無印良品・有楽町店の一角で、ユニークな展覧会が開催されています。
「無印良品と明和電機をくらべた展 ナンセンス計測のこころみ」。
一見して”なるほど〜!”と思う組み合わせから ”えっ何で?”と考えてしまう組み合わせまで、無印良品の製品と明和電機の製品が”くらべ”られています。
例えば「電気の延長コード」。
無印良品のシンプルな真っ白い延長コードと、同じく真っ白いけど、なぜか魚の骨の形の ナンセンスな「魚コード」が”くらべ”られています。
「腕時計」のコーナーでくらべられているのは、やはりシンプルで”見やすい”無印良品の時計と、明和電機の「ジホッチ」。一見すると同じようにシンプルですが、こちらは時間を知りたいときには「117」をダイヤルして、わざわざ時報を”聞く”というもの。
なんて面倒なんだ〜!
同じ製品でも、無印の”コモンセンス”と明和電機の”ナンセンス”の発想でこんなに変わってくるんですね。
では、こちらはどうでしょう? 「思考の道具」。
無印良品の"電卓"="思考の道具"。これは、納得。それに対するのは明和電機の「サバオ」。
(「サバオ」。引き金を引くとアゴが動く腹話術人形です。)
こちらはちょっと考えてしまいますが、「思考」って、頭の中で”自分と対話”することなんですね。だから、”自分との対話”→”腹話術人形”という発想。パッと見、関連なさそうな2つの製品も、そう聞くと”なるほど〜”と繋がって見えてきます。
(ディスプレイでは、社長による”コモンセンス”から”ナンセンス”な発想への解説も。)
でも何で「無印良品」と「明和電機」なのでしょうか?
これについて、「Refine(精製)」と「Vary(多様性)」というキーワードで説明がされていました。
相対するような2つの言葉だけど、複雑なものをこれ以上削ることができないくらいに「Refine」して、その原理を応用して「Vary」していく精神は、無印良品と明和電機の製品、それに日本のモノづくりにも共通する精神なんだそうです。
こうやってくらべてみると、無印の製品に比べると複雑に見える明和電機の製品も、ナンセンスだけど、無駄なパーツや機能がない、すっきりとした形ですね。
最後に、「騙されたー!」というのがこちら。
「楽器」というコーナーでは、明和電機のおなじみ「オタマトーン」と、それに対する無印良品の「文庫楽器」。
…あれ?無印にこんなかわいい楽器なんてあったの?? なんて思いながら見ていると…
なんと、今回の展示のためにコラボレーションでつくられた製品だったんですね〜。でも、確かに”無印っぽい”製品ですっかり騙されてしまいました。
会場では、実際の製品に触ったり、明和電機の”ナンセンス思考”に触れられるコーナーもありました。
(新製品「文庫楽器」も演奏できちゃいます!)
ほかにもさまざまな組み合わせの製品があります。どこが同じでどこが違うのか、ぜひ楽しんで”くらべ”てみてください。
8月27日(日)まで開催されています。
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■DATA■
無印良品と明和電機をくらべた展 ナンセンス計測のこころみ」 @無印良品 有楽町 ATELIER MUJI(有楽町)
開催日:2017年6月30日(金)~8月27日(日)
※店舗休館の場合は、それに準じます。
開催時間:10:00~21:00
参加費:無料
朝起きてから寝るまで、私たちはたくさんの道具を使って暮らしています。一体だれがどうやって考え、どのようにつくり、そしてどんな人が使うのでしょう。本展では、この素朴な疑問を、無印良品とアートユニット明和電機が作った道具をくらべることで、来場者のみなさんと考えてみようと思います。
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