今日の出来事

一生懸命に毎日を生きる子どもの姿。そして、そんな子ども達に寄り添う、先生たちの思いを綴ります。

しつけ

2018年05月08日 | しつけ
 しつけとは、生まれてまだ何もわからない子どもに対して「人として」生きていく上で大切な身の回りの事や所作・振る舞いを教えていくことです。保育園生活の中では、トイレとレーニングや衣服の着脱、食事の前の手洗いや食べる前の挨拶から始まりスプーンや箸などを持ってこぼさずに食べられるようになること、また散歩へ行くときには自分で靴下や靴を履き、帽子や上着を着て出かける、行く途中で誰かに出会ったら挨拶をする、公園で遊ぶときのルールなど「生活」の中で様々な事を自然と覚え、身につけています。

 それがもととなって大人になった時に意識せずに自然と振る舞えるようになります。「躾」=「身を美しく」と書きますが、大人になった時に所作がきれいな方を見ると「あぁ、素敵だな!」と思います。

 保育園の子ども達はまさにそれを日々覚えて身につけているのですが、その基礎となる場所は「保育園」ではなく「家庭」です。

 よく保護者の方から「保育園でやってくれるからお家では…」とお聞きします。でも、しつけは家庭で基盤作りをすることが大切です。そうはいっても仕事をしながら家事に育児に…は大変なことです。そのため、「家庭」と「保育園」と一緒にその子の育ちを見守り育てていくこと、それぞれがお互いにその子の成長を共有し同じ対応方法をしていくこと、お家ではご両親・保育園では先生が大好きな存在だと感じることが大切です。

 「保育園でやってくれるから」から「お家でも一緒に頑張ろう!」と気持ちで、一緒にその子の成長を見守りましょう!

講演会を終えて…

2016年07月19日 | しつけ
 15日(金)は予定通り講演会をおこない、皆さんが真剣に先生のお話を聞く姿がとても印象的でした。
  
 「褒めることの大切さ」は分かっていても、「叱ることの大切さ」については「叱る=子供にとって良くない行為であるイメージ」と捉えがちな今の風潮があります。先生に「叱ることも大切であり、叱ることは我が子の事を考えておこなうことであり、愛情があるからこそ叱るんだ」とおっしゃっていただき、講演会が終わった後は「叱ることは、いけないことではないんだを理解してくれた方」「叱ることは必要なんだって再認識した方」そして「自分自身(母親、父親)も大切にしながら子育てを楽しくおこなっていく事」などを知った方も多かったようです。

 今の世の中は、ネット社会であり1つの事柄を検索すると色々な立場の人が色々な意見を発信しています。情報は沢山ありますが、人それぞれに考え方や意見が違い、知りたい側からすると「いったいどうすればいいの?」「何が正しいの?」…となってしまいます。

 ただ育児・子育てに「正解!」というものはありません。一人一人個性があり、性格も違う、月齢(年齢)も違う、成長発達も違う…。それなのに育児書に書かれてあるところに当てはまらないから…といって不安になる必要はないのです。あてはまる子供もいれば、当てはまらない子供もいるのは当然です。当てはまらないからといって、「遅れている」とか「私の育て方が悪いのかなぁ」と心配する必要はないんです。

 お父様もお母様も子供と向き合いながら、試行錯誤しながら、時には失敗しながら「父親」「母親」になっていくのだと思います。それでいいんです。失敗から学ぶこともあるので、次に活かしていけばいいのです。子供に愛情を持っていれば失敗したって、その時に間違えたって後から修正はいくらでもきくのです。子供に対する「愛情」さえあれば大丈夫です。

 その子その子で皆それぞれのスピードで成長しているんです。どんどんと成長していく子供もいますが、ゆっくり成長する子供もいるのです。SMAPの「世界に一つだけの花」という歌の中の歌詞にあるように…

  

  それなのに僕ら人間はどうしてこうも比べたがる?
  一人一人違うのにその中で一番になりたがる?
 
