今回は、墨を付け、手できざんでいます。プレカットに頼むと１週間もあればきざんでくるし、間違いもなく確実にできます。はっきり言って楽ですが、今回はプレカットではできないことをしようと思っています。特に材料をきれいに見せる努力をしようと思っています。節の位置を確認して、それに応じて墨付け加工したり、仕口の加工・庇の加工も工夫しています。
通り柱の墨付けが終わると、次は１階管柱の墨付けをしました。以前に１階管柱は木取りを済ませているので墨を付けるだけですが、墨を付けだすと柱の向きは気になります。土台に差し込むほぞの長さはできるだけ長くとり、少しでも横揺れに抵抗できるようにしました。長さに少しの余裕しかなかったのすが、節が少しでも隠れるように上下にずらしながら墨を付けました。簡単な墨付けでも、しっかりと考えながらしています。遅れて入ってきた胴廻りの梁２本の墨付けと、きざみが残っていますが早めにしたいです。倉庫内が狭くなってきています。
今日は、通り柱の墨付けをしました。今回の住宅は土壁は塗りませんが真壁なので柱が見えます。柱が全く見えないものと違い、節の多さや背割れなどを考慮し柱の向きを考えて墨付けをしなくてななりません。９本の通り柱の内２本は役物で節が少なくきれいというを頭に入れ、どの柱をどこに使うかを決めます。節の少ない柱はきれいでしたが、背割れの位置ときれいな面がうまく合わず苦労しました。また重く、動かすのも一苦労でした。墨付け自体は簡単なのですが、どこに使うかでずいぶん考えました。１階のリビングにいい面を使うと、２階のホールが見られないような節がごろごろしていたりします。しかし、そこそこきれいな柱が多かったので、ぜいたくな悩みかもわかりません。
今日も２階梁をきざんでいました。きざむには８分（24ｍｍ）ノミを多く使いますが、なんか切れ味がおかしい。研いでから１・２回はよく切れますが、刃先を見ると荒研ぎをした後のようにざらざらしていて切れ味が悪い。切っているというよりも、力任せにむしり取っているような切断面です。私の８分ノミだけは、実は安物です。だから、１寸（30ｍｍ）ノミで切ると切断面が全然違っていました。いろいろ調べると、どうも焼が甘いらしい。見た目はあまり変わりませんが、ものが違うようです。家に眠っていたしっかりとしたノミを使うことにし、さっそく研ぎ直し使ってみるとよく切れる。道具のせいにするのはよくないと思っていましたが、「道具を選ぶ」というのも重要なことです。
はっきり言って、いい加減。胴差し、ササラ、梁などの杉の材料のことですが材料を確定させチェックにチェックを重ね注文、材料がドカッと一気に入ってきました。納品書を見ても確認できませんでした。墨付け、きざみを進めると、材料が足りません。余る材料もありました。不思議に思い、材木屋に連絡すると木材の生産者レベルで間違いがあったようです。一番最初の見積もりの材料が納入されたらしく、足りない材料を急いで発注しました。それが、３週間ぐらい前。いつになったら届くのでしょうか。今ある材料で作業を進めていますが、もう手待ちになりそうです。