とことこ日記~リタイアな日々

透析しながら、歌舞伎に映画、コンサート。
日々に感謝しながら、おまけの人生楽しみたい。

国立劇場十二月公演 石川五右衛門

2018年12月31日 | 古典芸能
国立劇場の十二月公演
もう2週間前に観たので記憶が・・
ほぼメモです。


通し狂言 増補双級巴ぞうほふたつどもえ
ーー石川五右衛門ーー

石川五右衛門は民衆に人気のある盗賊で、豊臣秀吉とかかわりのあるお話が多いようです
実在した人で単なる悪人らしいのですが、なんか義賊に作られています。

原作は江戸時代の作で何度か書き加えられ、何人かの俳優が演じてきたもの
五右衛門の生い立ちや家族のはなしとか、
どちらかといえば暗いお話が多いので苦手なんですが、

吉右衛門が宙乗りを遣るというので、観に行きました。
大きな葛籠を担いでの宙乗り、やんややんやです

しかし吉右衛門は本当に元気。お兄さんも。
ありがたい存在です。

子役も頑張ってました
子役が頑張るお芝居は悲しいものが多くて、まあ苦手なんだけど
俳優も揃っているので見ごたえあり
雀右衛門、東蔵、菊之助、歌六、又五郎・・





ということで、もう大晦日ですねえ
今年は鏡餅とか花も買っていない・・さぼり正月です( ´∀` )
入院とかなくて、まあ平安な1年になったのでしょうか。

大晦日とお正月がお休みになったので、のんびりと過ごしたいと思います。
来年も月1・2回はお芝居とかいろいろ観たいと思います。

皆様にとっても良い1年になりますように




十二月大歌舞伎夜の部2018.12.15

2018年12月20日 | 古典芸能
一、壇之浦兜軍記
阿古屋


現代女形圧倒的第一人者は、坂東玉三郎
歌右衛門から継いだ、玉三郎しか演じられないと言われていた「阿古屋」
若手の、中村児太郎と中村梅枝と、玉三郎との日替わりで演じるということ。
すごい企画てす。

体力があれば3公演観たいところですよ。
むしろ、観るべきところ。
まあ玉三郎は少し前に観てるので、ここは若手で推してる児太郎を!
しかも、玉三郎が、岩永左衛門を演じるというびっくりも楽しみ。

岩永左衛門というのは、赤い顔のいわゆる悪役
しかもこの場面では一人だけ、人形振りというか、文楽人形になりきって
ふたりの人形遣いとともに演じます。
出てきたときから笑っちゃう。
多分目を瞑って瞼に目を描いているような
(今日は双眼鏡持って行ってない)
しかも台詞も全部義太夫でした。
本当の人形のように足が浮くのも見えたので、人形遣いに抱えられてたかも。

実際に観た舞台は覚えてないけど、テレビで見た勘三郎は目を開けていた。
勘三郎は目もパッチリ大きくて、こういう役もぴったりですね。テレビは一部だけで残念でしたけど。

さて、花道の出はとっても大事なところですね。
児太郎は姿も良くて、哀愁もあって期待が上がります。
今回花道の見やすい席だったので、最高にわくわく。

そして、大事な3曲。
琴と三味線、胡弓を実際に演奏します。
なかなか上手でした。三味線はちょっと何か当たる音がしてたけど。

結局舞台が面白い。大満足。
あとの2種も見たかったなあ・・
玉三郎の阿古屋の時は、松緑が岩永左衛門なので・・ピッタリでしょう
体格がいいから、抱えるのは無理そうで、どう演じるのか。
・・思った時は売り切れでした

ニ、按摩と泥棒

中車があんまで、松緑が泥棒。ぴったりでとても面白かったです
戦後にラジオドラマで放送されたものを、勘三郎の希望で舞台化されたもの
脚本が良い感じ


三、新作歌舞伎舞踊傾城雪吉原

玉三郎の傾城が雪の新吉原を舞台に、季節の移ろいと恋を語ります。

まあ・・それはそれは美しいです。
姿としぐさがため息が出るくらいです。

今回舞台もすごく頑張っています。

最初真っ暗な舞台に雪が降っていて
ぼんやりと傾城のシルエットが浮かび上がって行って
大きな松の木が現れ・・
新吉原の街並みに変わり、長唄三味線が並び
雪が積もって、止んで、春の息吹が聞こえてくる・・
ってかんじです

