5日目(6月25日)
今日はフィレンツェからローマまで428kmの長~い移動になります。
途中、シエナ、ピエンツァ、オルチャ渓谷、オルビエートなどの街を散策する予定です。
ホテルを出発して程なく、見た事のある風景が目に入って来て、バスが止まりました。
添乗員さんが昨日は休日で入れなかった事を話したら、親切なバスの運転手さんがミケランジェロ広場の前で停めてくれました。
「写真だけ撮ったらすぐに戻ってください!」という添乗員さんの言葉に、皆さん、喜んでカメラだけ持って、フィレンツェの街並みやミケランジェロのダヴィデ像も写してバスに戻りました。
曇り空だったので、画面が暗いですが、フィレンツェの街並みが一望に見られ、ダヴィデ像も今日は前から写す事が出来て満足でした。
運転手さんに感謝で~す。
ダヴィデ像のレプリカ(本物はアカデミア美術館)
フィレンツェの街並み・中央は「ドゥオモ」、すぐ左は「ジョットの鐘楼」、左の塔は「ヴェッキオ宮殿の鐘楼」
フィレンツェの街並みをパノラマで
フィレンツェの街を後にして、初めは世界遺産シエナ歴史地区の観光です。
坂の多い石畳の道や中世そのものの街並みが残るシエナの街は12~15世紀にかけて整ったゴシック風外観を保っていて、世界一美しいといわれる扇の形をしたカンポ広場、ドゥオモ(シエナ大聖堂)、プッブリコ宮殿(内部はシエナ派の名画を所蔵する市立美術館)などがありました。
サン・ドメニコ教会付近からのシエナ大聖堂
サン・ドメニコ教会付近からシエナ大聖堂の丘を見た風景
シエナの街並み・狭い路地の坂道
シエナの街中からサン・ドメニコ教会を
シエナ大聖堂はキリスト教・カトリックの教会堂で、1200年代にもともと教会があった場所に約200年かけて建てられたそうですが、その起源はよく分からないとの事です。
白と黒(黒っぽい緑)大理石の縞模様が特徴の教会堂で、この色はシエナのシンボル・カラーで、ファサードはこれに赤大理石が加わり 、三角形の破風をもつファサードは、ジョヴァンニ・ピサーノの設計で、1480年に完成したとの事です。
シエナ大聖堂正面の右側には「雌狼と乳を飲む人間の双子の像」がありましたが、これにはローマ建国の伝説があるとガイドさんが次のように説明してくれました。
「雌オオカミに育てられた双子「ロムルス」と「レムス」が争い、勝った「ロムルス」の名にちなみローマを建国したそうです。
これが双子に授乳する雌オオカミの像を紋章としたローマの伝説ですが、負けた「レムス」には二人の息子があり、この地に逃れてシエナを建国、それで同じ紋章を使っているそうです。」
シエナ大聖堂の裏側にある洗礼堂
イタリアで最も華麗と言われる、シエナ大聖堂正面
シエナ大聖堂側面(白と黒の大理石の縞模様が良くわかる)
シエナ大聖堂正面右側に立つ塔の上にある、雌狼と双子の像
プッブリコ宮殿・左の塔はマンジャの塔
シエナの街は今も中世当時の地区の伝統を守って、パリオというお祭りが、毎年2回開催されるそうです。
お祭りは、地区(コントラーダ)対抗の競走馬大会でシエナの重要な伝統行事、中世の衣装に身をまとった地元の人の行列と、その後に行われる競馬はカンポ広場が使われるとの事でした。
カンポ広場
カンポ広場の周りには、お土産店、レストランなどが
この日の昼食はカンポ広場にあるレストランで、魚料理とデザートはチョコレートプディングでした。
シエナの次は世界遺産ピエンツァに向かいました。
世界遺産でもあるオルチャ渓谷のあるトスカーナの丘陵地帯は、ヨーロッパ随一の美しい田園風景で、中部イタリアの特徴を色濃く残していて、手入れの行き届いた田園と糸杉が並ぶ広大な景色は世界に知られているそうです。
