真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

中国戦線従軍記 歴史家の体験した戦場 藤原彰

2021-11-21 | 読書-歴史
中国戦線従軍記 - 岩波書店
2002年原著、2019年復刊

藤原彰 - Wikipedia
1922-2003

「著者がその人生を閉じる直前にまとめた本書は」ということで、実名をバンバン挙げて上官らを批判するなども。生き残った者ゆえの特権だわな。
目次
序節 士官学校へ入るまで
1 華北警備の小・中隊長
2 大陸打通作戦
3 遂贛作戦
4 中国戦線から本土決戦師団へ
終節 歴史家をめざす
付録 ある現代史家の回想

付録は、著者の没後に遺品の中から発見された原稿を「藤原が生きた軌跡の一つとしてお納めくださいませ」と奥様のコメント付きで本書に収められた。
露骨な左巻歴史学者ということで敬遠してきたのだったが、中国戦線におけるご本人の体験を語った本書は、読まれるべきものだ。

『中国戦線従軍記: 歴史家の体験した戦場』|感想・レビュー - 読書メーター
ポイントは皆様ご指摘の通りなので、あえて繰り返さないけど。
日本は、まともに戦争などできる態勢ではなかったことがわかる。

ただし、「二度と戦争してはいけない」は正しくとも、「そうしないためには何をなすべきか」で、見解が分かれ過ぎて話がまとも噛み合わないのは不幸というほかない。
「憲法9条を唱えていれば諸国民も理解してくれる」(大意)などというお花畑思想を振りかざすような向きは恥ずかしくておもてを歩けないのが世界の常識の筈だが、日本ではそれが通用してしまう…。

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