いつもながら、一人で歌舞伎座の観客を圧倒的に魅了します。


大満足で帰宅。
はあ・・やっぱり、3種類の舞台を全部観たかった・・







吉例顔見世大歌舞伎昼の部 2018.11.15

2018年11月20日 | 古典芸能
江戸時代の11月興行と言えば、特別だったとのこと。
その後の1年の座長のお披露目をするということで。
1年間のお給金も11月に決まったとか。
当時は年俸制だったのですね。

顔見世を示す櫓が、正面唐破風に揚がっています。



今月の歌舞伎座には、菊五郎と吉右衛門が揃ってます。
ただ出し物がいま一つに感じて、迷っていたのですが
昼の部の松緑の「素襖落」を観たいと思ったのできました。
結論から言うと、昼の部全部が大満足でした。



一、お江戸みやげ

田舎から江戸に出てきた行商人の後家二人に時蔵と又五郎。
これがすごく良くって、楽しかったです。
時蔵はもちろんぴったりの役なんだけど、
又五郎が珍しい女役をやってて、私は立ち役より合ってる気がしました。
そこに、常磐津師匠に東蔵でこちらもぴったり。

この作品は川口松太郎作で新作なのでしょうが、演技のうまい役者がそろって
大変に面白かったですね。

ニ、新歌舞伎十八番素襖落(すおうおとし)

明治時代に九世団十郎が初演。
その後に、七世幸四郎(高麗屋)六世菊五郎(音羽屋)へと引き継がれたとのこと。
そのため、衣裳も、肩衣のあるなしがあるそうで
今回太郎冠者を松緑が演じるにあたって、團蔵と衣裳に相談して、
肩衣を付けて現れて、途中で脱ぐ形をとったということだそうです(松緑のブログを読んだ)
後半は酔っているので、ちょうどよいと思いました。

また最近は、姫御前が踊るようになっているけれど、
昔に戻って、一切踊らない形に。
代わりに、家来が踊る形にしたそうです。(これも松緑のブログより)

團蔵が大名役で出てるんですが、これがすごく良い。
若い時から二世松緑の舞台に出てたかっこいい役者でしたが、
いいおじいさんになりました。

こういう舞踊劇は私、大好きです。

三、十六夜清心(いざよいせいしん)

菊五郎吉右衛門が同じ舞台に並ぶというだけで、ありがたさがある。
時蔵が加わってしっとり。

行くまで気付いてなかったのですが、この舞台で
歌舞伎の尾上右近が、家の仕事の浄瑠璃で、「清元栄寿太夫」をお目見得しました。
右近は私が最近気になってる女形なんです。
歌舞伎俳優が舞踊の家元であるのは多いと思いますが、
演者と演奏者をというのは珍しいのでは?

で、こちらもドキドキでしたが、清元特有の透き通った声がとても良くて・・
益々好きになりました。
右近は「ワンピース」で怪我をした猿之助の代演をしたりで、立役としてもカッコ良くて
どの方向を目指してるのかしら

初 平成中村座 十一月大歌舞伎2018/11/8

2018年11月09日 | 古典芸能
中村勘三郎さんの「中村座」仮小屋なのかしら?
一度行ってみようと思いまして・・

浅草本堂後ろにあるということで、
まあ人が多いこと。大半外国からの観光客らしい
仲見世は混み混みなので、脇道をとことこと・・

本堂の脇を進むと、ありました


客席へ上がるのに、靴を脱いでビニール袋に入れて行きます。
(靴下履いていてよかった)
中に入ると、予想より小さいかな。
一階は、前方が座布団席、後方長椅子席。両脇に2列。
二階2列。一番後方に「お大尽席」脇に4列。
天井は高くて、真ん中に大きな提灯が下がっておりました。



