chicxulub/20090624に続いて、斉藤博士の1982年の著書。
天文台ご退職後の最初の一般向け単行本?ということで、古すぎて…と思っていたのだが、借り出してみて、なかなかどうして、興味深いぞ!
岩波新書〈207〉
『星の古記録』
斉藤 国治【著】
岩波書店 (1982年10月)~品切重版未定
もくじ:
1 星月に入る―星食
2 日蝕え尽きたり―日食
3 歳星〓@55A8(テイ)を犯す―惑星の合犯
4 『明月記』の客星―超新星の爆発
5 光り物―流星と隕石
6 ハレー彗星―その二千年の履歴
7 南極老人星―カノープス
8 シリウスはむかし赤かったか
9 ガリレオ衛星は中国で発見されていたか
10 科学の黒船―金星過日
11 黒い太陽―本邦初のコロナ観測
4章:『明月記』の客星の話から、章末に「1604年の最近の出現以来、超新星の出現が400年間ない。いつ現れてもよい時期に来ている。それは今晩現れてもおかしくない・・・」と記されている。
それから4年4ヶ月余のことだからな、例のヤツが出現したのは。
超新星1987Aの一生
日本時間1987年2月23日午後16時35分35秒に中心核の崩壊で生成された10^58個のニュートリノの内の11個がスーパーカミオカンデで検知されました。
~感慨深いことであるぞ。
6章: ハレー彗星―その二千年の履歴
1986年2月9日のハレー彗星の近日点を計算で予想されている。
astroarts/思い出の彗星フォトコンテスト > ハレー彗星
7章:南極老人星―カノープス
由来など、初めて詳しく読んだ(当方、モノを知らなかったもので)。
KEKから見る南極老人星
wiki/寿老人
10章:科学の黒船―金星過日
横浜の坂の途中に石碑があって、メキシコから金星のナントカの観測隊が来て云々と書いてあるのは知っていた。
それがいったいどれほどのことだったのか、理解できないでいたのだが、本書のおかげでその科学的意義がよく分かった。
日食よりも遥かに珍しい!のね(すまんことだでね。モノを知らんもんで)。
これね: 明治7年(1874)金星日面通過観測100周年記念碑(神奈川県青少年センター前)
wiki/金星の日面通過(きんせいのにちめんつうか、 Transit of Venus )
金星の日面通過は非常に稀な現象である。近年では、日面通過が起きる間隔には243年の周期がある。8年をおいて2回対になって起きた後、121.5年と105.5年の長い空白期間がある。2004年以前は、最後に起きた金星の日面通過の対は1874年12月と1882年12月のものであった。21世紀初頭に起きる金星の日面通過では、対の1回目は2004年6月8日に起き、2回目は2012年6月6日に起こる。2012年以降は、金星の日面通過の対は2117年12月と2125年12月のものまで無い。
金星の日面通過
astroarts/2004年6月8日 金星の日面通過
apod.nasa/Transit of Venus Stereogram
本書の重版が出たり、改訂されたりすることはもうないのだが、1982年にこのような本が出ていたことは極めて興味深いことであるな。
天文台ご退職後の最初の一般向け単行本?ということで、古すぎて…と思っていたのだが、借り出してみて、なかなかどうして、興味深いぞ!
岩波新書〈207〉
『星の古記録』
斉藤 国治【著】
岩波書店 (1982年10月)~品切重版未定
もくじ:
1 星月に入る―星食
2 日蝕え尽きたり―日食
3 歳星〓@55A8(テイ)を犯す―惑星の合犯
4 『明月記』の客星―超新星の爆発
5 光り物―流星と隕石
6 ハレー彗星―その二千年の履歴
7 南極老人星―カノープス
8 シリウスはむかし赤かったか
9 ガリレオ衛星は中国で発見されていたか
10 科学の黒船―金星過日
11 黒い太陽―本邦初のコロナ観測
4章:『明月記』の客星の話から、章末に「1604年の最近の出現以来、超新星の出現が400年間ない。いつ現れてもよい時期に来ている。それは今晩現れてもおかしくない・・・」と記されている。
それから4年4ヶ月余のことだからな、例のヤツが出現したのは。
超新星1987Aの一生
日本時間1987年2月23日午後16時35分35秒に中心核の崩壊で生成された10^58個のニュートリノの内の11個がスーパーカミオカンデで検知されました。
~感慨深いことであるぞ。
6章: ハレー彗星―その二千年の履歴
1986年2月9日のハレー彗星の近日点を計算で予想されている。
astroarts/思い出の彗星フォトコンテスト > ハレー彗星
7章:南極老人星―カノープス
由来など、初めて詳しく読んだ(当方、モノを知らなかったもので)。
KEKから見る南極老人星
wiki/寿老人
10章:科学の黒船―金星過日
横浜の坂の途中に石碑があって、メキシコから金星のナントカの観測隊が来て云々と書いてあるのは知っていた。
それがいったいどれほどのことだったのか、理解できないでいたのだが、本書のおかげでその科学的意義がよく分かった。
日食よりも遥かに珍しい!のね(すまんことだでね。モノを知らんもんで)。
これね: 明治7年(1874)金星日面通過観測100周年記念碑(神奈川県青少年センター前)
wiki/金星の日面通過(きんせいのにちめんつうか、 Transit of Venus )
金星の日面通過は非常に稀な現象である。近年では、日面通過が起きる間隔には243年の周期がある。8年をおいて2回対になって起きた後、121.5年と105.5年の長い空白期間がある。2004年以前は、最後に起きた金星の日面通過の対は1874年12月と1882年12月のものであった。21世紀初頭に起きる金星の日面通過では、対の1回目は2004年6月8日に起き、2回目は2012年6月6日に起こる。2012年以降は、金星の日面通過の対は2117年12月と2125年12月のものまで無い。
金星の日面通過
astroarts/2004年6月8日 金星の日面通過
apod.nasa/Transit of Venus Stereogram
本書の重版が出たり、改訂されたりすることはもうないのだが、1982年にこのような本が出ていたことは極めて興味深いことであるな。