旅の反省！

相変わらず熱い香港です。「天気報告（お天気ニュース）」のキャラクターである天気先生（Ｍｒ．天気）も、あまりの熱さにへろへろ～と溶けていくアニメになっているぐらい。フィリピン沖に停滞中の台風のせいだというのですが、外はちょっと耐えられない熱さ＆暑さです。

そんな街角で、熱いやりとりを見てしまいました。佐敦（ジョーダン）の青空市場にカレンダーおばさんを探しに行った時のこと。カレンダーおばさんの店は開いていなくて大いに残念だったのですが、海産物などをいっぱい売っている一角のロースト肉屋さん（右写真）に、保健所の人らしき係員（真ん中右）がやってきて、お店のご主人（真ん中）と何やらきつい言葉でやりとりが始まりました。お巡りさん（真ん中左）も立ち会っています。普段ならやじ馬の私はしばらく様子を見ていたりするのですが、いやー、この熱さではやじ馬根性もとろけてしまいました。衛生状態が悪い、とか言われていたのかしら？　確かにこの暑さでは、食中毒に要注意です。

で、次に行った廟街のＤＶＤ屋さん精美唱片が「午後２時開店」となっていたこともあって、近くのお店で飲茶でも、と「海洋超級漁港」というレストランに飛び込みました。ああ、涼しい～。ここは繊細な味とはちょっと言えないのですが、まずまずおいしくて、割と安いのです。腸粉など、皮が分厚くてどかっという感じで出てきます。そこで食べた「［女乃］皇水晶飽」が、今回の香港の味ベストワンとなりました。中身はカスタード餡で、回りはタピオカ粉でしょうか。カスタード餡が熱々で甘さもほどよく、回りのもっちりした舌触りとよく合って、とっても美味でした。このお店の看板ディッシュの一つらしく、下午茶と呼ばれる三時のおやつ的メニューにも登場していました。ちなみに下午茶では、この［女乃］皇水晶飽は８．８香港ドル（約９０円）です。安い！

第2位は、意外やデザート専門店許留山の下午餐（午後のセット）。マンゴーのデザートとかで有名なお店なのですが、昨日映画を見ていて昼食を食べはぐれ、デザートでもいいから食べようと入ったら、こんなセットメニューがあったのでした。骨付き鶏もも肉の乗ったご飯に、マンゴーのアイスケーキ一切れ、そしてココナツミルクの飲み物です。アイスケーキの向こうにあるたれを鶏にかけて食べるのですが、これが実においしく、ご飯に合います。飲み物やケーキは3種類ほどあって選べ、そしてご飯か麺かというのも選択できて、お代はたったの２９ドル（約３００円）。また今度も狙ってみようと思っています。（写真、前のお兄さんの背中が大きく写っていてすみません）

第3位は、潮州料理の麺屋さんで食べた、見た目情けないジャージャー麺。えー、メニューの写真と随分違うじゃん！と思ったのですが、お味は結構よかったです。日本のガイドブックにも紹介されている、とうたってあったのですが、ホンマか？という感じの、尖沙［口且］のお店でした。このお店にはでぶっと太った猫がいて、相席になったきつい顔のお兄さん（黒社会の人かも、と一瞬びびった）が猫を見たとたん、小さなタブレットを夢中で構えて映像を撮り始めたのにはびっくりしました。猫ちゃんは一向にタブレットの方を向いてくれず、お兄さん苦戦してましたが、これですっかり安心してジャージャー麺を楽しめたのでした。

まあ、振り返ってみれば、結構情けない食事ですねー。一人旅はこんなもんです。一人旅なので好き勝手ができるわけですが、今回の旅は反省点が多かったです。

その１：仕事をし残して出発してしまったこと。旅先でいっぱい仕事をする羽目になり、おのれが悪いとは言え、その２、その３に書いたような事情もあって、ホントに泣きたくなりました。

その２：私の旅行用パソコンには、WordとExcelに代わるものとしてKingsoft Writerというソフトが入っていたのですが、それの搭載が期限付きだった、ということにまったく気がついていませんでした。3月の旅行では買ったばかりだったので調子よく使え、今回もさてお仕事メールの添付ファイルExcelを開けようとしたら、「期限切れです」のお知らせが！　あわててWordとExcelをネットから購入しようとしたのですが、外国のアドレスでは買えないようで、「購入できません」と拒否されてしまいました。Wordにして送るはずの原稿も送れず、テキストファイルで送付して平謝り。いやはや、いろんな方にご迷惑をかけてしまいました。

その３：タイのインターネットを過信したのも手痛い失敗でした。今回泊まったマンハッタン・ホテルは、昨年全然ダメだったスイス・パーク・ホテルに比べると、とにもかくにも繋がるので、やれ嬉し、と思っていたのですが、送ったメールのうち半分くらいが届いていなかったことがシンガポールで判明しました。確かに、ネットはつながるものの、ブログにも書いたようにものすごく遅くて、１つ検索するのに15分ぐらいかかるのです。メールの送付もそれぐらいかかってしまい、送付をクリックしてから別のことをして、あとで送付済みを確認する、という状況だったのですが、送ったはずの仕事先から催促が来て、未着が判明した次第です。こちらにも戻ってきたりしていないので、ネットのブラックホールに吸い込まれてしまったようです。

さてさて、反省はそれぐらいにして、よかったことを２つ。

その１：シンガポールの虫が好くホテル、ヴィクトリア・ホテルですが、その後は快適な滞在となりました。虫騒動の次の日、狭くてもいいから虫のいないスタンダード・ルームに移ろうとフロントに行ったところ、「あ、そのままあの部屋にいていいですよ」とのこと。前日とは別のフロントマンでした。「それはありがたいけど、あの部屋は虫がいて嫌だ。狭くてもいいから、下の階に移して」と言ったら、「じゃ、同じ階のもっといい部屋にしてあげますよ」と、本当にステキな部屋に移してくれました。

広い部屋に大きなダブルベッドがあり、浴室にはバスタブまであるのです。前日の部屋がツインとはいえ部屋も狭く、これまた狭いシャワー室しかなかったのに比べると雲泥の差です。荷物置き台も広いものが設置されていて、昨夜が平民の部屋（笑）とすると、こちらは貴族の部屋という感じ。「でも、私が払った料金じゃ申し訳ないわ」と言うと、「いいんですよ、大事なのはお客様が快適に滞在して下さるか否か、なんですから」とホテルマンの鑑のようなお答えが。というわけで、残り4泊はこちらの豪華ルームに滞在したのでした。ヴィクトリア・ホテルの名誉のために、このアップグレードをお伝えしておく次第です。ご英断、ありがとうございました。お陰で、ジョホール・バルから来ているというハウスキーパーのおばさんに、チップをはずんでしまいました。

その２：シンガポールでは、乗り残していた高架路線、南北ラインの西側にあるＬＲＴにやっと乗れました。チョア・チュー・カン駅から伸びている、ブキット・パンジャン路線です。車両は１車両だけで、下にはタイヤがついているまるでバスみたいなモノレールなのですが、それだけに小回りがきくため、路線のカーブ具合が半端ではありません。車両の前の方には平台のような場所があり、そこに横座りして全路線を回ったのですが、とてもスリリングでした。高架鉄ちゃんというか高架鉄子というか、その血が騒ぎまくりました。

さて、そろそろ旅も終わりです。また日本でお会いしましょう。うむむ、まだ日本は暑そうですね....。