私は1階の後ろ中ほどの、長椅子席。
本当にベンチのような木の長椅子に、ござ?に小さな座布団
まあ狭いですね。私は小さいからまあいいけど、大きな男性は無理かも。
段差はあるけど低めなので、前の人の頭が被ります。

ところがですね・・せせこましいけど、ファミリイな雰囲気のためストレス少ないの。
客のもそもそする声もそう気にならない。なんなら寝ててもいい。

夜の部を拝見しました。

一、弥栄芝居賑(いやさかえしばいのにぎわい)
こういうの賑やかで好き。
勘九郎と七之助が芝居小屋の夫婦。勘太郎兄弟がそのこども。
わいわいと大物やら贔屓やらがかけつけて花道にいっぱい。

芝居が始まった・・と言う体で、勘三郎さんの舞台の映像が、真ん中に
多分観客の多くが勘三郎一家のファンだと思います。
かなり高齢の方も多く見られましたが、残念ながらバリアフリーではないので大変そう。


ニ、舞鶴五條橋(ぶかくごじょうばし)

十七世勘十郎の俳名が舞鶴だそうです。訂正勘三郎
初演は十七世の弁慶に十八世の牛若丸。
その写真がプログラムにありました。
勘九郎時代の(19歳とか)勘三郎さんが可愛い。

今回は、勘九郎の弁慶に、息子の勘太郎くんの牛若丸。
勘太郎君まだ7歳。
母(扇雀)に会いに来て、つれなくされて鞍馬に帰る途中に弁慶と遭遇。
弁慶を負かして家来にし、堂々花道を引き上げていきました。
動きも台詞も間がうまくて、形も決めてくれて流石です。
顔も綺麗で格好良かったです。
観客涙ぐんでいました。

三、仮名手本忠臣蔵
祇園一力茶屋の場

七之助のお軽はぴったり合ってると思いました。
勘九郎が兄の平右衛門。
兄弟で兄妹を演じるというのは面白いですね。
当たり前に本当に兄妹に見える。
並んで座ってるときの所作が揃ってた( ´∀` )

芝翫がプログラムの中で、故勘三郎が「この芝居に合う小屋」と言ったとか。
たしかにそう感じました

そして、この小屋はなんとも居心地がいいです。
多分どの席からも舞台が見渡せるし、花道も見えるみたい。
ただ狭いので、前の人の頭で舞台正面が見にくかったりするのですが
それが気にならないというか・・芝居見物ってこういうことかなって


勘三郎の残した「中村座」、兄弟で続けていくのは大変でしょうけど
頑張っていただきたいです。
今回初めてでしたが、また機会があれば伺いたい。
地下鉄浅草駅が、ちょっと分かりにくくて、
観光客でごった返しているし、オタオタしちゃいましたけど。
お芝居を見に行く体力は残したいです


芸術祭十月大歌舞伎夜の部 2018/10/9

2018年10月10日 | 古典芸能
十八世中村勘三郎七回忌追善を掲げて
魅力的な演目が揃って出演者も豪華です。
中村屋の兄弟を囲んで、白鷗、仁左衛門、玉三郎、扇雀、秀太郎・・
玉三郎の静も魅力だし、なにより仁左衛門の助六を観たくて夜の部へ



一、宮島のだんまり

だんまりの1幕物の代表作らしいです。
10人を超える様々の衣裳の人が、舞台いっぱいなので、
探しながら見るので、忙しい
錦之助や隼人のように顔の作りがはっきりしてると探しやすい

扇雀が初役だそうですが、はつらつと花道の引っ込みの
「傾城六方」面白かった。

ニ、義経千本桜吉野山

勘九郎が狐忠信を。
静を玉三郎で、ぐっと格調ある舞台になりました。
勘九郎は上手にかわいく演じていましたが、
勘三郎ならもっと重みや色気あるだろうな・・と似ているだけにちょっと物足りなさも。

この役に色気が必要かどうか、はありますが、
やはり色気も、厚みとか格調とか面白さを増しますよね。

三、助六曲輪初花桜(すけろくくるわのはつはなざくら)

