これ(1999年04月初版)の文庫化。
写真多数。
それにしても、芸能人でもなく(放送作家になってからは芸能人との付き合いが激増しているのは確かとはいえ)、当時はただの編集者(で、放送原稿書きなども開始するなど)だった向田邦子さんが、かくもたくさんの写真を撮ってもらっていたのは凄い。
映画雑誌編集部で小森和子女史に可愛がられ、映画評論の道に進もうかとも考えたが・・・ということで、映画女優的ポーズが自然に真似できた模様。
撮影者は素人ではない感じ.半玄人?
そっか、当時は今のように誰でも彼でも写真を気軽に撮れる環境ではなかった(カメラやフィルムは高価)。
ゆえに、「写真が趣味」という人は、自分で現像するなど、けっこう本格的なマニアも少なくなかったので、半玄人的腕前を誇るなどの事例があり、向田さんも、この人ならしっかり撮ってくれる、と見込んだ人物におすましポートレートを委ねていたのかも、と思うなど。