昔。高校時代の「古典」の時間に習ったこと。
画像お借りしました。
もう1回言っとく(笑)
平安時代の「恋」は。
まず、どこそこの「姫」は、美しいらしい、あそこの「令嬢」は、教養高く美しい黒髪をしているらしい、そんな「噂」からはじまるそうだ。
そんな噂を耳にすると、平安の貴公子たちは、その美しい姫のお姿を御簾越しにでもよいからひとめ見んと、お屋敷の周りをうろうろして。
画像、お借りしました (C) 犬丸りん・NHK・NEP
姫ご本人はもちろん、お屋敷の佇まい、血統、家人の様子etcから判断し、恋を始めようと思ったら、短い31文字に「恋する気持ち」を込めた「歌」を送る。
もちろん、その歌を書く紙やそれを結ぶ花の枝、焚きしめる香なども重要らしい。
と、いうのは。
歌をいただいた姫が、その貴公子を自分の「背の君」として「相応しいか?」を判断するための重要ポイントだから。
歌の技巧はどう?
文字から見える人柄は?
文を贈るセンスはあるか?
雅なオーラは出ているか?
女心を思いやる器量はあるか?
などなど、少ない情報の中から、姫たちは、貴公子の人柄、器、センス、頭脳、思考、もち家柄までを想定する。
で、めでたく、「この殿方、私の背の君候補にくわえてもいいんじゃない?もうちょっと詳しく知りたいわ。」
と思ったら、姫もそれ相応な「歌」を読み、返答する。
本人が書かず、侍女に代筆させることもあるそうだけど、今日は省略。
その中には、↓の藤原敦忠のように文(歌)のやりとりを繰り返し、やっと意中の姫にあって。
「逢ひ見ての 後の心にくらぶれば昔は物を 思はざりけり」
by 藤原敦忠
なんて、ハッピーな歌を読んでいる貴公子もいる💕
私の大好きな歌‼️
会いたい、会いたい‼️って思っていた君に実際に会ってみたら、前よりずぅ~っと好きになっちゃった💕
みたいな意味?
わ~ん💕こんな歌を詠まれたい😆
でも。
高校時代のわたしは。
え⁉️
文(歌)だけで、好きになれるかどうかを判断するなんて、「無理、無理~💧‼️」って思っていた。
性格とか、好きなものとかわからないし‼️
どんなことを考えているのかも、どんな雰囲気の人なのかもわからないし、情報少なすぎ‼️って。
でも‼️最近。
去年秋から、ブログを始め、この平安貴族の歌のやりとりで、誰かに「懸想(けそう)💕」する気持ちがわかってきた。
懸想する、って、こんなことじゃない⁉️って。
と言うのも。
毎日楽しみに読ませていただく「ブログ」
どこに住んでいらして、
何歳でいらっしゃるのか?
どんな相貌でいらっしゃるのか?
趣味は?
好きなものは?
嫌いなものは?
毎日洋食か?和食か?
何時に就寝されるのか?
等ほとんど存じあげない。
でも‼️
恐るべし‼️文章の力‼️
目は口ほどに物を言い、というのと同じように?文章は、その方の「雰囲気」や「人柄」を表す、と思えるの。
文章って、本当に多くのことが、詰まっている。
丁寧で、穏やかな語り口の文章とか。
優しい愛で溢れた文章。
理論整然とデータから教えてくださる、私の知らない情報とか。
すご~い💕と感嘆のため息をつきたくなるような美しく切り取った一瞬の風景とか。
誰もが通りすぎてしまいそうな名もなきものに魂を入れて見せてくださったり。
それらを拝読すると。
平安の公達(きんだち)?貴公子?のように、ブログの先の「姫」に懸想をしてしまう。
あ、もちろん、変な意味でなく、ね💕(笑)空想と妄想だから。
きっと平安の世なら。
私が詠んだ冗談の「歌」には、笑ってくださるだろうなぁ、とか、私が美しいと思うことを詠んだ「歌」には、同じように思ってくれるはず、とか。
そんな風に感じる。
そして。
私の中では、想像の翼が、どこまでも果てしなく広がっていく。
私の懸想するブログの中の「姫」は。
画像お借りしました。
藤壺の黒木瞳姫であったり(あなたよ💕)
蛍兵部卿宮、栗原小巻姫(あなたのイメージ💕)
一条天皇中宮、阿川佐和子姫(そう、あなたをイメージしちゃう💕)
勝手に私の頭の中で、ブログ主さまが、平安の姫君のように思えちゃう💕
コメントさせていただく時なんて、まさに‼️
(↓こんな気持ち💕)
かくとだに えやはいぶきの
さしもぐさ
さしもしらじな もゆるおもひを
by 藤原実方
せめて、こんなにも私があなたを思っているということだけでも言いたいのですが言えません。
私の思いがこんなにも激しく燃えているとは、あなたはご存知ないでしょう。
って感じ💕
もう1回言っとく(笑)
変な気持ちはないのよ💕
本当に、「文章」って、素敵だし、「文章」を書いたり、読んだりするのが、大好き💕
なのに‼️
なのにぃ~💧
うちの息子ったら~💧
例えば‼️国語の長文読解。(例えて言えば。あくまでも例え、で💦)
「走れメロス」
メロスは、シラクスへとひた走った。豪雨で増水した川の濁流を泳ぎ切り、襲ってきた山賊にも打ち勝ったメロスだが、ついに体力の限界を迎えて動けなくなってしまう。
一度は諦めかけたメロスだが、それでも自分を信じて待っている親友のもとへ走り始める。血を吐いてボロボロになりながらも、彼は日没直前の瞬間、処刑台の前へと滑り込む。
(問)なぜ、メロスは、走ったのですか、30字以内で答えなさい。
(息子の答え)
急いでいたから。
ち~ん💧
廊下じゃない~💧
息子にも誰かの「文章」を読んで、懸想するようになって欲しいわ💧