待ってましたの、仁左衛門助六

たしかに美しい。助六の粋な隈取が、めちゃくちゃ似合います。
姿も綺麗。とても74歳?には見えない。
ただ、この日は多分体調不良でらしたみたい。
まず声に張りがなく、動きもややすっきりしてなくて残念。
年齢相応と言えなくないけど、2年前のはつらつとした知盛を観てるので、
ちょっと違うなあ。

七之助が揚巻に初挑戦。
花道の出は背丈もあり、なかなか華やかでした。
すごく声を張っていたので、気負いもあると思いました。
傾城の強さを意識したのかも。個人的にはもっとたおやかな感じがいいけど。

勘九郎は兄十郎。なかなかチャーミングでした。
彌十郎の通人がさすがで、客席を沸かせました。
玉三郎の母満江はさすがの存在感。

「助六」はやはり贅沢で楽しい演目。何度見てもありがたい。

気のせいか疲れもあまりなく、大満足で帰宅しました

秀山祭九月大歌舞伎昼の部2018/9/6

2018年09月20日 | 古典芸能
初代吉右衛門を記念して継承していくことを目的としている秀山祭(しゅうざんさい)。
今月は、なんと!!中村福助が復活出演するということで、わくわく出かけました。



一,祇園祭礼信仰記金閣寺

配役がピッタリで贅沢な気がしました。福助復活祝いに相応しい。
児太郎が雪姫・・背が高いから綺麗で、情感もあり。すごく良かったと思う。
大膳に松緑、大膳弟に坂東亀蔵・・・声の良い二人の悪役は良いです。好きです。
此下東吉に梅玉・・古風でかっちりした芸風が生きて、松緑とも、福助の慶寿院とも相性がいいと思う
幸四郎が直信で花を添える。幸四郎と言っても前の染五郎です。
・・しつこいかな。まだ幸四郎と言われてもピンときません

新聞にも書かれていたんですが、福助登場で劇場中大拍手喝さい。
掛け声がいっぱい。私も言いたかった。待ってました~って。

顔は変わらず綺麗で、声も通るので、本当に嬉しかったです。
ただ座ったままで、左手のみの演技でした。
でも役を選べばいろいろ出来そうに思いました。
そこが古典芸の強みかと

歌右衛門襲名が決まった直後の発病で、披露の前、というタイミングが辛かったです。
息子の児太郎さんも厳しいところ。ひたすら精進するしかない
福助は、芝翫で良かったんだよな(ぼそ)芸風というか色気あるとこがそっくりだった。
ただね・・すごく良かったから大名跡歌右衛門に、と声が掛ったのよねえ・・

ニ、鬼揃紅葉狩(おにぞろいもみじがり)

鬼女たちが高貴な女性に化けて、紅葉狩りに訪れた平維盛一行を襲おうという話。

幸四郎、高麗蔵、米吉、児太郎、宗之助が、まず女形で踊り、後半鬼に変わります。
米吉・児太郎がやはり可愛いわけですが、鬼になると、隈取もあり衣裳もほぼ一緒だったので
どこにいるのか分からなくなります。
でも二人とも男子(当たり前)なわけで、めちゃくちゃ楽しそうに見えました。

三、天衣粉上野初花河内山

吉右衛門さんが河内山宗俊を。
こういう頭のいい悪い役が、本当にピッタリです。
幸四郎が、若いバカ殿様を。こちらもなんかぴったり。
吉右衛門と幸四郎が、二人だけでやり取りする場面の緊迫感がとても良かったです。

