スロバキア、タトラ山脈の麓より

スロバキア人の夫と2人の娘と私の生活
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マルツェル、サクルカの誕生日

2015-02-09 | 私の家族/moja rodina
雪が多いからでしょうか、市長が変わって町の雪かきが進まないからでしょうか、先週は一度だけ相変わらずの悪路をやっとの思いでネルカの幼稚園の迎えに行きましたが、昨日はブリザード、今日も一層道が悪くなってしまったのでネルカの幼稚園の迎えは義父にお願いしてしまいました。普段、私が迎えに行かないとがっかりするネルカですが、雪の日は義父がソリを引いて迎えに来てくれるのでご機嫌です。

さて、土曜日はマルツェルとサクルカの誕生日を祝いました。
数週間前に我が家を襲ったロタウィルス、その後義父、義弟にまでうつり、結局うつらずに済んだのは私とサクルカだけでした。家族の体調が万全でない(せっかくのケーキが食べられない)ということもあり、マルツェルとサクルカの誕生日パーティーは1週間延期しました。当日に祝えなかったことは残念ですがみんなが健康で楽しく過ごせた方が良いですもんね。お祝いには義両親、祖母、マルツェルのゴッドマザーとお孫ちゃんが来てくれました。



気になるバースデーケーキはこちら、パンダでした。
でもお気づきですか?ケーキにはサクルカの名前だけ。マルツェルのバースデーケーキは今年からなくなってしまうようです。


マジパンの中に隠れているのは我が家に代々伝わる特別なケーキ、オレンジケーキでした。マルツェル、1歳の誕生日のこのケーキもやはりオレンジケーキです。このオレンジケーキはマルツェルのおばあさんが焼いてくれたそうで、そしてまたサクルカのケーキも義母(サクルカのおばあちゃん)が焼いてくれました。私もいつかこのケーキを孫に焼けるよう、しっかり受け継がないとダメですね。

バースデーケーキは毎度のことながら義母に任せ、私は寿司ケーキを作りました。


クリスマスプレゼントにサクルカはパンダの人形(電池で声を出したり、動いたりする)をもらいました。このパンダがサクルカと同じレベルで二人は友達のようです。そこでケーキもパンダに。一方のマルツェルは、マルツェルという名前のニックネームにクマちゃんというのがあるのでクマにしました。毎日キャラ弁を作っている日本のママたちは本当にすごい。私はこのクマとパンダで精一杯でした。



私たちが誕生日を祝ったこの週末、スロバキアではある国民投票が行われました。スロバキアのニュースなど世界にそうそう流れないであろうから、ここで少しでも発信できたらと思うのですが何せ私は時事問題に明るくありません。ここ数週間スロバキアを揺るがせていたこのニュースについても触れるかどうか迷うところなのですが、さらっと記録しておこうと思います。

結果から記すと、投票率が過半数を超えず(20パーセントほどだった)、不成立だったのですが、この国民投票が大きな騒ぎになったのはスロバキアの宗教が関係していたからです。スロバキアではカトリックが60.3パーセント、無宗教が9.7パーセント、プロテスタント8.4パーセント、ギリシャカトリック4.1パーセント、東方正教会4.1パーセント(参照:ウィキペディア(2004年の調査))と言われています。
今回の国民投票の内容が熱心なカトリック信者たちには大問題でした。

質問の一つ目、結婚は異性の間によるもののみ認めることに同意しますか。
二つ目、同性の夫婦(カップル、なんという言葉が正しいのでしょう)が養子縁組をできないことに同意しますか。
三つ目、性教育を義務化しないことに同意しますか。

※私の表現に若干実際の質問文と違いがあるかもしれませんがご了承ください。

性同一性障害が社会で認められつつある今日ですが、カトリックでは認められません。あくまでもそういう趣味だと信じている人たちもいるそうです。そして性教育もまたタブーであり表立ってできないそうです。現在スロバキアでは同性の結婚は認められておらず、また同性同士では養子縁組もできず、性教育は選択制だそうです。質問の1と2に関しては私は自分の意見がしっかり持てずにいます。性同一性障害というものが社会の明るみに出た今、結婚も認めても良いような気もします。そして子供を養子に迎えることができるか。まず自然の原理からして子供を授かることができないのだからそこは認められなくても仕方のないことのように思います。実際私は二人の母親、二人の父親に育てられたらその子供はどのように育つのか、想像しがたいところがあります。でも一方で、施設で育つよりも、家族に愛情を注がれて育った方が良いのではないか、そんな意見もあるかもしれません。最後の質問、性教育の義務化、これだけは私ははっきりと義務化した方が良いと言えそうです。偏った知識をインターネットでつけるよりも、学校で正しく教育した方が良いでしょう。

とにかく、ここ数週間、この国民投票をめぐってテレビ、ラジオ、新聞、いたるところで論争されてきました。友人同士や同僚ともこの話題が持ち上がることもしばしばだったようでマルツェルや義父など少々辟易としているようでした。
結果、税金の無駄遣い、教会のあり方等、色々と問われるところはあるようですが、これまでと何も変わらないということだけは確定したようです。

とても私が書ききれる内容でないことは承知しているのですが、私にはスロバキアという国の一面を垣間見た出来事だったので記録に残しておきたいと思いました。

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