  そうさ 僕らは 世界に一つだけの花
一人一人違う種を持つ
その花を咲かせることだけに
一生懸命になればいい
     :
     :
小さい花や大きな花一つとして同じものはないから
No.1にならなくてもいい
もともと特別な Only one


 …というわけで、全く同じ人はこの世にいないので、愛情を持って「褒めて」「叱って」を繰り返しながら子ども達に生きていくための「善し悪し」を伝えていけばいいのだと思います。


褒められる事は嬉しいこと!

2016年06月09日 | しつけ
 大人もそうですが、褒められると(お世辞とわかっていても)嬉しいものですよね。

 子供も同じです。褒められる事が嬉しいことであり、それが自信につながります。

 朝、○○くんは自分が履いていたパンツを見せたくて、私の目の前に立ちながら「せんせ~、見て!」と言いながら大好きな「カーズ」のパンツを見せてくれました。今、○○くんのみならず△△くんも「カーズ」にはまっていて、大好きなキャラクターのついているパンツを見せたかったようです。「かっこいいパンツ、履いているね。」と伝えると、嬉しそうに微笑んでどこかへ行ってしまいました。

 今度は、登園してきた◎◎ちゃんは髪の毛を初めて結んできました。それをすぐに見せたかったようで、部屋に入るなりまたまた私の前に立って、結んでもらっている髪の毛をつまみながら「ほら!」と見せてくれました。「可愛いね。ママに結んでもらったんだね。」と言うと、そのままどこかへ行ってしまいました。

 それぞれ「褒められたこと」が嬉しいし、「わかってくれた、認めてもらえた」という気持ちがさらに嬉しさを倍増させるのだと思います。わかってもらえたからこそ、「自分を理解してもらえた」ので安心してその場からどこかへ行ってしまうのです。

 今、巷では「褒めて育てよう」という風潮になっています。確かに「褒めて育てる」ことは大切だし、間違ってはいません。ただ、その「褒めて」ばかりをして「叱る」事をしない風潮もあるのが事実です。「叱る事」は、いけないことではありません。しつけをするうえで「大切な事」でもあります。

 育児をするうえで、「3つ褒めたら、1つ叱る」くらいのことはしなければならないと思います。子供はまだまだ「やっていいこと、いけないこと」の区別・理解ができないので、それを大人が教える必要があります。その時に「褒める」「叱る」をうまく使い分けながら(メリハリをつけながら)、しつけていく事が大事だと思います。

 7月15日(金)の講演会では、そういったことを講師の先生にお話していただく予定ですので、多くの方のご参加をお待ちしております!

生活リズム

2016年05月02日 | しつけ
 只今、ゴールデンウィーク真っ最中で、10連休できる方もいらっしゃるのではないでしょうか?(羨ましい限りです…)

 ご家族で出掛けたり、おじいちゃんやおばあちゃんに会いに行ったりと沢山の計画を立てていらっしゃる方もいらっしゃれば、のんびりと過ごす方もいらっしゃったりで、思い思いにゴールデンウィークを過ごされるのだと思います。

 どうしてもお休みの日は、いつもよりゆっくり布団の中で過ごしたり、お出かけすることでお昼寝時間が遅くなったり…。といつもと違った生活リズムになってしまいがちだと思います。

 ゴールデンウィーク明け、いつもと同じように元気に登園するために、お休み中もできるだけ普段通りの生活リズムで過ごしてください。朝起きる時間、お昼寝の時間、夜寝る時間をいつも通りにするだけでもいいと思います。お出かけすることによりお昼寝のタイミングがずれてしまったり、ハードスケジュールを組んでしまい、翌日に疲れが残ったりすると生活リズムが乱れがちになってしまいます。そうなってしまうと、いつも通りの時間に夜寝ることができたとしても、朝なかなか起きれないことにもつながります。

 楽しいゴールデンウィークを楽しく過ごす為にも、子供のペースでゆったりとしたスケジュールを立てながら、いつも通りの生活リズムを送るように心がけてください。そして、ゴールデンウィーク明けは、疲れを残さないよう元気に登園してきてくださいね。