・・・・

大満足でした。

夜の部には、吉右衛門の俊寛、玉三郎の舞踊劇「幽玄」があり、魅力的だけど
無理しないことにしました

八月納涼歌舞伎二部 2018/8/19

2018年09月06日 | 古典芸能
大変遅くなりました
盛夏の中行きましてやはり疲れて、くたくたになりました。

夏の歌舞伎座は、大体中堅若手中心ですよね。
怪談物が掛かることも多いように思います。
今回は幸四郎、扇雀、猿之助、獅童他の出演

役者の卵たち(子や孫)がたくさん出てきました。
夏休みを利用したのですね。
世代の近い若い人たちが切磋琢磨するのはとても良いことだと思います。


暑いので止めるつもりでしたが、
盛大に若い人たちが出演するので、
せっかくだから観ておこうと思いましたが、
急だったので、良い席が取れず・・良く見えずでした

二部が特に人気だったようで、ほとんど売り切れだったような・・。

三部構成なので普段より短いです。
ちょうどいいなと思いました。普段が長すぎる


一、東海道中膝栗毛

ご存知、十返舎一九の物語を原作とした新作歌舞伎です。
初めて観劇しましたが、原作とは全く違ってました。
今年で3年目、毎年ストーリーが違うらしいです。

喜多八(猿之助)の葬式から始まり
弥次郎兵衛(幸四郎)がしょげているので、
若いふたりの友人が弥次さんをつれて旅に出て、
喜多さんの亡霊も付いていくというお話でした・・ちょっと怪談風か。

二人の友人役には、中車の息子團子(だんこ)と染五郎(前の金太郎)
二人とも中学生で、可愛らしい。
團子君は達者な感じ。染五郎君は声変わり真最中。

その他に、故富十郎の遺児鷹之資(たかのすけ)や
芝翫の3息子、扇雀の息子、右團次の息子、東蔵の孫息子など

獅童、中車、七之助が3人組で、何度もいろんな役で花道から現れては
舞台の後ろに引っ込むという趣向で、客席を沸かせていました。
中車さんがすっかり歌舞伎役者のセリフ回しになってて流石。
DNA感じますよ。
楽しかったです。


ニ、雨乞其角(あまごいきかく)

詩人其角が町人の雨ごいに参加するお話
扇雀と彌十郎と、あとは卵達が、舞台に舟を動かしたりして涼しい感じ。



それにしても、いまだに幸四郎、染五郎と聞くと
前の方の顔が浮かぶので困ります。
幸四郎と言えば・・だし染五郎と言えば・・ですよね。

9月の秀山祭歌舞伎の出演者を見たときに
あらなんと~!!吉右衛門と幸四郎が共演なの!!??と一瞬びっくりしたけど
幸四郎って新幸四郎か・・・(がっかりしてごめんなさい)

秀山祭昼の部は先日観ました。いずれ。




七月大歌舞伎昼の部2018

2018年07月17日 | 古典芸能
七月大歌舞伎は昼夜どちらも海老蔵座長です
初日に行ったこともあるけど、客席も賑わっていて
売店も混みあっていました


昼の部は
通し 三國無双瓢箪久(さんごくむそうひさごのめでたや)
  出世太閤記

豊臣秀吉は最も人気のある武将の一人ですね
庶民の人気が高く「太閤記物」として多く上演されてきた
いくつかを再構成したものとのこと

秀吉を海老蔵、獅童が明智光秀で
格好よく、おもしろく展開してます。

秀吉に若い時の妻がいて子供もいたとか、って
少々荒唐無稽ではありますが、歌舞伎なのでまあ・・
序幕で西遊記の物語を挟んで、海老蔵の宙乗りあり
・・せっかくでしたが見上げる位置に座っていたので良く見えない
今回は二階席がいいかな。

物語は明智光秀が本能寺に向かうところから
毛利攻めの秀吉が、陣中から京都へ取って返し
光秀が落ち武者刈りで亡くなり
「大徳寺焼香」・・三法師(信長長子の子)を抱いた秀吉が現れて織田家の実権を握る、

大徳寺の場面は単独で、(十一世)団十郎が海老蔵時代と、猿之助時代の猿翁が演じてるようです。
プログラムに、(十一世)団十郎に抱かれた(十二世)団十郎の写真があり、
今回の海老蔵親子にそっくり
で、海老蔵は祖父(十一世)団十郎にそっくり。
・・うーん・・紛らわしい

団十郎の家の芸というもののようですが、
亡くなった(十二世)団十郎は秀吉を演じてないみたい。

勘玄君はきっちり三法師を演じてました。
まあいつも子役さんは偉いなあと思うんですが、
片手に持った杓が揺れない。お目目パチパチしない。


初日に観てからもう10日経ってて大分忘れてますが
海老蔵の美しさは際立ってました。
特に花道に立っての挨拶素晴らしかったし楽しかったです。
・・2017/7/5「何色でしょう」に書きました・・

