前回の「アメリカのスーパー」に引き続き食べ物ネタで。
いきなりステーキ的に、いきなり「培養肉」(笑)
「培養肉」とはラボ(研究施設)で作られた人工のお肉の事で
英語で Lab-Grown Meat(ラブ グロウン ミート)、
もしくは Cultured Meat(カルチャード ミート)
と言われています。
2013年にはオランダのチームが開発した
培養ビーフ肉の試食会がロンドンで行われました。
培養ビーフ肉 ハンバーガー用パテ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/7c/b223e6d04d699f786e62cc5cdb803455.jpg)
培養ビーフ肉は、牛の幹細胞を利用して
一つの幹細胞から約2万トンの牛肉
を得る事が可能とされており
クリーンで栄養価も畜産肉よりも高いそうです。
牛の幹細胞を採取して培養する過程
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/6b/5eccc8ae04be9884abd294a2c8af7a46.jpg)
精肉にするまでにかかる膨大なコストや
メタンガス問題、水問題、
肥育時の抗生物質投与、ホルモン剤投与など
現在の畜産肉と比較した場合、
培養肉は全ての面において低コストで環境にも優しく
「クリーンミート」と呼ばれています。
下図は培養牛肉と畜産牛肉を作るまでの環境比較です。
青が培養牛肉でオレンジが畜産牛。
使用エネルギーや温室効果ガスの排出問題、土地問題の比較。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/91/cfdefa05c7ff363ef6b5b55f3d7ae606.jpg)
そして何よりも現在悲惨な状況下におかれている
畜産動物の解放が可能になること。
「動物を殺さない」と言う
動物福祉や倫理上の利点は計り知れません。
現在アメリカではこの「培養肉」の
スタートアップ企業が複数社あり、
ビーフ、ポーク、チキン、ダックはもちろん
シーフード分野まで開発が進んでいます。
培養肉のスタートアップ企業「Memphis Meats」の
CEOでサイエンティストの Uma Valeti氏は
2021年~2022年までには
店舗での培養肉の販売を目指す
と言っています。
Memphis Meats イメージビデオ 1分23秒
そして世界の大富豪ビル・ゲイツ氏や
イギリス、ヴァージングループの
リチャード・ブランソン氏が
「培養肉」分野に多額の出資をしています。
最初は培養肉に抵抗がある人も多いかもしれません。
しかしこれから先30年で食肉分野、畜産業界は
大きく変化すると思われます。
おかんは魚介類をたまに食べるベジタリアンですが、
培養肉が発売されたらトライしたいです♪
以下、東洋経済「ヤバすぎる!「培養肉ハンバーグ」の衝撃」
より一部抜粋。
「そんなことは有り得ない」と思われた方は、
成型肉を考えて欲しい。成型肉は細かいクズ肉や
そのままでは販売できない内臓肉を軟化剤で柔らかくして
食品添加物で固め、形状を整えた食肉である。
激安の焼肉屋チェーンやステーキ屋チェーンでは
当たり前のように使われているものだ。
また、子どもに人気の高い「ミートボール」はどうだろうか。
すべてとは言わないが、多くの商品が
本来なら産業廃棄物となるべきクズ肉に、
添加物20~30種類ほど大量に投入して固めて加工したものだ。
これら成型肉やミートボールと比べれば、
「培養肉」を一概に否定することは出来ないだろう。
↑2014年12月27日に書かれたものですが
東洋経済「ヤバすぎる!「培養肉ハンバーグ」の衝撃」に
興味がある方はどうぞ。
お・わ・り