各自治体によって様々な保育園があります。大きく分けて「認可保育園」と「認可外保育園」があります。
「認可保育園」というのは主に公立保育園を示しますが、「認可外保育園」というのは様々な形態の保育園があります。練馬区においても保育室・認証保育室・家庭福祉員(保育ママ)・駅型グループ保育室・ベビーホテル・病後児保育…と様々な保育園があります。
「認可外保育園」というと「認可されていないのだから、あまりいい保育園じゃないのだわ」と思う方も多いと思いますが、「認可保育園」というのは公立保育園(私立保育園の場合もあり)であり国やその自治体から公費を受けて運営されており、保育料は親の収入等によって決められています。
一方の「認可外保育園」というのは、ベビーホテルのように自治体から全く補助金を受けておらず独自で運営している所や、保育室・認証保育室・家庭福祉員・駅型グループ保育室・病後児保育…などのような所は施設面積や保育士の人数、設置基準を各自治体の要綱によりきちんと決められており、それを満たしていなければ認定され運営することはできません。公立保育園とは違い、独自で運営しているため保育内容や方針等は様々ですが、公立保育園にはないような良いところが沢山あります。
「保育園選び」を行なう時に「公立保育園が一番!」と考えず、様々な形態の保育園があることを覚えておいてみたらいかがでしょうか? 確かに公立保育園は収入によって保育料が決められているため、保育料が安く済む場合もあります。しかし長い時間お子さんを保育園に預けなければならなかったり、「こんな環境で保育してもらいたいな!」とか「大きな保育園にはないホッとするような時間が流れている保育園に預けたい!」とか「家庭にいるような雰囲気の中で保育してもらいたい!」と、その方によって様々だと思います。自分の子供を「どのように育てたいか?」「どんな環境を作ってあげたいか?」をきちんと考えることで預ける場所も必然と違ってくると思います。
「保育室」という制度は、30年以上も前から東京都が作ったものです。まだまだ公立保育園では行なっていなかった0歳児保育や延長保育、夜間保育などを積極的に行い、公立に入れないお子さんをお預かりし働くお母さん方をサポートしてきました。また家庭福祉員は自宅で少人数の子供を保育する制度としてやはり以前から行なっており、「家庭にいるような雰囲気だから」と安心して預ける方が沢山いらっしゃいます。
そして約5年前に「認証保育室」という制度を東京都が作りました。こちらは企業が運営してもよいとされており(保育と関係のない企業でも構いません)、以前のような「保育=福祉」という考え方から、「保育=サービス」という形に変化しております。確かに働く方が多様化しておりそういった方達の要求を「サービス」という形でサポートしていかなければならないのかもしれませんが、「保育」というものは「サービスを提供する」という意味ではないと思います。「人対人」のつながり(関わり)を一番大切にし、働く方(お父親・お母様 など)はもちろんなのですがまず一番に考えなければならないのは、そこで一日の大半を保育園で過ごす「子供(乳児)」のことではないでしょうか?子供達の成長を保育士がきちんと考え、日中の生活リズムを守り、個々の人格を大切に育てていかなければならない場所だと思います。
各区・市役所は、以前からある保育室を認証保育室に移行させたいと考えていますが、様々な形態の保育園がありその中から自分にあった保育園を選び、「我が子はここの保育園に預けたい。」という明確な判断を持って入園させるべきだと思います。それを全ての保育室を認証保育室に移行させたい理由が良く分かりませんし、それを問いただしても区役所からは明確な答えは返ってこないのが現状です。
働く方の形も多様化しています。そうなると公立保育園以外の所も、もっと見直されるべきだと思いますしそういった保育園にも行政はもっと力を入れて取り組んでいかなければならないのではないでしょうか?