ただよく思うんだけど、くぐもった声を使うことがあって
(意識してか、無意識かは不明)
どこから聞こえるか分からないことがあるんですよ
今回も途中からそんな感じでした。


夜の部は「源氏物語」
能楽やオペラとの融合とか意欲的な作品みたい
暑さで意欲がいまいち

何色でしょう

2018年07月05日 | 古典芸能
7月大歌舞伎昼の部を観に行きました。

海老蔵が座長の時は客席も華やいで
売店にも人がいっぱい

海老蔵のお母さまがやはりいらして
お客さんと挨拶されてました。

あら!!今日が初日だ!!
いやいや、いい日に行ってるじゃないですか
道理で華やいで大混雑。贔屓の客もいっぱい来てるのね。
幕見席にも行列が出来てました。

プログラムを読んでからレポしたいと思いますが、
海老蔵さんが、素敵な演出で、
すっぽんから、羽織袴でせり上がりで出てきて
挨拶と、お話の説明をされので、そのことだけ。

初日だったからなんですね。
どこから出て来るか分からない感じだったので、
わーというか、キャーというか騒めいて

着物と羽織の色がとても綺麗で
今風に言うと、スカイブルー
でも絶対和式の色だと思い、ネットで調べたんですが

まあ良く分からないですね

空色?
水色?なのかな
薄浅黄とか、勿忘草なんてお洒落なのにも似てるけど
ライトが当たってるから、本当のとこ分かりません

メーキャップ前の素顔で、鮮やかな色がとても似あっていたので、
改めて綺麗だなと感心しました。
引っ込んでから、周囲の奥様達がざわざわ・・
海老蔵って綺麗なのね~なんて言ってた

ではまた改めて


六月大歌舞伎2018昼の部

2018年06月09日 | 古典芸能

6月は演目が地味だし、止めようかと思ってたんだけど、
菊之助の「文屋」やっぱり観ておこうと出かけました


一、妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)
 三笠山御殿

義太夫狂言の傑作の五段のうち四段目
こういう話はやっぱり1回は通しで観ると理解しやすいです
以前文楽で通しを観たことがあります。
ヒロインお三輪の心根が理解できるというか・・
ただ話としては、理不尽なものなので・・深く考えない方がいいのかも
好みとしてはこういうお話は文楽のほうが単純に楽しめて好きかな

でも歌舞伎では人が演じる分、感動は大きくなるみたい。
今回時蔵がすごく良いです。
いつも粋な姐さんとかが多いけど、今回の可愛い娘もとても素敵
ご本人もすごく力入ってて、すごいなと思いましたが、
時蔵襲名披露で演じていて大切にしている、とのこと。
花道での変身ぶりがかっこ良く凄みあり。
・・こういうとこ、文楽の「型」が活きて来る。

松緑が、鱶七をちょっと可愛らしく古風に豪快に演じてました
大好きな二世松緑に似てきた・・と嬉しく

話としては嫌い、でも芝居としては面白く楽しみました


ニ、文屋(ぶんや)
六歌仙容彩(ろっかせんすがたのいろどり)
・・先月に続き。演じ分けつつ、最後に小野小町かな(わくわく)

菊之助が,女官に囲まれて、色好みの公家を達者に踊りました。
下半身がしなやかに強いのですね。
周囲からも「綺麗!!」「上手!!」との声がありました
個人的には花道も使って欲しかったかなあ。
今回も花道近い席だったので。


三、野晒悟助(のざらしごすけ)

菊五郎が、若い侠客の色男をかっこ良く演じます
台詞の中で、青二才、とか若いものとか入ってくるので
キツイとこもありますが、頑張っています
仇に左團次。
大ベテラン二人で最後の立ち回りで、さすがに動きは難しいですが、
子分たちの立ち回りにやんややんや。盛り上がりまして満足

ロビーには菊五郎夫人の藤純子さんがいらして。
髪を染めておられないのですが、すっきりとお綺麗でした。