かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

子作り支援

2016年01月26日 | タバコをやめると
ワタシは不妊治療を専門にしている婦人科医ではないし、ましてや少子化問題を扱っている大臣でもないけれど、子作りを確かに支援したよなあと実感することが今までに何度かあった。


先日、出入りしている製薬会社のMR女史から、産休に入ることを告げられた。

『ダンナさん、タバコは?』

彼女と夫君は肺がんの抗癌剤や喘息やCOPDなどの薬を扱うB社に勤務しているが、彼女の夫君をはじめ、多くの社員がまだタバコを吸っているという話から、ならばと、会社の営業所に出かけていって禁煙支援講話をしたのが一年か一年半前くらいか?

「あれからしばらくして夫もタバコをやめたんです。そうしたら、妊娠しました!(笑)」


また他所様の子作り支援しちゃった、と思った。

とかく「タバコと妊娠」という問題では、「女性は子供を生む立場だからタバコはよくない」とか、「喫煙している女性は子供ができにくい」いう言われ方をするが、「男性の喫煙も不妊の原因になりえる」ことは、意外と知られていないかもしれない。

喫煙者はインポテンツになりやすいし、喫煙者の精液を顕微鏡で見てみると、精子の数や運動量の低下が認められる。

また喫煙者は非喫煙者に比べて鬱傾向があるという報告もあるから、当然ながら性欲減退にもつながる。

けれども、禁煙によってこれらの傾向は改善するから、カップルの懐妊率が上がっても不思議はないのである。


「俺もまだまだいけるっていう気がした」

こんな言葉で禁煙効果を実感していることを教えてくれた人もいる。
つまり、そういう意味だったのだ。


女性では、「綺麗になってダンナを見返してやる~!」と闘志に燃えた言葉を発した人もいた。


なんだかこちらがうらやましくなってきてしまうのよねえ。
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