早期教育

2006年11月01日 | しつけ

 先日、あるテレビ番組の特集で「今の子育て」について3組の親子を取り上げて放映されていたのを興味深く見ました。その中の1人の子供はまだ1歳ちょっとだったのですが、フラッシュカード(絵や英単語、漢字といったものがカードに1つ1つ書かれていて、それをものすごい速さで次から次へとめくっていく事によりそれを頭の中へインプットしていくものです。)をお稽古教室の先生が子供の目の前でその単語を言葉にしながらめくっていました。お稽古教室には何人かの子供(年齢は様々)がいたのですが、その子供は眠くなってしまいお稽古中に気持ち良さそうに寝ていました。

 親は「子供のため」と思って色々な習い事をさせますが、習い事をさせる時にその適正な時期というものがあると思います。親の想いだけで色々な事にチャレンジさせても、その子供に興味がなかったらその時間は苦痛のものになってしまいますし、また嫌々その時間を過ごすことによってそのものが嫌いになったりする結果となってしまいます。子供の性格が一人ひとり違うように、その子供によっても興味の対象が個々によって違います。(お絵描きが好きだったり、外で遊ぶのが好きだったり、また絵本を見るのが好きだったりと…。)何かをさせる時にその子供の成長段階を見極めることが大切ですし、その子供が今そのものに対して興味があるか(または好きか)どうか判断して行なうことが大事だと思います。先程、例をあげたフラッシュカードをする子供は寝てしまいましたが、そんな状況の中で行なっても何も身につかずに終わってしまいます。

 早期教育については、人それぞれ様々な考えやまた賛否両論があります。乳幼児期において早期教育は必要かどうか疑問に思うこともあります。それよりも乳幼児期において大切なことは人に挨拶ができる事や「ありがとう・ごめんなさい」が言える事、食事をする時の姿勢だったりマナーをしつけとして教え身に付けさせる事など人として最低限必要なマナーやルールを教えることがまず最初にやらなければならないと思います。

 それと同時に公園へ遊びに行くことにより体を使って遊んだり、土や植物・生き物に触れることによる経験、また外へ遊びに行くと犬や猫・鳩といった生き物に出会えます。それらの生き物を見て可愛いと感じたり、自分よりも弱いものに対して大切にしよう・守ってあげようと感じる経験ができます。そして公園でも同年齢のお友達や異年齢のお友達に出会うことによって、その友達から刺激を受けたり、相手を尊敬したり慈しんだりする経験もすることができます。乳幼児期からそういった経験をどんどんとすることによって、その子供の人格が育ち、心が豊かなものとなっていきます。

 今の子供のおもちゃは、ボタンを押すとメロディーが流れたりおもちゃが動き出したりと完成されたものが多いように感じますが、それは子供の考える力や創造力がなくなってしまうのではないかと危惧します。それよりもいらなくなった容器や空き箱、また外へ行った時には沢山の木々や花・植物があります。そういったものを使って「どういう様に遊びを展開していこうかな?」と創造力を働かせることが大切だと思います。大人にしたら「こんなものがいいの?」というようなものでも子供は考えを働かせて楽しいおもちゃや遊びを考える力があります。完成されたおもちゃばかり与えられた子供は大人になっても考えることができない大人になってしまうと思いますが、乳幼児期にそういった経験を沢山してきた子供は、大人になったら様々なアイディアが浮かびものすごい発見をしそして社会に貢献できる物を作り出すことができるようになると思います。

 大人が用意した完成されたおもちゃや習い事よりも、まず子供に様々な経験をさせてあげてください。どんどん外へ公園へ連れて行ってあげてください。(「今の時代、なかなか難しいわ…。」という声も聞こえてきますが)。おうちの中ではできない経験をすることができますし、また子供達の興味の引くものに沢山出会えます。子供は大人が見ていないようなものを発見するすばらしい能力を持っています。そんな発見をどんどんさせてあげてください。それによって子供達は様々な事を考え・疑問に思い、そしてそれを興味の対象となります。そして創造力を働かせています。大人の考え・目線にならず、子供の目線で接してあげてください。そうすることによって子供達が様々な事を教えられ、逆に勉強させられます。

 早期教育をまず行なう前にやらなければならない事、また子供達が望んでいることをどんどんとさせてあげることの方が大切ですし、それによって子供の将来が輝かしいものになると思っています。