その美しい景色には、美しい建物が溶け込むように点在していて、その中でも特に美しい町が「ピエンツァ」との事です。
ガイドブックにはほとんど載っていない小さな町ですが、欧米からの観光客が多い有名観光都市らしいです。
ピエンツァ市街の歴史地区は城壁に囲まれた東西400メートルほどの小さな町で、端から端まで歩いてもわずか10分程度、その箱庭のような町に当時の最高技術をつくした広場や宮殿、聖堂などを造ったそうですから、珍しい街と言えますね。
小高い丘の上にある事から、世界有数の絶景オルチャ渓谷を見下ろすことができました。
オルチャ渓谷
ピエンツァの広場と街並み
ピエンツァ大聖堂は三層構造になっていて、ルネッサンス様式のファサードにはピッコローミニ家の紋章が付いています。
内部はドイツ教会風になっていて、内陣を中心に放射状に5つの礼拝堂が並んでいました。
八角形の鐘楼があるピエンツァ大聖堂
ピエンツァ大聖堂内部
ピエンツァ大聖堂内部
糸杉の奥にオルチャ―渓谷
ラベンダーが綺麗な城壁の上の散歩道
ピエンツァの町を後に、オルヴィエートという町に向かいました。
オルヴィエートの町は今から約2500年前に誕生し、断崖絶壁の丘の上に広がって、かつて教皇の隠れ家として栄えた町並とゴシック建築の宝石とも呼ばれる、ドゥオモ(大聖堂)が美しく、中世の面影を残しているとの事です。
バスの駐車場からちょっと歩いて、小さな赤いケーブルカーに乗って旧市街に向かいました。
4万人が住むオルヴィエートの町は住人も旅行者もとても穏やかで、大地から隆起した凝灰岩の自然の城壁に囲まれているので、治安もとても良いそうです。
何世紀にもわたって、歴史や遺跡を守るために、オルヴィエート市内には新たに住居建築が禁止されていて、オルヴィエート・スカーロと呼ばれる崖下の町が新しい住居地区となっているとの事でした。
車窓からオルヴィエートを
オルヴィエートの町並み
街の中心にそびえる大聖堂(ドゥオモ)は、1290年頃から『ボルセーナの奇跡』を記念するために建設されたそうです。
『ボルセーナの奇跡』と言うのは、オルヴィエートから10kmのボルセーナの聖クリスティーナ教会でミサを行っていると、パンからキリストの血が滴りはじめ、聖餐布を血に染め始めたという。
この奇跡を聞いた、法王ウルバーノ4世の命で、この聖なる麻布はオルヴィエートに移され、その後この遺品を収める為のドゥオモが建設されたとの事でした。
建設は3世紀にもわたり、たくさんの建築家、彫刻家、画家、モザイク師が関わって、細かな装飾と色鮮やかなモザイク画が特徴的で、3つの尖塔を備えたゴシック建築を代表する建物として世界的に有名だそうです。
オルヴィエート大聖堂(ドゥオモ)
オルヴィエート大聖堂・中央最上部のモザイクと薔薇窓
オルヴィエート大聖堂・白黒の縞模様の側面
大聖堂の前にはこんなカラフルな絵皿を売るお店が
オルヴィエートの町を後に、いよいよローマに向かいます。
バスに乗る事3時間、やっとローマ市内に着き、車窓からちょっとだけ市内観光をしました。
今日は市内のレストランでカンツォーネを聞きながらの夕食で~す。
車窓からローマ市内の街並み
ローマ市内の街並み
イタリア統一の立役者、初代国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世の偉業を称えて建てられた記念堂
カンツォーネを聞きながらのディナー(奥の黒い服の女性が歌ってくれました)
夕食のメニューはクリームソースのラヴィオリ・魚ムニエル・デザートのティラミス
サンタノジェロ城の夜景
夕食のレストランがらバスで、夜景を見ながら、ローマ市内のホテルに向かいました。
読んでいただきましてありがとうございます。
6日目からは、また、後日アップしたいと思います。