分娩室・手術室-4
分娩室・手術室の清浄度について
手術室や分娩室は清潔区域として他の
区域とは区別をしなければなりません。
手術室の清浄度の考え方は、昔と今では
変化してきていると思いますが、指針に
基づいて、しっかりと打合せをして決めて
いく必要があります。
この清浄度によって、手術室の
つくり方やコストは大きく変わってきます。
手術の内容によって、必要な清浄
度が異なりますので、行おうとする、
オペ内容をしっかり想定して決定し
なければなりません。
一般的な産婦人科の手術であれば
一番高い清浄度は必要ありません。
人工関節の手術等をする整形外科の
手術室が、最も高い清浄度を要求する
手術室で、クリーンルームと呼ばれて
います。
手術室というと、全てクリーンルーム
にしなければならない、と思っている
設計者がいたりしますので、しっかり
確認する必要があります。
分娩室は、単独の場合は手術室よりも
低い清浄度で良いと思いますが、
分娩室との可動間仕切壁で仕切る
場合は、分娩室も手術室の清浄度
とします。
分娩室も清浄度を上げてしまうと、
コストが高くなってしまうのでは
思われるかもしれませんが、
兼用にするメリットと、設備計画を
適切に検討すれば、コストはあまり
変わらなくなると思います。、
清浄度を高めるためには、フィルター
を使用し、空気を浄化します。
このフィルターの種類によって、
清浄度が変わります。
機器は様々ありますが、パッケージ化
されたユニットもありますので、それを
利用しても良いと思います。
また、手術室内の気圧を陽圧に
保ち、手術室以外の部屋からの空気が
中に入ってこないようにします。
簡単に書きましたが、実際はしっかりと
計算をし、それに基づき設計をしなけれ
ばなりませんので、しっかり検討を
してください。
お産をメインとしている産婦人科の場合は
手術室の清浄度についてはあまり、神経質
にならなくとも良いと思いますが、利用し始
めてからの、清掃や消毒等のメンテナンスを
しっかり行い、常に清潔を保つことが、とても
大切だと思います。また、それらが行い易い
手術室・分娩室の設計を行うことが、とても
重要です。
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