込んでしまった。
いや、決してクオリティは低くはない。アニメ、としてのクオリティとしては高い方だろう。
しかも、往年の旧アニメ版と違い、今回は明らかに原作の高橋留美子の画に寄せていってる。旧作だと例えばラムは高田明美のラムであり、やまざきかずおのラムであり、決して高橋留美子のラムではなかった。



しかし、どうしても素直に称賛出来なかったんだ。
ヒッジョーに評価が難しいアニメ、っちゅう印象になっている。
疑問に思えるポイントが2点あるんで、それに付いて書いていこう。

1. カラーリングがヘン

リメイク版うる星やつらのPV第一弾が上がってから第二弾が上がるまで相当の時間を要したように思われる。
これは恐らく、制作アニメとしてはビッグネームなんで、「秘密裏に」作る方が話題を呼べる、と判断したんだろう。
ところが、かなり遅くに登場したこのPV第二弾を観た途端、不安が一気に爆発した。

「何だこれ、色味がヘンじゃね?」

と。


旧作のラムの髪の毛の色は単純にいえば緑なんだけど、実のことを言うと、原作の高橋留美子がカラーで塗ったラムの髪の毛はそうではない。非常に複雑な配色をしている。
今回のアニメ化で、旧作で培われた「ラムの髪の毛の色は単純には緑」と言う既成概念をぶち壊そう、と言うリメイク制作陣の心意気は買おう。
しかしそれにしても落ち着かねぇけどな(笑)。
そして、問題はそこだけ、じゃねぇんだよ。全般的にちょいちょいアニメの画面の配色がおかしくねぇか、ってのが物凄く気になったんだ。


ちなみに、今回の制作会社はDavid Productionと言う会社だが、実はここ、TV版「ジョジョの奇妙な冒険」(※1)のアニメ制作を請け負ってる会社だ。
そう、なんか色味があからさまにジョジョの奇妙な冒険なんだよな(苦笑)。



しかし、荒木飛呂彦にあの色使いは合っても、高橋留美子には合わないだろ、と思う。これが奇妙な違和感の正体なんだ。
つまり、どーも、今回のうる星、友引町が杜王町に寄っていってる気がする(笑)。
だから全般的に違和感があって、「奇妙なうる星やつらの冒険」の印象が拭えないんだ。

2. モノマネアニメになっている

カエルに似てる割には、上坂すみれって声優は芸達者だとは思う。
いや、この人絶対器用なんだよな。歌も上手いし。そして平野文のモノマネも上手い
だからこそ問題なんだ

神谷浩史って人もそうだ。やたら古川登志夫のモノマネが上手い。あまりにもモノマネが上手くて、諸星父役にキャスティングされた古川登志夫が、こっちは緒方賢一に寄せていかなアカンくなってる。何故なら紛らわしいから。
だから新生うる星やつらを観ながら

「こりゃあ困った事になったぞ・・・」

とか思っていた。

これ、結局、オーディションとかやった時、如何に平野文や古川登志夫のモノマネが上手いか、が重要視されて決定打になった、って事だろ?
声優によるモノマネ合戦だ(笑)。
いや、これエエんか?

いや、例えばさ。上坂すみれってのはカエルに似てるけど一応実力派の声優だろ?長瀞さんだったわけだし(笑)。
PV第一弾観た時、「わざと平野文に声寄せてんのかな」とか思ったんだけど、まさかマジでそのまんま行くたぁ思わなかった
つまりよ。今回のラムは上坂すみれのカエルに似た魅力は何もない、って事なんだよ。何故なら、旧作の押井守と平野文が作り上げたラムの像をただ焼き直してるだけ、って事になるわけだからな。
つまり、今作では、上坂すみれらしい、またはカエルらしい新生ラムの魅力ってのが全くない、ってのが確定してるわけだ。
諸星あたるもそうだよなぁ。

今回、ラムを演じる上坂すみれ(違

いや、個人的な意見だと、これはやっちゃいけない方針だろ、とか思ってる。
いや、制作側の不安も分かるっちゃよ(謎
旧作は伝説的な作品だし、下手にオリジナリティを出しても旧作のファンに文句言われる可能性も高い。
しかし、それでもやっちゃいけない、って思う。
そもそも声優陣に失礼だと思うんだよな。このままモノマネ路線でずーっとやらせるのか。
まぁ、ルパン三世と栗田貫一の前例もあるんだけど、そういうのを踏襲すればダメだろ、って思っている。
ちなみに、個人的な意見では、正直、旧作の声優の演技を踏襲する必要性は全く考えてなかった。ホント、上坂すみれによる「新しいラム」とか、神谷浩史による「新しい諸星あたる」に期待してたんだよな。
そして、新しい視聴者を得たいのなら、煩い旧作ファンは無視すべきなんだ。なんせ旧作は30年以上前の作品だぜ?30年以上前にリアルタイムで観てたおっさん連中の批判なんて無視すべきだろ、っての。
んで、敢えて言う。元々平野文って人は声優じゃねぇんだよ。ラジオのパーソナリティだった人なの。
んで、ぶっちゃけた話、旧作のうる星やつらの初回放送観た時、「え?これがラムの声?」とか僕自身は相当違和感覚えたクチだったんだよな。そして、正直言うと彼女は下手だった
まぁ、そのうち、平野文の演じるラムの声に慣れていったし、彼女もだんだんと上手くなっていった。ただし、やっぱ初回はひどかったんだよな。そしてそういう「酷い」声優初体験の、いっちゃえばトーシロを当時のキティは良くキャスティングしてた。上手くなった方が平野文だが、ちっとも上達せんかった方荻野目洋子だ(※2)。
何が言いたいか、と言うとカエル丸出しのラムだろうと、視聴者はそのうち慣れる、んだわ(笑)。ヘタクソだった平野文でも慣れたんだ、プロとして評価が高い上原すみれ、もといカエルなら尚更だろ、って言いたいわけだ。
ケロンパケロンパ。

とにかく、今のトコ、新生うる星やつらってのはジョジョのパロディであり、旧作のパロディの域を出ないよな、と言うちと残念なカンジになってるっちゃ!

他、主題歌とかBGMの評価はまだ分からないっちゃよ!
ただ、安西史孝がいないのはちょっと残念っちゃね!

※1: 敢えて「TV版」と言ってるのは、実はジョジョの奇妙な冒険のアニメ化は、今テレビで流れてるのが初めてではなく、過去に第三部がOVAとして作られた事があるからだ。
つまり、シリーズ全作のアニメ化、と言うのは初の試みではあるが、ジョジョそのもののアニメ化は別に初めてではない。

※2: 当時、うる星の製作会社のキティはブイブイ言わせてて、あだち充の「みゆき」もアニメ化してたが、そのヒロインを演じたのが後にダンスミュージック系歌謡曲でブレイクする荻野目洋子だった。
しかし、声優としてはサイテーで(そもそも彼女はアイドルであって声優じゃない)、ひっどい棒読みの演技とは言えない演技で毎週視聴者を地獄の責苦に陥れていた。
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