2018/11/22 17:20
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福島第1原発周辺に生息する野生のニホンザル=福島県浪江町(東北大提供)
東北大などのチームは22日までに、東京電力福島第1原発の40キロ圏内に生息し、事故で放出された放射性物質に被ばくした野生のニホンザルの血液中で赤血球などの血液細胞が減少していたと英科学誌電子版に発表した。内部被ばく線量が大きいほど、造血機能が低下している傾向があり「少し貧血気味」だったという。未解明な部分が多い低線量被ばくによる人間への健康影響を解明する手掛かりとなりそうだ。
チームは2013年5月~14年12月、福島県南相馬市で殺処分されたニホンザル約40匹の血液や大腿骨の骨髄などを調査。被ばくの影響がほとんどない宮城県内のニホンザルの血液と比較した。