スロバキア、タトラ山脈の麓より

スロバキア人の夫と2人の娘と私の生活
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強く美しい女性

2015-01-23 | 私の家族/moja rodina
年も明け、学校も始まり、やっとブログの更新ができる!気持ちはあってもなかなか更新ができずにいます・・・。

先週の金曜日からネルカが嘔吐、下痢、続いて義母が日曜日の午後、マルツェルが日曜日の夜中から同じく嘔吐と下痢があり、ノロウィルスかロタウィルスに感染したようで寝込んでいました。こちらとしてはどちらのウィルスなのか気になるところではありますが、医者の立場としてはノロでもロタでも大差ないのでしょう、時間もかかるのであえて何のウィルスに感染したかは調べないとのことで、結局はっきりわからないのですが、ネルカの主治医の考えではロタウィルスの予防接種を受けているネルカが比較的軽症で済んだのでおそらくロタウィルスでしょうと。そして一番気を遣ったサクルカへの感染も、私が昨年サクルカ出産直後に(こちらもやはりおそらく)ロタウィルスに感染しているのでサクルカは抗体があり感染しないでしょうとのこと。その言葉通り、サクルカと私は感染せずに済みましたが、特に日曜日から月曜日にかけては我が家は戦場のようでした。

食事はまだまだ胃にやさしいものしか食べられませんが、マルツェルはすっかり良くなり昨日から出勤、ネルカは一昨日、昨日と下痢も嘔吐も止まり、ようやく落ち着き始め、私も今回はこの一年の目標「健康」を何とか守りきりました。

ロタウィルス騒動の真っ只中、悲しい出来事がありました。マルツェルのゴッドマザー(叔母)のご主人が亡くなったのでした。私たちの結婚式でウェディングケーキを焼いてくれた叔母です。叔母は一度離婚していて、その後もボーイフレンドを癌で亡くしているとのこと。そして今回もまた癌で伴侶を亡くしてしまいました。彼女自身も甲状腺の癌(に始まり昨年は大腸にも転移し手術)と闘っています。昨年叔母の手術前、ちょうどサクルカの生まれた日に叔母と彼(その頃もうたしか余命宣告を受けていたと思います)は入籍し、もうすぐ結婚一周年のところで彼が先に旅立ってしまいました。叔母が最後まで看病し、自宅で彼女の腕の中で亡くなったそうです。
自分も癌と闘いながら、看病をする叔母の姿を見て2年半、彼女の涙も何度も見ました。でもどんなに辛いことがあって涙を流しても、笑顔を絶やさずとにかく前を向く姿は印象的でマルツェルに「叔母さんは本当に強い女性だね」と私は何度話したか。
私たちも葬儀に参列しましたが、どんな言葉をかけて良いかわからずにいる私に逆に「今日は来てくれてありがとう」と声をかけてくれました。

人生ってこんなものよと葬儀の後、こんな言葉を漏らしていたけれど、これからの叔母の人生、笑顔あふれるものでありますように。



今回初めて参列したスロバキアのお葬式(教会式)はサクルカがいたため外で待っていましたが、建物の外にもスピーカーを通して聞こえてくる賛美歌を耳にし、歌とともに見送られるというのは良いものだなと感じました。服装もまた、日本のように決まった喪服があるわけではないようで、皆なんとなく黒い服を着て参列していました。男性は黒いスーツに黒いネクタイで日本と同じ姿が大半でしたが、ジーンズに黒いジャンパー姿の人もいたり、女性はチェックや花柄の黒いスカートも見かければ、スカーフも黒にシルバーのラメやスパンコールがキラキラと入ったもの、日本とは少し違った雰囲気でした。

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