韓国で起きた6月1０日のデモ。

10年間は北朝鮮と対話政策、太陽政策として2人の大統領が韓国の政治を動かしてきた。はたしてこれが良かったとはいえないことが一般の目から見ていて誰もが思っている。
しかしもう古い。この体質のデモは古い。
デモを主催する人たちもこの体質は古いと頭の中で分かっていても現政権では
彼らたちは何もできない。これまでスイートな思いをしてきたものは吹っ飛んでしまったこともあるだろう。
私は見たわけではないので断定しては言えない。
しかし1970年代はまだ韓国は貧しく冷戦構造の中で南北分断が厳しく立ちはだかっていた。
言論の自由もなく学生たちのデモは幾度となく拍車をかけた。
当時は市民が当時の政治体制に不満を持っていた。それで学生たちのデモを静かに周りから見ていた。
学生たちの多くが犠牲になった。その中で生まれた現在の韓国である。
韓国だけが不況ではない。
アメリカも100年の歴史があった民間の自動車会社の倒産で国家の手に委ねられた。日本も不況からなかなか抜け出せない。
若者たちの凶悪な事件が起きているのも不況も原因している。
しかし日本ではデモは起こらない。
デモを主導する左系統の運動家らは日々は日本で静かに暮らしている。
しかしそのエネルギーはどこに行っているのか。

韓国のある知人に10数年前に聞いた。
韓国の学生デモは韓国の学生たちが主導していない。
韓国の北朝鮮シンパ、それを主導するのは日本の左翼系の運動家で朝鮮総連系の活動者たちである。
「だから韓国の学生たちのデモだけを攻めてはいけない」と。
この話を聞いたときも韓国内でデモが行われたあとの1ヵ月後の訪韓だった。
韓国はオリンピックも誘致させて大成功させて韓国は日増しに発展していた。冷戦構造の宿敵だったソ連も中国も国交樹立していた。
在日韓国人から当時の韓国すを見ると言論の自由も認め始めていた。そう再々デモをすることはないと思っていた。
しかし軍事政権打倒というスローガンが掲げられていた。
10年の政権に終わりを告げた。
新体制の政権に変わった。普通に政治が行われている。
何が気に入らないのか。
そして私は昨年のろうそくデモのとき訪韓していた。
ソウル市庁前広場に大勢の人が集まってデモしている。
なんと乳母車に子どもを乗せてデモに参加している若い主婦に私は驚いた。
10数年前にデモの正体を話してくれた韓国の知人がまたろうそくデモの裏の正体を話してくれた。
「背後で支援している人がいるから何日もデモが続けられる。このデモするのに莫大な費用がかかっている。１人3000の費用が支払われている」と話した。3000とはウオンなのか円なのか聞き返すことを忘れてしまった。日本語で話していたので「円」と思うが-----。
韓国国民だけのデモではない。
10年の政権の間に朝鮮総連系の人たちの多くが日本国籍を取った。
要するにパスポートは日本人である。そしておそらく通名を使っているだろう。
入管では在日コリアン系日本人と把握できるが入管を離れてソウルの町にでると分からない。日本のパスホートに周りは日本人として見ているだろう。
そして彼らたちは日本の金融機関の融資を受けて韓国で企業を起こしている。
こんな人たちもたぶんここに加わっているだろう。資金もはいっているかもしれない。
このデモをやめないと10年の政権、太陽政策は間違っていたと一般市民はもっと思うことになってしまう。
言論の自由を勝ち取った韓国、1970年代の苦しかった韓国から言論の自由は勝ち取った。しかしデモに関与していない周辺の韓国市民たちに多大な迷惑をかけている。はたしてこのことをどう思ってしているのか。
日本ではデモができない政治体質なのか生活空間なのか。
韓国はデモのしやすい空間なのだろうか。
しかし韓国は世界に知られてきた国に発展している。
1980年前後のデモの体質は古い。
ソウル市の町のど真ん中で警察と衝突しているデモ隊、古い感性をそのまま2000年になっても引きずっているのが哀れに見える。
日本の共産党もこんなデモをしない。未来構築の感覚で動いている。
何かが違う。何が違うのか分からないがインターネットで韓国の新聞を検索してデモの記事を読んでいると活字の間から見える物は古い感性の人ばかりが浮かんでくる。
こだわるということに主眼を置いているのだろうか。
しかし時代は早急に変化している。
古い感性と裏腹に北朝鮮は「核実験」や「ミサイル」の発射に世界を注目させようとしている。
独裁国家は北朝鮮のことである。韓国は独裁国家ではない。ふりかえって10年の体制にそう思うのは私だけではないだろう。
デモしている主催者のほうが独裁的な運動を繰り広げているように私なりにそう思ってしまう。裏でそれを指導する人のほうがもっと独裁的だと新聞記事の活字の間から見え隠れする。
ソウル市庁前を歩くと韓国国民が努力して作り上げた韓国の暮らしがある。
デモすることは時代に逆行しているように思えてならない。
何かがおかしい。
昨年韓国を訪問した時にソウルの町にある清渓川を歩いた。
南北分断国家という危機感の中でも平和な韓国があり市民たちが暮らしている。
毎夜のろうそくデモに警察の機動隊のバスが車列の端に待機している。市民生活に不便そのものである。（2008年6月30日から7月3日まで滞在の間に撮影）